舞台「ジーザス・クライスト・レディオスター」ゲネプロレポート&大地洋輔(ダイノジ)、肘井美佳、山崎樹範よりコメントが到着!

2018.12.13

映画初監督となる「ONLY SILVER FISH」が公開中の、舞台「戦国BASARA」シリーズや舞台「ジョーカー・ゲーム」シリーズの人気舞台演出家・西田大輔と、吉本ブサイクランキングで3年連続1位で殿堂入りを果たしたことでも有名な、元お笑い芸人で気鋭の脚本家の家城啓之(マンボウやしろ)のコラボによる、ラジオ局を舞台にしたシチュエーションコメディー『ジーザス・クライスト・レディオスター』が、24日(月・祝)まで紀伊国屋ホールにて上演されます。
『ジーザス・クライスト・レディオスター』は、西田大輔のオリジナル作品として2004年に初演。以来、今まで4回の再演を行ってきた人気作です。その原作を、本多劇場で上演した『魔王コント』などの舞台の脚本・演出を手掛け、TOKYO FM「Skyrocket Company」のラジオDJとしてラジオ番組の裏側を知る家城が脚色・アレンジし、西田が演出をする、というコラボレーションで、新たな作品としてお届けします。
本作は、生放送のラジオの特番のOA直前になっても現れないカリスマDJ・ジーザスの穴を埋めるため、ディレクター、放送作家、音響たちレギュラースタッフに加え、ゲストやスポンサー企業の社長、演歌歌手など様々な人間を巻き込んで、様々なトラブルを起こしつつもなんとか乗り越えながらOAを進めていくシチュエーションコメディーです。
  カリスマDJ・ジーザスとその弟の二役を演じるのは、結成20年目になるお笑い芸人インパルスのボケ担当、板倉俊之。ディレクター役には数々の人気舞台に出演し、最近では声優でも活躍する染谷俊之、ラジオ作家役には劇団EXILEの八木将康、新米AD役には昨年解散したアイドルグループ℃-uteのメンバー・中島早貴、特番のゲストである演歌歌手役には世界エア・ギター選手権に優勝し、NHK紅白歌合戦への出演経験もある大地洋輔(ダイノジ)、プロデューサー役にはテレビドラマなどでバイプレイヤーとして活躍する山崎樹範。その他、舞台「若様組まいる」シリーズに出演の安川純平、松居大悟×J-WAVE舞台「みみばしる」のオーディションを勝ち抜き出演が決まっている宮平安春、西田大輔の舞台&映画『ONLY SILVER FISH』にも出演していた小槙まこ、数々の舞台公演で、唯一無二の怪演を魅せる女優の小野寺ずる、劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月にも出演の肘井美佳、そして小林賢太郎プロデュース公演ではおなじみの辻本耕志らが、トラブルに巻き込まれる人々を演じます。
チケットは発売中です。平成最後の年の瀬は、お腹を抱えて笑ってお過ごしください!

 

【ゲネプロレポート】
冒頭からカリスマDJ・ジーザス吉田(板倉俊之)が登場。冒頭のシーンから、ジーザスの適当さが垣間見れる。
そして、更にいい加減なラジオプロデューサー(山崎樹範)に悩まされながらも、番組を成立させようと奔走するディレクター・長谷部(染谷俊之)と構成作家・江戸川(八木将康)も登場。番組を成立させることが最優先の二人に対し、新米AD・清水(中島早貴)は、「ラジオはリスナーのため」と理想を追求する。もう一人のスタッフ、ミキサー・安室(小野寺ずる)は、ジーザス吉田と「進撃の巨人」のリヴァイ兵長に忠誠を誓っているという設定の強烈キャラで、フランスパンを食べる姿だけでも観客の笑いを誘っていた。
そこに、全く当たらないと有名な占い師・山下(宮平安春)、「社長」と呼ばれることになる桑原(辻本耕志)、SM嬢・ハヤ子(肘井美佳)、リスナーの大谷(安川純平)、生放送のゲストとして呼ばれた全く売れてない演歌歌手・氷川金次郎(大地洋輔)、ジーザスの弟・吉田(板倉俊之)がやってくる。特に、生放送の一般客ゲストに当選したリスナーの大谷の喜びようは凄まじく、その喜びが巻き起こす下ネタに、観客席には爆笑の渦が巻き起こった!ダイノジの大地洋輔が演じる演歌歌手・氷川金次郎の一人芝居と、一人芝居が伏線となる後のドタバタ劇でもクスクス笑いが起こった。
舞台の前半は、「DJジーザスが戻って来ない!」というドタバタ劇。ディレクターらにより「5分前!」などと生放送開始までの残り時間のカウントダウンがあるため、焦り・緊迫感が観客にも伝わって来る。DJジーザスが来ないまま生放送が始まってしまう後半は、「一つ一つのトラブルを全員で力を合わせてどうにか補い合う」というドタバタ劇。小槙まこ演じるピザの配達人に助けられる場面も。ラジオが始まってから使われる曲使われる曲、爆笑を誘い、演出の西田大輔の笑いのセンスが光った。
インパルス・板倉は全く違う2役を見事に演じ分け、最初は逃げ出す吉田の弟も、最後には成長を見せるなど、登場人物の成長する姿も描く本作。リスナーからの悩み相談のシーンでは、声だけしか聞こえない相手に一生懸命になる大人たちに感動させられ、舞台上からも客席からも鼻をすする音が聞こえた。客席からでも中島や肘井の鼻も赤くなり、涙目になっているのがわかった。
ラストには大どんでん返しもあり、それを知った後に2回目の鑑賞をするのも面白い。

【コメント】
≪売れない演歌歌手・氷川金次郎役:大地洋輔(ダイノジ)≫
一癖も二癖も三癖もある人たちが登場するのですが、皆何か足りないところがある人たちばかりなので、それをお互い補完しながら一つの物を作り上げていこうと奮闘する姿に皆さんの共感を得られればと思います。
≪六本木のカリスマSM嬢・宮崎ハヤ子役:肘井美佳≫
本当に個性的な人たちが揃ってのチームワークが本作の魅力です。
劇中、チームワークがないと成り立たないことがいっぱい起こります。
初めましての人たちのチームワークの話ですが、それを演じる役者たちのチームワークはとれています。
そこがリンクして、お話に更に深みが増しているのではないかと信じて演じています。
そのチームワークをぜひ観て頂きたいです。

≪ラジオプロデューサー・山根平蔵役:山崎樹範≫
僕は何年か前にラジオの生放送をずっとやらせていただいたのですが、本当にラジオって生だから面白いし、ハプニングがあるから面白いんです。
昨日の夜、ふとラジオの仕事をしていた頃のことを思い出して、『ジーザス・クライスト・レディオスター』と同じだと思ったんです。
一気に腑に落ちた感じで、今日からの本番がすごく楽しみになってきました。
目の前で起こるハプニングをなんとかしようという姿が、面白いと思うし、愛らしいと思うので、そこを見ていただければと思います。
僕らがラジオをやっていた時にルールがあって、意見が分かれた時には、演者でも作家でもディレクターでもプロデューサーでもADでも誰でもいいけれど、一番想いが強い人の意見に従う、というルールがあったんです。
これもまさにこの舞台と同じだし、僕らがやっていたラジオも、全国で流れているけれど、『誰か一人のためだけのラジオでいい。
それがより多くの人に届けばいい』という想いがあって、それもこの舞台の物語と同じです。
『このお芝居がもし一人のお客さんの心も動かせなかったら、ここに出ている全員引退する』という気持ちでやります!

【あらすじ】
10代を中心に絶大な支持を集めるカリスマDJ・ジーザスが持つ番組は伝説的な聴取率を誇っていた。
今日は特番で生放送。いつもより気合いを入れて生放送に臨むスタッフたち。
スポンサー社長が来たり、特番のゲストが来たりといつもより準備が大変だ。
しかし、OA直前になってもジーザスは現れない。
番組を止めるわけにはいかないとプロデューサーはジーザス不在のままOAを指示する。
ジーザスの穴を埋めるため奔走するディレクター、放送作家、音響たちレギュラースタッフ。
に加え、なぜかゲストやスポンサー企業の社長、…演歌歌手など様々な人間を巻き込んで番組が始まってしまう。
様々なトラブルに巻き込まれながら、ジーザス不在で無事に生放送を終えることができるのか?