モチロンプロデュース『阿修羅のごとく』│小泉今日子、小林聡美、安藤玉恵、夏帆  ほか開幕コメント到着&舞台写真初解禁!

2022.09.12

撮影:阿部章仁

9月9日(金)、東京・シアタートラムにてモチロンプロデュース『阿修羅のごとく』が開幕した。
『阿修羅のごとく』は、数々の話題作ドラマを生み出し、昭和を代表する脚本家で、今なお多くのファンを持つ向田邦子氏の代表作。演出は人間の内面を丁寧かつ大胆に表現する演出家木野花。脚色を担当するのは、名作のリライトを手掛けたら右に出るものはいない実力を持つ劇作家・演出家の倉持裕。

出演は女優・歌手だけでなくプロデューサーを務めるなど、幅広く創作活動を続けている小泉今日子。数々の映画やドラマに出演し、多くの著書も執筆している小林聡美。映画監督、舞台演出家など、多くのクリエイターに絶大な信頼を得ており、その巧みな演技で人々を魅了する安藤玉恵。女優だけでなく自身で写真集を企画するなどクリエイティブセンスにたける夏帆。そして男性キャストには岩井秀人、山崎一が出演。それぞれの四姉妹の恋人や夫、不倫相手の2役を演じ分けるのも見どころの一つだ。

名実ともに豪華なキャストが集結する本作は、10月2日(日)までの東京公演の後、10月8日(土)~10日(月・祝)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演が続く。

演出家&出演者による初日開幕コメントと舞台写真を公開!

開幕を迎え、センターステージ形式の舞台という逃げ場のない凝縮した空間で、“阿修羅のごとく”闘う四姉妹の臨場感のある舞台写真と出演者・演出家からのコメントが到着した。

●演出:木野花 コメント
「阿修羅のごとく」を舞台化することのプレッシャーを励みに変えて、向田邦子という作家の底知れない怖さと愛情に向き合い、ひたすらに、ガムシャラに稽古してきました。
合言葉は「小劇場のごとく」。稽古が進むにつれ、やはり今回はベストキャストだという確信が湧いてきて励みになりました。頼もしいスタッフに助けられ、美術、照明、音学総動員で、演劇ならではの「阿修羅のごとく」が出来そうだと、喜ぶ間もなくもう初日なんですね。あっという間でした。どうか皆さまも、あっという間の「阿修羅のごとく」を楽しんで頂けたら幸いです。

●小泉今日子 コメント
木野花さんの演出のもと、濃密な稽古を重ねた日々。健全な精神状態を維持しながら学生時代の部活を思い出させる疲労感は爽快でもありました。関わるキャスト、スタッフの意見をちゃんと聞き、良いところは取り入れてくれる演出家とプロデューサー!
真摯に、でも楽しみながら役に取り組む俳優陣!素敵な夏の日々でした。そして、私たちの、私たちにしか出来ない『阿修羅のごとく』を作り上げたと思ってます。どうぞお楽しみに!

●小林聡美 コメント
それぞれの役者が、それぞれの修羅場をかかえつつも、『阿修羅のごとく』は喜劇だった?と思えるほど、笑った稽古場でした。
小泉さんの可憐さと度胸、安藤さんの聖と俗、夏帆さんのど根性と純情、岩井さんの葡萄と肉体改造、山崎さんの柔軟な宇宙。そして木野さんの演劇魂!もう、私の頭は爆発だ!そんな我々のおりなす家族の修羅場を、東西南北から眺め、たんと楽しんでいだだけたら嬉しいです。

●安藤玉恵 コメント
脚本が書かれた時代が、セリフではっきりと浮かび上がる、昭和の後半、東京。
でもなぜだか言葉遣いに違和感がなく、セリフを発するのが心地よいと感じていました。
その時代における男女の価値観を話し合ったり、細かく返し稽古を重ねて、私も三女滝子を見つけることができた、と言いたいところですが…どうかな。
臨場感と熱量がいっぱいの、舞台「阿修羅のごとく」楽しみになさってください。

●夏帆 コメント
1ヶ月の稽古期間で、心も身体もどんどん鍛えられ、稽古前の自分と比べると、なんだかとても強くなれた気がしています。大試合に向けて、木野さんのパワフルな演出を受けながら、お姉さまたちになんとか食らいつこうと必死に走ってきました。
なんにしても、この4姉妹はとても強いです。
その強さに飲み込まれぬよう、日々体当たりでぶつかっていきたいと思っております。がんばります!

●岩井秀人 コメント
「阿修羅のごとく」、いよいよ本番です。引きこもりから「俳優になりたい」とスタートし、何十年か経ち、こうして「生まれながらに俳優」な人たちと過ごさせてもらえる時間は、本当に幸福なものでした。木野さんの演出も、ものすごく知的なのに感情と野性に溢れていて、それでいてやって実際見せてもらうと毎回、稽古場が笑いに包まれました。稽古場で笑っていた時間はもちろん、一転して木野さんや小泉さん、山崎さんが場面場面に考察したことを聞き、静かにみんなで考えていた時間、「もっとやりすぎてみて」って言われてやりすぎた小林さんをみんなでみていた時間、木野さんが笑い方を教えようと近づき、夏帆ちゃんはコロナを気にして距離をとっているうちに、「はっはっはー!」言いながら二人で舞台の周りを半周ぐらい歩いていた時間、安藤さんが木野さんのやってみせた通りに演じて怒られていた時間、そういった豊かな時間の数々が、舞台上に上手く乗り切ることを祈っております。
我々も楽しみますので、ぜひ皆様にも、お楽しみいただければと思います。

●山崎一 コメント
早替わりを含めて衣装替えが十数回! いや〜、何十年ぶりでしょうこんな舞台!笑
老体に鞭打って頑張るのみです! どうぞ、袖で着替える役者の格闘も、想像して楽しんでみて下さい!笑