成河、渡辺大知、門脇 麦らが再び!!村上春樹原作の舞台『ねじまき鳥クロニクル』今年11月に再演決定!

2023.03.24

村上春樹原作の舞台『ねじまき鳥クロニクル』が、2023年11月に東京芸術劇場プレイハウスにて上演決定!
2020年の初演に引き続き、成河、渡辺大知、門脇 麦らが出演!

世界的に評価される村上春樹の傑作長編『ねじまき鳥クロニクル』を、イスラエルの奇才 インバル・ピントと気鋭のアミール・クリガーの演出、演劇界の俊英・藤田貴大の脚本で舞台化し、音楽を大友良英が手掛けた創造性豊かな意欲作。初演から引き続き、主人公の岡田トオル役は成河と渡辺大知が二人で一人の人間の多面性を演じ、村上ワールドにいざなう不思議な女子高生・笠原メイ役を門脇 麦が続投。2020年の初演時に、公演期間の短縮を余儀なくされた伝説のステージが、今年ついに再演される。

村上春樹の代表的長編小説『ねじまき鳥クロニクル』は、“Haruki Murakami”が、世界で読まれるきっかけとなった作品で、2020年2月に世界で始めて舞台化された。この舞台を創り上げたのは、イスラエルの奇才インバル・ピントと気鋭のアミール・クリガー、日本の演劇界に新しい風を送り続ける藤田貴大、そして独自の音楽世界を持つ大友良英。芝居、コンテンポラリーダンス、音楽が融合し、既成のジャンルを創造的に超える空間が立ち現れたことに、国内外で大きな注目が集まった。

演出・美術・振付のインバル・ピントは、日本ではミュージカル『100万回生きたねこ』や百鬼オペラ『羅生門』を手掛け、高い評価を受けた。彼女は原作の世界をファンタスティックに描き、唯一無二の舞台空間を生み出して日本の演劇界に大きなインパクトを与えた。

脚本は、演劇団体「マームとジプシー」を主宰する藤田貴大。様々なジャンルのアーティストとコラボレートするなど現代演劇の新たな可能性を広げている藤田が、インバル&アミールとミーティングを重ねながら国境を越えた共同脚本に挑んだ。

そして音楽は、藤田が絶大な信頼を寄せる、世界的な即興演奏家の大友良英が手掛けた。NHK「あまちゃん」「いだてん」映画「花束みたいな恋をした」など映像作品の音楽でも広く活躍する大友の手によって、演出家の世界観が生演奏と歌でヴィヴィッドに体現された。

村上春樹作品の実写化といえば、映画「ドライブ・マイ・カー」の世界的な快挙が記憶に新しいが、世界で愛される村上作品群の中でも、きわめて重要な意味を持つと言われる長編『ねじまき鳥クロニクル』。その深い迷宮のような世界が、時代の先端を疾走するエッジの効いた表現者たちの手によって舞台の空間に浮かび上がった様は、村上ワールドの新たな演劇表現と高い評価が集まった。しかし2020年2月の東京公演中に、新型コロナウイルスの影響で突然の公演中止が決定。その無念さを、再演でのリクリエーションへの意欲に変えて、ついに2023年末の再演が決定となった。

初演の良さを残しつつ、さらに原作と演劇の融合を目指して生まれ変わる、『ねじまき鳥クロニクル』という新しい芸術がここから生まれる。

この再演発表に際して、 演出・振付・美術:インバル・ピントからのコメントが到着した。

演出・振付・美術:インバル・ピント コメント

2020年、村上春樹さんの偉大な小説『ねじまき鳥クロニクル』を舞台に立ち上げるために過ごした期間は、主人公のトオルが井戸に潜るのと同じように果てしの無い旅でした。初日をご覧になった村上さんから「美しい舞台でした。ありがとう。」と仰って頂いたことは忘れられません。再演に向けて、さらに深くこの作品と向き合い、新たな表現を皆と模索するのが今から本当に楽しみです。

東京公演は、2023年11月上旬~11月26日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスにて上演され、その後ツアー公演が予定されている。東京公演のチケットは今夏発売予定。ローソンチケットでの発売は詳細が決まり次第、ローチケ(webサイト)内で発表いたします。

あらすじ

岡田トオルは妻のクミコとともに平穏な日々を過ごしていたが、猫の失踪や謎の女からの電話をきっかけに、奇妙な出来事に巻き込まれ、思いもしない戦いの当事者となっていく――。

主人公トオル(成河/渡辺大知)は、姿を消した猫を探しにいった近所の空き地で、女子高生の笠原メイ(門脇 麦)と出会う。自分の行動が原因でボーイフレンドを死なせてしまい、登校拒否を続けるメイ。トオルを“ねじまき鳥さん”と呼ぶようになり、二人の間には不思議な絆が生まれていく。

トオルは妻の薦めで、自らを“水の霊媒師”と称する加納マルタと会い、猫をみつける手がかりを得ようとする。マルタからいくつか予言をもらうが、肝心の猫に関してはっきりしたことはわからない。それどころか、妻のクミコまで忽然と姿を消してしまう。クミコの兄・綿谷ノボルから連絡があり、クミコと離婚するよう一方的に告げられる。クミコに戻る意思はないと。

どこで道を間違え、どこに落とし穴があったのか、トオルは過去を辿る。クミコの姉は若い頃に自殺をしていて、兄のノボルが何かしら自殺に関係していたとクミコから聞いたことがあった。加納マルタの妹・クレタはノボルと交わることで損なわれ、“肉体の娼婦”から“意識の娼婦”になったと言う。クミコ失踪の影にはノボルが関わっているという疑念は確信に変わっていく。その一方でトオルは、もっと大きな何かに巻き込まれていることにも気づきはじめる。

ある日トオルは、二人の結婚に力を貸してくれた本田老人から、第二次世界大戦下にノモンハンで特殊任務についたときの壮絶な話を聞く。皮剥ぎボリスの手によって拷問を受け、生きたまま皮を剥がれていった伍長、枯れ井戸に放り込まれ九死に一生を得た間宮中尉の話・・・。

何かに導かれるように、トオルは隣家の枯れた井戸にもぐり、クミコの意識に手をのばそうとする。いつしか、クミコを取り戻す戦いは、時代や場所を超越して、“悪”と対峙してきた“ねじまき鳥”たちの戦いとシンクロしていく。暴力とエロスの予感が世界をつつみこんでゆく。

“ねじまき鳥”はねじを巻き、世界のゆがみを正すことができるのか? トオルはクミコをとり戻すことができるのか―――。