2022年9・10月 『血の婚礼』上演決定!出演者のコメントも到着!!

2022.05.02

左より)木村達成、須賀健太、早見あかり、安蘭けい

スペインを舞台にした愛の悲劇『血の婚礼』が、今秋9・10月に東京・シアターコクーンにて上演されることが決定した。出演は、木村達成、須賀健太、早見あかり、安蘭けいほか。演出は杉原邦生。4人のキャストからコメントが寄せられた。

スペインの伝説的劇作家、フェデリコ・ガルシーア・ロルカによる官能的な名作悲劇。
一人の女をめぐり、男二人が命を懸けて闘う、むき出しの愛の物語。


本作は、実際に起きた事件を基に1932年に執筆され、翌年にロルカ自身の演出によりスペインで初演、同年にアルゼンチンでも上演された、ロルカの3大悲劇の一作。 舞台はスペインのアンダルシア地方。婚約した一組の若い男女が互いの家族の期待を背負いながら結婚式を迎えようとする姿、そしてそこに現れた花嫁の昔の恋人がすべてを変えてしまう抑えきれない愛を描く。数奇な血の宿命、言葉では説明のつかない愛と衝動、地の因習に縛られた男たちの闘い女たちの戦い・・・絡み合う事象が、ドラマを生んでいく。今の時代に圧倒的に足りない、“生身の人間のむき出しの熱情”を舞台上から浴びることができる、情熱的な演劇作品だ。

抒情的な韻文と、音楽との融合。杉原邦生の演出により、新たな「血の婚礼」が生まれる。

本作の演出は、国内外の戯曲だけでなく歌舞伎の演出も手掛けるなど、演劇界から熱い注目を浴びる気鋭の演出家、杉原邦生。 また今回の上演のために、スペイン演劇の翻訳を多数手がけてきた田尻陽一氏が新たに翻訳し2022年版の上演台本を完成させる。スペイン最高の詩人とも謳われたロルカがこの戯曲の随所に組み込んだ韻文、詩的な言葉をどのように表現するかも見どころの一つ。杉原はここに音楽を融合させた表現も取り込んでいく。杉原の感度の高い美意識と大胆な演出、そして繊細な人物解釈により創りあげられる、新たな「血の婚礼」に期待したい。

様々なジャンルで活躍をみせる、実力派俳優が集結!

出演キャストにも、確かな実力を持つ俳優陣が顔を揃えた。 一人の女性を奪い合うレオナルドと花婿を演じるのは、ミュージカルは勿論のこと近年ではストレートプレイや映像でも存在感を放つ木村達成と、幅広い作品で活躍する実力派となった須賀健太。それぞれ今までにない情熱的な男に挑戦する。かつてはハイパープロジェクション演劇『ハイキュー‼』で共演しバディとして抜群のコンビネーションをみせた2人だが、本作では命を懸けて争う、ライバル同士を演じることとなる。 レオナルドと花婿の間で揺れ動く花嫁役には、早見あかり。ももいろクローバーを脱退後は本格派女優に転身、NHKの朝ドラなどで注目を浴び、その後もバラエティ、映画やドラマなど広く活躍している。 そして、息子を溺愛する“花婿の母親”を演じるのは、安蘭けい。これまでもこの世を超越した役柄から優しい母親役まで広く演じ評価されてきたカメレオン女優が、今回はどのように、“夫と息子を殺され狂気に満ちた”母親役を演じるのか、こちらも見逃せない。そんな出演者たちからのコメントが到着した!

出演者コメント

■木村達成(レオナルド役)
出演が決まった時は、また須賀健太さんと共演できると聞き、大変嬉しく思いました。以前別作品で共演した際は、本当に多くの時間を一緒に過ごしました。少し緊張もありますが、楽しく、闘志を燃やしながら、一緒に作品を創っていきたいです。 本作品はストレートプレイではありますが、詞のような台詞があり、そこは少し歌うかも、、?という話を聞いています。どんな作品になるかはまだこれからですが、楽しみにしていて下さい。熱く、胸を打たれる作品で、現代でも起こりうるお話だと思います。皆さま是非、劇場でお待ちしております。宜しくお願いします。

■須賀健太(花婿役)
「血の婚礼」は、人間らしさや普遍的な部分が描かれている作品だと思います。 特に本作品で楽しみにしているのは、木村達成さんとの再共演です。以前は、ライバルでもあり仲間でもあり、お互いを高め合うような役でしたが、今回は1人の女性を取り合います。全く違う役柄ですので、新たな関係値を楽しんで頂けるのではと思います。 シアターコクーンという、素晴らしい劇場にまた立たせて頂けることも、大きな喜びです。是非、劇場にいらして頂ければと思います。宜しくお願いします。

■早見あかり(花嫁役)
戯曲を読む前は、難しいお話だというイメージを持っていましたが、読み進めるうちに、現代と表現の仕方は違っても、これは「愛」がテーマの作品なのだと思い、ひき込まれていきました。 まだ他キャストの皆さんにもお会いしておらず、上演台本も読んでいない状況ですが、今後皆さんとお稽古をして、愛という大きなテーマと向き合いながら、一緒に作品を創っていけることを、楽しみにしております。 このような時代ではありますが、「愛とは何か」というお話を、是非、劇場でご覧頂ければと思います。宜しくお願いします。

■安蘭けい(母親役)
この『血の婚礼』という戯曲については、重く、救いようの無いお話であった印象が強く残っています。今回は、杉原邦生さんによってどのように演出されるのか、それによって印象も変わってくるかと思うので楽しみにしています。明るいお話とは言い難いですが、人間の深いところを炙り出すような作品で、素晴らしい戯曲です。世の中が大変な時期ではありますが、エンターテインメントの力で少しでも夢や希望を与えられるように頑張りますので、是非、観にいらしてください。劇場でお待ちしております。