ONWARD presents 新感線☆RS 『メタルマクベス』IHIステージアラウンド東京・待望の次回作がついに解禁!

2018.02.22

IHIステージアラウンド東京・待望の次回作がついに解禁!
劇団☆新感線×宮藤官九郎×360°回転劇場
ドクロの次はメタルが回る!

2017年3月30日(木)に豊洲にオープンした「IHIステージアラウンド東京」は、1300人以上もの観客を乗せて360°回転する円形の客席を劇場中央に配置し、その周囲をステージとスクリーンがぐるりと取り囲むという斬新かつ壮大なシステムで大きな話題となっています。このシステムを持つ劇場は、2010年10月にオランダのアムステルダムで誕生し、本劇場は各地に先立ち世界で2番目、アジアでは初めてのオープンとなりました。

こけら落とし公演として上演された演目『髑髏城の七人』は、劇団☆新感線の主宰いのうえひでのりによる演出、座付き作家・中島かずきが手掛けた脚本で、1990年の初演以来7年ごとに上演されてきた劇団の代表作です。ステージアラウンドでは“花・鳥・風・月・極”の5シーズンに分け、全て異なるキャストで、脚本・演出も練り直し、全く違ったアプローチで上演してきました。3月17日(土)に初日を迎える『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』にてシリーズもいよいよラストを迎えます。

 

そしてこのたび、注目を集めているIHIステージアラウンド東京での次回作が決定いたしました。

作品は劇団☆新感線の『メタルマクベス』

「メタルにはマクベスが良く似合う」といういのうえの着想から生まれた『メタルマクベス』は、2006年に劇団☆新感線と宮藤官九郎が初めてタッグを組み、初めて挑んだシェイクスピア作品であり、ロックバンドが劇中で生演奏する音楽に特化したスタイルで上演されました。シェイクスピアの『マクベス』の世界観は変えずに、2206年の廃退した近未来と、空前のバンドブームに沸いた1980年代の日本を二重の構造に置き換えるという大胆なアレンジによって創り上げられた脚本は、近未来と過去を行き来しながら劇中をかき乱し、ゆるい台詞に油断している間に核心に引き込まれるという宮藤官九郎独特のうねりを、ハードロックとヘヴィメタルの楽曲で煽りまくり、怒涛のごとく突き進む物語は客席を圧倒し、前代未聞のシェイクスピア作品として大きな話題となりました。

 

この『メタルマクベス』が、初演から12年の時を経て、激しいリズムに突き上げられて瓦礫の中から復活します。今回の公演の為に宮藤自ら脚本を書き直し、キャストを変え、演出にアレンジを加えてdisc1、disc2、disc3と題して3作を連続上演することとあいなりました。

7月23日(月)に初日を迎えるdisc1には、退団以来21年ぶりに劇団☆新感線に出演することとなった橋本さとしと、数多くの作品で主演を務めてきたミュージカルの女王・濱田めぐみ。9月に開幕するdisc2には、歌舞伎界の次世代を担う尾上松也と、歌手としても女優としても常に話題を集める大原櫻子。11月に開幕するdisc3には、ミュージカル界のプリンス浦井健治と、2017年のミュージカル『キャバレー』で圧巻の歌とダンスを披露した長澤まさみ。この豪華なキャストたちが冒頭からハイテンションで破滅へまっしぐらに突き進むタイトルロールであるマクベス夫妻を演じ、更に、各disc、それぞれに個性あふれるキャストたちも出演します。

 

新感線☆RS=シンカンセン☆ロック・シェイクスピア。
シェイクスピアのセリフが生バンドのロックに乗せてシャウトされる舞台。
音楽が、ダンスが、約1,300人の観客を巻き込んで回ります。
乞うご期待ください!!!

 

<コメント>

【作】宮藤官九郎
『メタルマクベス』は、それまで劇団☆新感線の単なるファンだった僕が初めて正式に関わった作品であり、シェイクスピアの原作を 読んだこともなく、しかもヘヴィメタルよりパンクが断然好きにも関わらず、いのうえさんに気に入られたい一心で引き受け、無我夢中で書いた作品です。改めて読み返すと良くも悪くも力んでいる。ガチガチに力が入っている。そして奇跡的に成立している。『メタル』の『マクベス』になっている。ですからキャストを一新して〝回る〟メタルマクベスになっても本質は変わらない、むしろ〝回らない〟 メタルマクベスよりイイ感じになるだろうと踏んでいます。
ローリング・メタルマクベス、楽しみ!(ま、回るのはお客さんなんですけどね)

【演出】 いのうえひでのり
観客席が回るIHIステージアラウンド東京の特性を考えるとここで上演できるのは場面転換が多く、長期公演でも耐性のある脚本のものということで『髑髏城の七人』か『メタルマクベス』しかないなと 最初から思っていました。今回はdisc1・2・3と3組ありますが、基本的に演出とセットは変えません。ただ、そこに役者にシフトした演出を加えていきますし、はからずもいくつかのジェネレーションに分かれたキャスティングになったので、それぞれの特長は生かす つもりです。そしてやはり次の一番の挑戦は、生バンドが入るこの劇場初の“音楽劇”になるということ。もちろん『髑髏城~』ではできなかった新たな仕掛けもいくつか考え中ですので、楽しみにしていてください。

 

【disc1】

橋本さとし
自分の原点、劇団☆新感線の舞台に21年ぶりに戻ることになりました。みなさんにちょっとは成長した姿を見せられる気がしますし、そうでないとアカンとも思っています。噂に聞くと舞台裏はたくさん走らないといけない劇場みたいですが、僕、方向音痴なので迷子にならないようにしないと(笑)。しかも僕はダントツ年上ですし、ここはロック魂で勝負するしかないですね。disc1、一発目としてしっかりスタートを切って次にバトンを渡したいと思います。

濱田めぐみ
まさか自分が劇団☆新感線さんにお世話になるとは夢にも思っていませんでしたが、新境地を開くための冒険になるでしょうし、未知の世界でいろいろなことを吸収して新しい引き出しができそうで、今とてもワクワクしています。この年齢で新たな挑戦をさせていただけるなんて光栄ですし、ドキドキしている自分には「おい、可愛いところがあるじゃない」なんて思ったりもして(笑)。とにかく初めて尽くしなので、新入生の気持ちで飛び込むつもりです。

 

【disc2】

尾上松也
以前からいつか劇団☆新感線の舞台に出たいと思っていたので、今回声をかけていただき、天にも昇る気持ちで、本当に感無量です。でもまさか、『メタルマクベス』で僕に声がかかるとは思っていなかったのでとても驚きました。マクベスは一言で言えば悪役ですが、ただの悪じゃないので、こういう役どころは大好きです。何より、経験したことのない舞台装置で演じられることにもワクワクしていますし、体力もいつも以上につけておかないと、と覚悟しています。

大原櫻子
前回の舞台をDVDで観た時は「わっ、これをやるのか!」「私がマクベス夫人役?」とビックリしましたが(笑)、ふだんの自分にはない要素を持つ、未経験の役柄になると思うので楽しみですし、声をかけていただいてうれしかったです。難しい役ですが今22歳の私が やることで、逆にオリジナリティあふれる役として演じられたら。disc1から3までそれぞれ違う色でお届けする中、大原櫻子の『メタルマクベス』という一色がうまく出せたらいいなと思っています。

 

【disc3】

浦井健治
劇団☆新感線に出演するのは3回目、これで“準劇団員”と名乗れます!夢が叶ってとても嬉しく思います。『メタルマクベス』の初演は、シェイクスピアの「マクベス」、宮藤官九郎さん、新感線の各世界観がカチッと重なっていた、これぞエンターテインメントな舞台で、鳥肌を立てながら観ていました。その作品で5年ぶりにいのうえさんの演出を受けられるのも最高にうれしく、最高に怖い。ボッコボコにされつつもそのあとの景色を堂々と一緒に見られるよう、食らいついていきたいです。

長澤まさみ
もともと劇団☆新感線の舞台はお客様との一体感があるところや、観劇後に明るい気持ちで帰れるところが好きでいつかはと思っていたので、お話をいただけてとてもありがたく光栄でした。人を 笑わせるのは好きなほうなので今回のように作品にその様な要素 が入っていると、よりやりがいを感じます。歌ったり踊ったりするみたいですし、稽古までに体力をつけていろいろと準備はしておくつもりです。disc1、2の舞台もぜひ観に行って、みなさんのいいところを盗みたいですね(笑)。

 

<あらすじ>

時は2206年。繰り返される戦争によって世界はリセットされ、瓦礫の荒野と化していた。そこには、未来を占う魔女が3人・・・
日々戦いは繰り返され、絶大な勢力を誇るとある国の男率いる軍が他の軍を次々と征していた。
そこへ3人の魔女が現れ、男に「お前こそが未来の国王である」との予言を告げ、1枚のCDを渡す。それは、1980年代に活躍したヘビーメタルバンド”メタルマクベス”の伝説のCDだった。歌詞に込められた意味が殺人予告となっており、”メタルマクベス”バンドの人間模様が男の国王となる道に繋がる予言となっていた。やがて夫が国王となる予言を知った妻は、予言を現実のものとするべく夫をそそのかし、国王の息子を犯人に仕立て、王を殺すという計画殺人を企てる。国王から手柄として与えられた城で、軍の勝利を祝う宴を開く。国王とその息子、そして友人達との喜びの祝宴が幕を閉じたとき、その殺人計画は実行に移された。
躊躇う男をけしかける妻。そして作戦は成功し、王を殺した犯人に仕立て上げられた王の息子は城から逃げ出した。
王を永遠の眠りに導いたことで罪の意識に苛まれ、自分達の永遠の眠りが奪われてしまった男とその妻。
それでも二人は王となる野心に向かって突き進んでいく・・・