パルコ・プロデュース『裏切りの街』開幕コメント到着&舞台写真初解禁!!

2022.03.12

撮影:岡千里

―人生から逃げて、逢瀬に溺れる・・・―

2022年3月12日(土)新国立劇場 中劇場にて、パルコ・プロデュース『裏切りの街』が開幕いたしました。
東京公演は、3月27日(日)まで、その後大阪へと巡演いたします。

作・演出を手掛けるのは、若者の生態、現代人の悲哀、剥き出しの欲望など、人間の“リアル”を妥協なく追求した演出で、観る者の感情を揺さぶる三浦大輔。その三浦が2010年にPARCO劇場に初めて書き下ろした作品が『裏切りの街』です。2020年に10年ぶりに上演予定だった本作は新型コロナウィルスの影響で残念ながら中止となりました。コロナ禍を乗り越え、待望の上演となります。

主演は『薔薇と白鳥』(2018)、『クイーン・エリザベス -輝ける王冠と秘められし愛-』(2019)、ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』(2021)などの舞台作品でも、その力と輝きを発揮し、トップアイドルとして活躍する髙木雄也。中止になってしまった悔しさを糧に、新たな気持ちで舞台単独初主演を飾る本作に挑みます。髙木が演じるのは、将来の展望もなく、現実から目を背けて、専業主婦である人妻との関係に溺れるフリーター・菅原裕一。生身の人間のリアルをどう魅せてくれるのか、期待が高まります。共演には、裕一との逢瀬を重ねる人妻・橋本智子役に、昨年公開の映画では、劇場版『きのう何食べた?』、『護られなかった者たちへ』、舞台では『No.9- 不滅の旋律-』(2018・20)、『渦が森団地の眠れない子たち』(2019)など多くの作品に出演、またナレーションでも活躍する奥貫薫。〈*当面、智子役は呉城久美が配役変更で演じます。〉菅原の恋人で会社員・鈴木里美役にドラマ『RISKY』、『ただ離婚してないだけ』や、映画『花束みたいな恋をした』など、昨年10本以上の作品に出演し大活躍をみせる注目の若手女優・萩原みのり。浩二の部下・田村修役に、三浦大輔主宰の劇団ポツドールの看板俳優として全作品に出演し、行定勲による映画『いっちょんすかん』では主演を務めた米村亮太朗。智子の妹・根本裕子役に、映画『浅田家!』、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』『ひよっこ』『まんぷく』に出演、演技力に定評がある呉城久美。〈*当面、裕子役として、日高ボブ美が出演します。〉菅原の友人・今井伸二役にNHK連続テレビ小説『エール』、映画『ミッドナイトスワン』、劇場版『あなたの番です』と話題作に次々と出演している中山求一郎。智子の夫でサラリーマン・橋本浩二は、お笑いコンビ「とろサーモン」として活動しながら、映画・ドラマでの演技力が高く評価されマルチに活躍する村田秀亮(とろサーモン)が演じます。

人間とは、生きていくとは、を問う傑作『裏切りの街』。現代社会と私たち自身を映し出す刺激的な作品に、どうぞご期待ください。
また、三浦大輔と髙木雄也の開幕コメントと舞台写真が到着しましたので以下に掲載します。

 

コメント

作・演出:三浦大輔
2年前の緊急事態宣言による公演中止を経て、やっと、皆様に、『裏切りの街』をお見せすることができます。とても嬉しく思っています。再演するにあたって、この作品の難しさと改めて、向き合うことになり、稽古はとてつもなく苦労しましたが、その成果を今は楽しみにしております。「誰がそこ気にするんだ!」という、僕の細かすぎる演出に、役者、スタッフ一同、ついてきて頂き、本当に感謝しております。まだ、コロナ禍のご時世ですが、それがゆえ、今、見るべき作品になっていたら幸いです。劇場でお待ちしております。

髙木雄也
本来であれば2年前に迎えているはずだったので、今こうして無事に初日を迎えられることが嬉しいです。まだコロナの影響もあり、思うように稽古が進まなかったり、苦労した部分も多かったですが、出演者全員で楽しんで一つのものをつくっていくことを大切にしていきたいです。そして、このようなご時世のなか、劇場に足を運んでいただき、舞台のために時間を使ってくださることに感謝の気持ちでいっぱいです。この世界観に浸っていただけるように、全力を尽くしていきます。

 

あらすじ

無気力なフリーター、菅原裕一(髙木雄也)と平凡な専業主婦、橋本智子。菅原には長年つきあっている 彼女がいて、智子には結婚している夫がいる。その二人が出会い系サイトで知り合い、出会い、恋愛をし、逢引を繰り返す。二人はお互いに何かを求めるわけでもなく、この恋愛に発展性がないこともわかっている。お互い、大切だと思えるパートナーがいるにもかかわらず、「浮気」を繰り返す。会っている意味など考えず、「裏切る」という行為の罪悪感に苛まれることもなく、惰性ともいえる二人の関係は続いていく。そして、家に帰れば、お互いのパートナーに対して、別の愛情表現をする。それを壊す勇気などない。この先、自分はどうしたいのか。そんなことは考えない(ふりをした)まま、ただただ日常生活をこなしていく…。

【登場人物】
菅原裕一・・・髙木雄也
橋本智子・・・奥貫薫 〈当面、呉城久美が演じます〉
橋本浩二・・・村田秀亮(とろサーモン)
鈴木里美・・・萩原みのり
今井伸二・・・中山求一郎
根本裕子・・・呉城久美 〈当面、日高ボブ美が演じます〉
田村修・・・・・米村亮太朗

※オフィシャル素材の舞台写真、舞台映像は、
橋本智子役【呉城久美】、根本裕子役【日高ボブ美】になります。

 

撮影:岡千里