荒牧慶彦プロデュース「演劇ドラフトグランプリ THE FINAL」公演レポート到着!!

2024.12.14

©演劇ドラフトグランプリ THE FINAL
撮影/小境勝巳・佐藤薫・高田真希子・冨田唯我

俳優・荒牧慶彦がプロデュースする革新的な演劇の祭典として、2022年・2023年と開催してきた「演劇ドラフトグランプリ」。
選ばれし5名の座長たちによるドラフト会議から始まり、共演者として一緒に演劇を作る俳優たちを座長が指名。ドラフト会議にて結成される5チームが、それぞれの演出家とタッグを組み、上演時間や舞台形式など決められたルールに則って、オリジナル演劇を制作。
完成した作品は、日本武道館で開催される1日限りの演劇の祭典「演劇ドラフトグランプリ」で披露。審査員、会場にいる観客、配信を視聴する観客による投票で優勝劇団が決定する。
遂にファイナルを迎えた今年、「演劇ドラフトグランプリ THE FINAL」を日本武道館にて開催!この日のために結成した5つの劇団が、熱き戦いを繰り広げた!
グランプリに輝いたのは、荒牧慶彦率いる劇団『雪猿』!
三浦香の演出により、荒牧慶彦を座長とした砂川脩弥、廣野凌大、松田昇大、持田悠生の5人が、“雪山”をテーマとした演劇作品「ツンドラクリーム」で、見事グランプリを獲得した。

公演レポート

まずは、オープニングアクトとして、「演劇ドラフトグランプリ2023」の劇団『一番星』の演目で誕生したグループ“THE FIRST STAR”が登場し、「キラリ」「Last Shining Ray」を披露。先日、結成・解散LIVEを開催した彼らが誕生の地である日本武道館で一日限りの復活。会場を大いに盛り上げた。

2023年に続き総合演出を植木 豪、総合司会を山寺宏一が務め、ナビゲーターとして阿部顕嵐が参加。審査員には、日本を代表する漫画作品を生み出してきた各出版社の週刊少年誌編集長・副編集長と、舞台芸術の情報を幅広く取り扱うニュースサイトの編集長が勢揃い。現場レポーターの高野 洸、福澤 侑。
サプライズで、高橋怜也が登場しルール説明が行われ、急遽飛び入りで現場レポートとしての参加が決定。高野は司会の山寺のサポートを担当することに!

染谷俊之率いる劇団『演劇やろうぜ』が演劇テーマ「ピクニック」で披露したのは、毛利亘宏が脚本・演出を手掛けた「約束のピクニック」。
ピクニックの約束をした理由とは…。舞台上で実際に調理をする斬新な演出では、生だからこそのハプニングも。

玉城裕規率いる劇団『SADAMEN』が演劇テーマ「運命」で披露したのは、中屋敷法仁が脚本・演出を手掛けた「運命(さだめ)と知るべし」。
戦国時代に生きた武士の兄弟の運命(さだめ)とは…。懸命に兄を守る弟の生き様に心を打たれた。

見事グランプリに輝いた、荒牧慶彦率いる劇団『雪猿』が演劇テーマ「雪山」で披露したのは、三浦香が脚本・演出を手掛けた「ツンドラクリーム」。
雪山を舞台に巻き起こる心温まる物語。個性的な登場人物たちと次から次へと登場し、予想できない展開に客席からもどよめきと歓声が起こっていた。

須賀健太率いる劇団『アクタゴン』が演劇テーマ「引っ越し」で披露したのは、川尻恵太が脚本・演出を手掛けた「再生する」
引っ越し作業をする5人の男たちに待ち受けているものとは…。一時、舞台上から全員が姿を消すという大胆な演出には客席も騒然。テンポの良い掛け合いに、気づいたら一気に物語の深いところまで引き込
まれていた。

七海ひろき率いる劇団『勝部』が演劇テーマ「部活」で披露したのは、私オムが脚本・演出を手掛けた「敗部の叫び」。
廃部間近の応援団が自分たちの存在価値を問う青春物語。武道館に響き渡る熱い声援に心が動かさ
れた。

表彰式では、総合司会の山寺よりグランプリの劇団名が発表され、ナビゲーターの阿部から座長の荒牧に優勝旗が贈られた。
グランプリを受賞した劇団『雪猿』の脚本・演出を務めた三浦香は、「どうしてもプロデューサーであり座長である荒牧さんにグランプリをとっていただきたいという思いで、みんなで熱く作品を創り上げた。」とコメント。荒牧は、「はじめにプロットを読んだときは、個性的すぎる配役に驚きながらも真剣に作品に臨んだ」と話し、客席に「本当に雪猿が優勝だと思いますか!」と声掛け。会場からは大きな拍手が起こり、自分達の手で勝ち取ったグランプリに「本当に嬉しいです。」とコメントし、劇団メンバーと喜びを分かち合った。

プロデューサーの荒牧は、ファイナルとなった今回、改めてこの「演劇ドラフトグランプリ」に関わった全ての人へ向けて感謝のメッセージを送った。
「演劇ドラフトグランプリ」を通して、仲間たちやお客様に心から演劇を楽しんでもらいたいという荒牧の思いは果たせたことから、今回のファイナルで一区切りをつけてそれぞれの道に歩んでいくこととなった。またいつかこうして集まれる日を願いながら、荒牧が作詞した「最後のピース」を全員で歌唱して、演劇の祭典「演劇ドラフトグランプリ」は閉幕した。
「演劇ドラフトグランプリ THE FINAL」は、シアターコンプレックスTOWNにて、2025年1月5日(日)まで見逃し配信中。この一日に全てをかけた参加者たちの熱い戦いをお見逃しなく。

©演劇ドラフトグランプリ THE FINAL
撮影/小境勝巳・佐藤薫・高田真希子・冨田唯我