
高齢者小説の名手・内館牧子の話題作『老害の人』が、愉快痛快な舞台に!
内館牧子によるベストセラー小説『老害の人』(講談社文庫)が、リーディングドラマとして舞台化され、2026年5月に東京・大阪・愛知・秋田にて上演されることが決定しました。出演は、芸達者な表現力で魅了する【友近】と、繊細かつ柔軟な演技で人気の【千葉雄大】。音楽はチャラン・ポ・ランタンの【小春】が担当し、アコーディオンの生演奏で舞台を彩ります。昭和歌謡とともに贈る、“老害”逆襲エンターテインメント、開幕です。
内館牧子の『老害の人』
『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』 に続く著者「高齢者小説」第4弾! 定年、終活、人生のあとしまつ……。自分のこと、親のこと、いずれは誰もが直面する「老後」。 「最近の若い人は……」というぼやきが今や「これだから『老害』は」となってしまった時代。 内館節でさらなる深部に切り込む!
ストーリー
小さな玩具屋を大手企業に育てた元社長・福太郎。だが、老いてなお「自慢話が止まらない」彼は、ついに家族にも会社にも“老害”認定され、娘からは完全に距離を置かれる。そんなある日、福太郎が出会ったのは、自分以上に強烈な“老害”・サキ。彼女との出会いをきっかけに、世の中から締め出された老人たちの反撃が始まる──!
舞台の見どころ
・友近×千葉雄大ならではの変幻自在のスピード感と迫力
登場人物を自在に切り替えながら物語を紡ぐ、二人だけの言葉のライブバトル!
・小春(チャラン・ポ・ランタン)のアコーディオン生演奏
昭和歌謡とともに、二人に寄り添い励まし突き放す?物語を支える音楽演出。
・フィナーレは歌謡ショー!
千葉演じる福太郎の司会で、友近演じる春子が昭和歌謡を熱唱。観客を巻き込んで大団円へ。
コメント
友近
今回朗読劇の2人芝居に初チャレンジさせていただきます。一人何役もあり大変そうではありますがいろんな声をだしたり演じるのは好きか苦手かと言えば好きな方なので(笑)若手のホープ千葉くんと力合わせて張り切って参ります。是非会場に足をお運びくださいませ。
千葉雄大
こんなにたくさんの役をやらせていただくのは初めてなので、緊張しますが、一視聴者として大好きな友近さんとご一緒できる日が来るなんて、生きててよかった、と思うくらいうれしいです。また、内館牧子先生の作品で演じさせていただくのも久しぶりなので、これまたうれしいです。いつかの自分の話な気もするので、お越しくださるお客様に楽しんでいただけるよう、精一杯お稽古したいと思います。
台本・演出 笹部博司
ここに登場する老人たちは、みんな欠点だらけです。でも、それ以上に魅力的な人たちばかりです。そんな彼らを、たった二人の俳優が演じ分ける。その挑戦にふさわしいのが、友近さんと千葉雄大さんだと思いました。「老害」という言葉のイメージは、きっと重くて、嫌われ者で……けれど本作の“老害たち”は、どこかチャーミングで、愉快痛快です。害を益に変えていく、その姿がまさにエンターテインメントなのです。内館牧子さんはこう綴っています。「老害をまき散らす老人たちと、それにうんざりする若年層――両者の活劇のような物語を書けないか」。まさに本作は、その“活劇”に仕上がりました。観る人が誰かを思い出し、笑いながら、心のどこかを温めて劇場を後にする。そんな舞台にしたいと願っています。