2020年劇団☆新感線39興行春公演いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』(生田斗真主演)の2020年4月博多座公演は残念ながらコロナウイルスの影響のため叶わなかったが、今回劇団☆新感線『偽義経冥界歌』Blu-rayBOXが12月23日(木)に発売されることを記念として、映像となって<先行>特別上映会という形で、12月3日(金)と4日(土)の2日間、博多座に帰ってくる!その名も『~幻興行冥界甦(まぼろしこうぎょうめいかいよりかえる)~』と題して博多座初の特別上映会を行い、共に福岡出身の劇団☆新感線主宰・演出のいのうえひでのりと座付作家の中島かずきによるトークイベントも行われる。
~幻興行冥界甦~まぼろしこうぎょうめいかいよりかえる
冥界へと消えた想いが、ついに甦る!
劇団☆新感線は、旗揚げ39周年に当たる2019年から2020年にかけて“サンキュー興行”と銘打ち、2019年の3月から4月にかけて大阪、金沢、松本にて、座付き作家の中島かずきによる脚本と、主宰のいのうえひでのり演出にて本作を上演。そして約10か月の時を経て、東京公演を実施後、“サンキュー興行”の締めくくりとして、いのうえと中島の出身地である福岡・博多座公演を行う予定だった。
しかし、公演直前に新型コロナウイルスの影響により、やむなく全公演が中止となり、悲願であった博多座初のフルスペックの“いのうえ歌舞伎”は幻の興行となってしまった。これぞいのうえ歌舞伎の真骨頂というべきケレン味あるスペクタクルな物語を九州の観劇ファンの皆様にぜひお見せしたいという新感線と博多座の想いは、無念ながら冥界を彷徨うこととなった。
そんな中、Blu-ray化にあたり、博多座に“特別<先行>上映会”という形で奇跡的に『偽義経冥界歌』が甦る。その手があったか!というような、まさかの博多座初の特別<先行>上映会として復活という、まるであの世に行った霊をこの世に憑依する“口寄せ”のような形で、約束の地「博多座」へ新感線が帰ってくる。
今回、いたこ役として上映に合わせ、いのうえひでのりと中島かずきの福岡出身の名コンビが出演者・スタッフを代表して、無念なる想いをトークイベントとしてつまびらかに披露する。本作に関する想い、地元福岡に対する想い、コロナ禍での演劇への想い、公演中止決定後、スタッフへ向けた幻の博多座での通し稽古を行った想い等を語る。
もし同じように無念なる想いで、彷徨い中の方がいれば、上映会へ足を運ぼう。
【2020年劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』公演情報
【作】中島かずき 【演出】いのうえひでのり
【出演】生田斗真/
りょう 中山優馬 藤原さくら/粟根まこと 山内圭哉 早乙女友貴/三宅弘城/橋本さとし 他
この劇団の記念すべき公演は、中島かずき作、いのうえひでのり演出によるフルスペック“いのうえ歌舞伎”。主演は、新感線には4回目の参加となる生田斗真が務めた。共演には、りょう、中山優馬、藤原さくら、山内圭哉、早乙女友貴、三宅弘城ら豪華なゲストが顔を揃えた。さらに、2017年の『メタルマクベス』disc1にて退団以来21年ぶりに劇団公演に参加した橋本さとし、もちろん、粟根まことをはじめとする劇団員らも舞台を彩った。博多座では、2020年4月4日~28日全28回が上演予定だったが、公演直前に新型コロナウイルスの影響により、やむなく全公演が中止となった。
あらすじ
日の本の国が、源氏と平氏の勢力で二分されていた時代。
<源頼朝(みなもとのよりとも)/粟根まこと>が鎌倉を拠点に力を蓄えていた一方で、国の北方、“みちのく”と呼ばれる奥州はどちらにも属さず独立自治を貫いていた。奥州をまとめていたのは奥華(おうが)一族。その都である奥泉は“黄金の都”と噂されており、また奥華の民は死者を木乃伊(ミイラ)にする風習があるため奥泉のはずれにある洞窟には先祖代々の木乃伊が眠っている。
その地元のものが聖なる場所として崇める洞窟で、ある若侍が暴挙を行った。彼の名は<遮那王牛若(しゃなおううしわか)/早乙女友貴>、頼朝の義理の弟で平氏の追っ手から逃れるために奥華によりかくまわれていたのだ。お目付け役の僧<常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)/山内圭哉>と<奥華次郎泰衡(おうがのじろうやすひら)/中山優馬>の制止を無視して死者を冒涜、とうとう次郎と斬り合いになる。そこに割って入った次郎の兄<奥華玄久郎国衡(おうがのげんくろうくにひら)/生田斗真>だったが、はずみで牛若を死なせてしまう。僧兵に追われ逃げる玄久郎の前に立ちはだかったのが<武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)/三宅弘城>。玄久郎を錫杖で打ち据えると、奥華の屋敷へ連れていく。
屋敷では奥華の当主<奥華秀衡(おうがのひでひら)/橋本さとし>が待っていた。次郎をかばうためとはいえ頼朝の挙兵直前だったこともあり、牛若を殺したのは大問題だと頭を抱える一同。だが「牛若はそこにいる!」と玄久郎を指さす弁慶。弁慶や海尊ら僧たちが口裏を合わせ、さらに奥華の金塊を軍資金として差し出せば、義兄の頼朝は騙せると踏んだのだ。あまり深く考えず、その提案を受け入れる玄久郎は、ここで元服もし、以降は<源九郎義経(みなもとのくろうよしつね)>を名乗ることとなる。
そうして義経らが頼朝を丸めこみに行っている間、奥泉では先祖代々の木乃伊が並ぶ洞窟内で巫女たちが歌い踊り、酒宴が行われていた。そこで、秀衡の妻にして次郎の母でもある巫女長(みこおさ)の<黄泉津(よもつ)の方/りょう>は、次郎が正当な後継ぎであると主張。その企て通りに、次郎に秀衡を殺させる。
そんなことは露知らず義経は進軍を続けていたが、壇之浦にてさらに戦いは激化。その海辺にひとりの若い女性が現れる。<静歌(しずか)/藤原さくら>という大陸渡りの歌うたいで、ギターに似た楽器“六絃(ろくしん)”を操り滅んでいく平氏の兵のために哀悼の歌をうたっているのだった。すっかり心を奪われてしまった義経に乞われて死者を冥界に送る歌を静歌がうたうと、そこに血まみれの秀衡が現れ「妻と弟に諮られ、実の息子に手を下された」と語り、「仇をとって父の無念を晴らしてくれ」と義経に訴える。この不可思議な現象は、静歌の歌に秘密があると睨んだ義経は彼女を連れて奥華へ向かうことにするが……。
偽りの身分を盾にしつつ、常にポジティブシンキングと機転とで数々の苦難を軽々と乗り越えていく義経。その目に映るのは日の本の天下の光か、はたまた冥界に広がる闇か…?
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』Blu-rayBOX概要
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:生田斗真/りょう 中山優馬 藤原さくら/粟根まこと 山内圭哉 早乙女友貴/三宅弘城/橋本さとし 他
発売日:2021年12月23日(木)
予約開始日:受付中
価格:12,000円(税込)
著作:東京グローブ座/ヴィレッヂ
販売HP:イーオシバイドットコム http://www.e-oshibai.com/special/nsytbdbox/
Blu-rayは超豪華なBOX仕様!充実の本編Blu-rayディスクに加え、特典Blu-rayディスクにはレア映像が満載!主演の生田斗真&演出のいのうえひでのりのインタビューから『偽義経冥界歌』を紐解く《メイキング》映像や、2019年に上演された松本公演(平成版)の通し稽古をなんとフルバージョンで収録!また惜しくも公演中止となってしまった2020年の福岡公演(令和版)で「最後にどうしても一度上演したかった」といういのうえの強い気持ちで実現した伝説の通し稽古をダイジェストで収録!そのほか東京公演千穐楽の様子や、華麗なタイトルコールのマルチアングル、カーテンコールのフルバージョンやゲキ×シネ上映時の舞台挨拶の様子など、なんと5時間を超える収録内容。また、音声特典として、メインキャストが全員勢揃いした副音声解説(コメンタリー)も収録!公演を終えてから約1年半ぶりに集結し、本編映像に併せて当時の思い出を大爆笑で届ける。
さらにBOXには、舞台写真満載の豪華ブックレットも同梱。ファン垂涎の舞台写真に加え、特別企画「中島かずき・森雪之丞・岡崎司 特別鼎談~物語と歌と音楽で振り返る『偽義経冥界歌』」を収録。写真とテキストで『偽義経冥界歌』を振り返ることができ、より深く楽しんで頂けること間違いなし。