追憶の中でよみがえる家族への思い――
アメリカ文学最高峰の不朽の名作が新たに生まれ変わる
本作は、劇作家テネシー・ウィリアムズの出世作であり、1945年のブロードウェイでの初演以降、世界中で上演され、国や時代を超えて愛され続けてきたアメリカ文学最高峰の名作戯曲のひとつ。初演から70年以上たつ今もなお愛され続ける名作が、新たに生まれ変わる。
トム ・ ウィングフィールド 岡田将生
アマンダの息子でローラの弟。一家の家計を支えるため、倉庫で働き、閉塞感のある毎日を送っている。実は文学青年で、いつか父親のように町を出ていくことを夢見ている。しかし、母と姉を見捨てるわけにはいかず、自分の身勝手さに葛藤し続ける。また、トムは物語全体の語り部としての役割も担う。
ローラ・ウィングフィールド 倉科カナ
トムの姉。子どもの頃の病気によって残った脚の障害が大きなコンプレックスとなり、極度に内向的で、孤立する癖がついてしまっている。ガラス細工のコレクションを「ガラスの動物園」と呼び、とても 大切にしている。彼女自身も繊細なガラス細工のような脆い存在である。
ジム・オコナー 竪山隼太
トムの職場の同僚で、ローラが思いを寄せる人物。トムに夕食に招待され、ウィングフィールド家を訪れる。ウィングフィールド一家に、ほんの一時の幸福と、残酷にも揺るがない現実を突きつけることになる。
アマンダ・ウィングフィールド 麻実れい
トムとローラの母親。家族を愛するあまり、叶わぬ夢や妄想が彼女の日常を支配している。優しい心を持っているが、過去の幻想に縛られ、非常に活動的で理想が高く、現状に常に不満がある。他者を自分の尺度に当てはめようとし、その理想を押しつけてしまう傾向がある。夫は家を出ており、音信不通。