『テンダーシング』 再演!!原作の『ロミオとジュリエット』も日替わりキャストによる朗読劇で上演!

2023.05.24


『テンダーシング』 再演!!

『テンダーシング』はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の台詞を縦横無尽に再構成し、ソネット詩や歌も加えて生み出された、もうひとつの『ロミオとジュリエット』。ロミオとジュリエットという名の老夫婦の愛と別離を描いた物語です。独創的な手腕で原作を巧みに再構成したのは、NTlive『リーマン・トリロージー』が話題のベン・パワー。翻訳監修はシェイクスピア37戯曲の完訳を成し遂げた松岡和子。老夫婦となったロミオとジュリエットを演じるのは、土居裕子と大森博史。土居裕子は東宝版『リトルプリンス』や『サンキュー・ベリー・ストロベリー』などが記憶に新しく、本作でもその歌声を披露してくれます。大森博史は様々な演出家からの信頼が厚く、最近では『スカパン』や『ある馬の物語』などに出演。ベテラン俳優二人による円熟の『ロミオとジュリエット』にご期待ください。演出は7月に『これだけはわかってる~Thigs I know to be True』(於:東京芸術劇場シアターウエスト)も手がける荒井遼。本作の初演によって、シアターアーツ「2021年回顧アンケート」 ベストアーテイストに選出されています。

 


日替わりキャストによる『ロミオとジュリエット』の朗読劇も上演!

また、今回は関連上演として『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』も上演することとなりました。『テンダーシング』は原作を知らなくても楽しめますが、知っていればより楽しめる作品です。今回は原作『ロミオとジュリエット』の朗読劇。王道のラブ・ストーリーを日替わりのキャストと共にお届けいたします。若々しさと疾走感にご期待ください。ロミオを演じるのは、村井良大、小西詠斗、梅津瑞樹。ジュリエットを演じるのは熊谷彩春、佐藤日向、堀内まり菜、大西桃香。そして、山口森広、町田マリーの2 名が全ステージ出演し、物語を支えます。こちらは、日替わりキャストの一度きりのステージとなります。

ベテラン俳優による味わい深い『テンダーシング』。若者が演じる王道の『ロミオとジュリエット』。
一つの原作から生まれた二つの作品に、どうぞご期待ください!

コメント


◆土居裕子

初演はコロナウィルス蔓延で、何度も何度も延期になったので、ただひたすら本読みを繰り返しました。始めはちんぷんかんぷんだったこの物語が、だんだんパズルのピースがはまっていくように美しいストーリーが浮かび上がってきた時、何百年もの時を経ても、なお新鮮な感動を与えてくれるシェイクスピアの言葉の凄さに心が震えたのを覚えています。同時に、若く美しいロミオとジュリエットではなく、長い年月をかけて育んだ揺るぎない愛で結ばれた、この老夫婦のロミオとジュリエットを生み出した、ベン・パワーの閃きに、演劇の素晴らしさを感じずにはいられません。さらに深くなった今回の『テンダーシング』をぜひご覧いただきたいと思います。


◆大森博史

『テンダーシング』再演。とっても嬉しいです。愛おしく、大事なものが語られている作品です。原作ロミオとジュリエットは恋と現実世界との折り合わなさが語られますが。『テンダーシング』は二人の内面にフォーカスが行き、年齢を経た老後の豊かな愛と、その芯にある切なる相手への思いが、虚構の舞台上で現実化します。この本では、老境のロミオとジュリエットと言う設定や、原作を絶妙に書き直したアダプトが素晴らしい。土居さんの歌も素敵です。さあともあれこの感動をお楽しみ下さい!乞うご期待!


◆演出:荒井遼

土居さん、大森さんと贅沢な稽古をさせて頂き生まれた『テンダーシング』の再演が出来てとても嬉しいです。今回は更に進化したリニューアルバージョンをお届けします。海、風、砂、花、別れ。メメント・モリ。より強い愛がにじむ、より幻想的な作品にしたいと思っています。『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』は様々なペアによる原作の朗読劇です。原作をテンポよくお届けしたいと思います。若者の疾走感のある恋と老夫婦の穏やかな愛。同じ言葉でも使い方が変わるだけで、風景はガラッと変わります。その面白さを体験して頂けたら本望です。短い上演期間ですが、沢山のロミオとジュリエットに会いに来てください。お待ちしております。