左から 高橋龍輝、今泉佑唯、瀬戸利樹、味方良介
2018年に欅坂46を卒業後、女優として意欲的な活動を続ける今泉佑唯が、4代目となるあずみ役を務める舞台「あずみ~戦国編~」の公演成功を祈願、東京・新宿の花園神社にて会見を行った。主演の今泉をはじめ、瀬戸利樹、味方良介、高橋龍輝、演出の岡村俊一が登壇し、新たな「あずみ」の成功を神前で誓った。
合わせて行われた制作発表会では、演出の岡村が「泣ける舞台、という書かれ方が簡単すぎると思っているくらい、傑作中の傑作。あずみという一人の少女が、政治や侍たちの利害関係にもみくちゃにされる中で、一人で生きていく姿が共感を呼ぶ作品です」と、自信をのぞかせる。欅坂46を卒業して活動する今泉とあずみを重ね合わせ「群れから離れた一人の娘が、荒波の中で生きていくというお話により共感してもらえるのでは」と期待を寄せた。
また主演の今泉については「歴代で殺陣が一番上手い! とんでもないです。腕力が強いのかな」と絶賛。そのうえで「殺陣は2割。8割はマインドが大事」と、今後の稽古にむけて意気込んだ。
今泉は「会社からの圧がすごい(笑)」と、周囲からの期待の大きさにプレッシャーも感じているが、「今、ちょうど稽古がはじまって1週間。でも瀬戸君とは2人の殺陣の稽古だけで、まだ全員そろっての稽古はできていなくて…。そんな不安もありつつですが、この作品に携わっているみんなで新しいあずみを作れたら」とコメントした。
あずみと運命をともにする、うきはを演じる瀬戸は「もう一緒にやっていると思ってた(笑)」とはにかみながら「殺陣は初めてで、不安と期待で半々だったのが不安も増えてきた。気持ちを切り替えて、ワクワクを100%にできたら」と、初めての本格舞台を殺陣も含め楽しめるようにしたいと話した。また「身長は大きくないのに、刀を交えた時に大きく感じる。負けないように、心をひとつにして剣を交えていきたい」と今泉の殺陣の迫力の凄さを言葉にした。
物語の語り部となる飛猿は、味方と高橋のWキャストとなるが、昨年「熱海殺人事件」で今泉と共演している味方は「座長の責任を、どこまでこの子がやってくれるのか。女優としてどれほど大きくなれるかが楽しみ」と、期待する。高橋は「川栄さん主演のあずみを観ていたし、岡村さんの演出も4~5年ぶりで楽しみ。説明するようなセリフが多いので、わかりやすくスピーディにできるようにしたい」と語った。
会見ではバレンタインデーにちなみ、今泉が「あずみ」の写真をプリントしたチョコレートを報道陣に手渡しで配られた。そんな様子を横目に、そのほかのキャスト陣が退席しようとして、今泉が「ちょっと待って~」と慌てる場面もあり、キャスト同士で冗談を飛ばせるような和気あいあいとした雰囲気が感じられた。
今泉は「稽古を通して、いよいよ始まったんだなと感じ始めたところ。初めて殺陣をやらせていただくので、基本の構えもわからないし、袈裟斬りとか胴斬りとかも、どう斬ったらいいのかわからない。皆さんにご迷惑おかけしてしまっているなと思いますが、残り1か月、精一杯あずみと向き合っていけたら。何度観ても泣けるし、何度でも観たいなと思う作品なので、皆様にもそう感じていただけるように力を合わせて作り上げていけたらと思います」と、新たなる「あずみ」に挑む覚悟を語っていた。
取材・文/宮崎新之