シス・カンパニーは2020年を締めくくる公演として、ニール・サイモン作、三谷幸喜演出『23階の笑い』を、この12月に世田谷パブリックシアターにて上演することを発表した。
ニール・サイモンは、アメリカが誇る20世紀最大の喜劇作家として、2018年に91歳で他界するまで、舞台・映像の世界で長く愛されてきた人物。日本では、脚本家・三谷幸喜の原点を知る上で欠かせない存在として語られることが多い喜劇界の巨星だ。
大学在学中に見た舞台『おかしな二人』(演出:福田陽一郎)が、その作家人生のきっかけのひとつだったという三谷幸喜。敬愛の念が強いがゆえに、ニール・サイモン戯曲演出は長く封印してきたという三谷だが、初めて”恩師の作品“を演出したのは、2013年上演の『ロスト・イン・ヨンカーズ』であった。
演出:三谷幸喜
そしてまた、それから7年の年月を経て、この度、2度目のニール・サイモン作品演出に向き合うこととなった。
その作品『23階の笑い』は1993年から1994年にかけてブロードウェイで上演された作品だが、物語の時代背景は1950年代のテレビ業界の裏側が舞台。作品に自伝的要素を盛り込んできたニール・サイモンらしく、彼が実際に大物コメディアン シド・シーザーの下で放送作家・コメディ作家として下積みの時期を過ごしていた体験がリアルに描かれている。マンハッタンの高層ビルの23階に構えた事務所に行き交うテレビマン、人気コメディアン、若手作家たちが織り成す人間模様、人情の機微、そして何よりも渦巻く笑いの数々!
瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之の面々が「23階」に集結し、三谷幸喜と共に客席に2020年最後の笑いを届ける。
三谷作品常連のベテランあり、初めての顔合わせとなるキャストあり、物語の人間模様を彩る期待の顔ぶれが揃った。
本年最後の話題作に、注目が集まる。