舞台「となりのトトロ」英国の演劇賞WhatsOnStage Awardsを席巻!最優秀演出賞など5冠に輝く

2023.02.14

Photo by Manuel Harlan © RSC with NTV

英国の権威ある演劇賞「第23回WhatsOnStage Awards」の授賞式が2月12日にロンドンで行われ、スタジオジブリのアニメーション映画を舞台化した「My Neighbour Totoro」(「となりのトトロ」)が、最優秀演出賞など最多の5冠を獲得した。

「My Neighbour Totoro」は映画で音楽を手掛けた作曲家の久石譲が舞台化を提案し、宮﨑駿監督がこれを快諾したことで始まったプロジェクト。久石譲がエグゼクティブ・プロデューサーを務め、イギリスの名門演劇カンパニー、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)と日本テレビの共同製作によって舞台化された。昨年2022年10月8日~今年2023年1月21日までロンドンのバービカン劇場で上演した舞台は、久石譲の音楽、原作を尊重した世界観、そしてRSCならではの作劇力で観客の心をつかみ、13万3,000枚のチケットは完売。連日万雷の拍手とスタンディングオベーションが続き、ガーディアン紙をはじめ多くの劇評で五つ星を獲得するなど、高評価を得ていた。

Photo by Manuel Harlan © RSC with NTV

最優秀演出賞を受賞したフェリム・マクダーモット(演出)は授賞式で「原作の精神に導かれるように、皆で一丸となって作り上げたショーです。パンデミックで街に人がいない中、バービカン劇場で様々なトライを続けました。キャストは卓越したアンサンブルでこのショーを育み、お客様の気持ちが加わって完成しました。私はこの賞を、個人としてではなく、チームとして受け取りたいと思います」と喜びを語った。
受賞したのはほかに、舞台美術、照明デザイン、音楽監督、音響デザインの各賞。ノミネートも最多の9部門だった。4月には英国演劇界で最も注目されるローレンス・オリヴィエ賞も控えており、さらなる受賞に期待が高まる。

【受賞一覧】My Neighbour Totoro 第23回WhatsOnStage Awards

◆Best Direction(最優秀演出賞)- Phelim McDermott(フェリム・マクダーモット)
◆Best Musical Direction/Supervision(最優秀音楽監督賞)- Bruce O‘Neil(ブルース・オーネリ) and Matt Smith(マット・スミス)
◆Best Set Design(最優秀舞台美術賞)- Tom Pye (トム・パイ)and Basil Twist(バジル・ツイスト)
◆Best Lighting Design(最優秀照明デザイン賞)- Jessica Hung Han Yun(ジェシカ・ハン・ハンユン)
◆Best Sound Design(最優秀音響デザイン賞)- Tony Gayle(トニー・ゲイル)

ⒸDanny Kaan

ローチケ演劇部では昨年末に本作を観劇!ぜひレポート記事もご覧ください!