明治座創業150周年記念「明治座9月純烈公演」│純烈 合同取材会見レポート!

2023.08.04

2023年に新メンバーを迎え、新たなスタートを切った純烈が座長を務める明治座創業150周年記念「明治座9月純烈公演」が、2023年9月8日(金)から10月1日(日)まで東京・明治座で上演される。純烈としては2年ぶり2回目となる座長公演。第一部は1930年代のニューヨークを舞台に、ハリウッド映画の撮影所で巻き起こる騒動を描いたお芝居を、第二部ではお馴染みのヒット曲から最新曲までをお届けする純烈コンサート2023『スーパー♨スター』をお届けする。果たしてどんなステージになるのかメンバー4人、酒井一圭(リーダー)、白川裕二郎、後上翔太、岩永洋昭に話を聞いた。

――2年ぶりとなる明治座での座長公演で、岩永さんにとっては初めての明治座の舞台となります。現在の心境はいかがでしょうか

酒井 僕らにとって初めての明治座公演が前川清さんの座長公演でした。その頃は純烈としても大きなピンチがあったんですが、前川さんや明治座さんが舞台に上げてくださったので、本当に感謝しているんです。それで2年前に座長公演をさせていただいて、コロナ禍だったことやそれ以外のトラブルもあって、大変なことがたくさんありました。それでも誰も欠けることなく、すごい集中力で千穐楽まで完走できた。とにかく、感謝でいっぱいの気持ちなんです。本当に皆さんにつないでいただいて、今回の公演があると思っています。

後上 150周年という記念の公演の1つでお話を頂いて、初座長公演の成功があっての今回ですから、ある意味ホッとしましたし、改めて気が引き締まりましたね。お客様の反応やみなさんから頂いた感想を聞いてはいましたけれど、目には見えない部分でどのように評価されていたのかに対する一つの答えだと思っているので、チャンスを頂けたことに感謝しています。頑張っていきたいですね。

白川 今回は全35公演の長丁場になりますから、本当に体調管理だけはしっかりとしたいと思います。今回は岩永もメンバーに加わって、この4人でみなさんに喜んでもらえるようなステージを作っていきたいですね。岩永には、先輩として体調管理だけは気をつけろ!と伝えたいです。

岩永 明治座には観劇に来たことはありましたが、板の上に立つのは初めて。しかも150周年の記念で、純烈の座長公演。本当ならアンサンブルから始めないといけないくらいなのに…立たせてもらうからには、しっかり稽古をして臨みたいです。純烈に参加して半年くらいですが、お芝居を絡めながらのコンサートというのは何度かさせていただいたんですけど、稽古日数ほぼゼロみたいな状態で。これが純烈なのか、と痛感しています。その瞬間、瞬間をこなしていく経験はすごく糧になっていますから、明治座の公演では1カ月ほど稽古があるので、これまでの糧を活かして、そのエネルギーを注いでいきたいです!

――1部のお芝居は1930年代のハリウッドを舞台とした物語になっていますね

白川 前回もこんな感じの時代でニューヨークのお話だったんですよね。1920年代だったから、10年経ちましたね。

後上 10年ずつ進むなら、8回目くらいで現代になるのかな(笑)。

白川 作の横山一真さん演出の村上大樹さんが前回と同じなので、このお2人がアメリカンな感じがお好きなのかもしれないですね。

酒井 見た目や衣装も、現在のポスターの感じと本番ではまた違った雰囲気になると思うんですよね。前回もそうだったから(笑)。やっぱり稽古とかをしていく中でアイデアが出てくるし、村上さんが純烈のファンの方々にキュンキュンしてもらおうとか、いろいろなことを考える中で、変わっていく気がします。

後上 100%言えることは、この4人が舞台上にいるはず!それだけです(笑)。

――白川さんは、小川菜摘さん演じる大女優に気に入られるという役どころですね

酒井 小川さんとは里見浩太朗さんの「水戸黄門~春に咲く花」でも共演させていただいて、お花をいただいたり、メンバー同士で普通にメッセージのやりとりをしたり、本当に良くしていただいています。多分、ノリノリでやってくださると思うんですよね。

白川 もう、プライベートでも菜摘さんとデートしたいです。浜田さんにはナイショで!(笑)。

後上 純烈、終わっちゃうよ!

――さらに、白川さんは元AKB48の横山由依さんと恋仲になるということですが…

白川 それはチャンスですね…!

酒井 いやいや、最後はギャングの俺とくっついちゃうんじゃない?俺と踊ってんじゃないの?前回、ヒロインと一瞬だけ絡みがあって、嬉しかったんだよね(笑)。

白川 それはまだわかんないけど(笑)。

酒井 でも、横山さんはAKBのキャプテンだった方だから、リーダーとしてのお話とか、ちょっと仲良くなりたいですね。

後上 純烈のリーダーも大変そうだけど、AKBって大所帯だもんね。ほかにも、前回から引き続きお世話になっている役者さんや、アンサンブルの方でもダンスのめちゃくちゃうまい方もいてね。

酒井 純烈のファンの方が、ほかの出演者の方のうちわを作ってきてくださったりもして。

白川 ちょっとジェラシーも感じながらやってましたね(笑)。初共演の方も多いので、楽しみです。

――2部の歌のステージも楽しみですが、普段からしているのどのケアなどはありますか?

白川 それはもう、のど飴です。メンバーみんな持ってますから。

酒井 まだ紅白に出る前の頃、昼夜2公演をやって移動して…と、活動していく中でせき込んでしまうことがあって。激化していく活動に、対応できていなかったんです。そういう時に、あるのど飴に出合って、ちょっとメントールの強い飴なんですけど、僕らはもうそこにすら甘みを感じます(笑)。常に口の中に入っているので、そのまましゃべったり歌ったりできるんですよ。

後上 前回のお芝居中も当然みんな飴を口に入れながらやってるんですけど、ステージ上でリーダーが飴を切らしちゃって。その時、僕がティッシュにくるんで胸ポケットに入れていたので渡したんですけど…。

酒井 確か打ち合いのシーンで、隠れているときに渡してもらったのを、ティッシュごと舐めて(笑)。こいつが鼻かんだやつかもしれないけど、もう決死の想いですよ! それくらい信頼してます(笑)。一瞬廃番になりそうになったんですけど、森山良子さんのおかげでまだ販売されているんですよね。

白川 この間、ご一緒に飲ませていただいたんだよね、森山良子さん。

酒井 森山さんが地球の中で今一番大好きな男性が、岩永ですから。

岩永 先日、遊びに行かせていただいたときに、置いてありましたよ、のど飴。

――2部のステージに歌のゲストのご予定は?

酒井 今のところ決まっていることはないんですが、可能性としての余白はありますよね。僕らも、自分たちの力だけでここまで来れたわけじゃありません。先輩の力でステージに出させていただいたこともたくさんありますから、立ちたい人がいたら出てくださる余白があってもいいんじゃないかな。

後上 前回は先輩方が来てくださって、2~3曲歌っていただいて、デュエットやおしゃべりもしていただきましたからね。

白川 誰か来てくれるかな?

後上 こうやって記事になって、誰も来なかったら悲しい(笑)。

酒井 中日と千穐楽は…なにかある、かも?

――岩永さんは今年純烈に加入されて、改めてどのようなところに純烈の良さを感じていらっしゃいますか?

岩永 程よく力の抜けた感じと、温かさですかね。例えば始まる前、5分前とかでも「よっしゃ行くぞ!」的なものは無いし、リーダーなんかは着替えもまだだったりするんです。それくらい、程よく抜けているんですけど、やるところではビシッと決められる。ステージの半分はトーク…いや、半分以上がトークかな?って思う時もあるんですけど、お客さんも喜んでくださって、温かい。ご年配の方も多くて、車いすでハイタッチ会に来てくださる方などもいらっしゃるんですけど、周囲の人たちが「ゆっくりでいいですよ」ってなっているんですよね。そして、丁寧に「ありがとう」を言ってくださって。入ってまだ半年くらいですが、そういう温かさはすごく感じます。

酒井 合格!明治座、出ていいよ!

後上 こんな試験だったの?(笑)。

酒井 でも、その気持ちがあれば、誰でも純烈ですよ。それを維持するのは、相当意識を持っていないと難しいから。僕らはみなさんに支えていただいていて、ちょっと元気が欲しいなとか、そういう想いで足を運んでくださっている。少しでも、エネルギーを持って帰っていただくのがやっぱり大事。そこがすべてですから。

――そのほかのみなさんは、純烈でパフォーマンスをする上で、大切にしていることはなんでしょうか?

白川 カッコをつけないこと。僕たちはもともと役者で、歌手ではありませんでした。だから必要以上に良く見せようとか、歌を上手くしよう、上手く踊ろう、っていう意識を持ちすぎないようにしています。人間ですから、上手くいかない時もあります。でも、そういう瞬間もあっていいんじゃないか、と自分を突き詰めすぎないようには意識していますね。

後上 歌、おしゃべり、ダンスとひとつひとつの要素があると思うんですけど、どの場面でも力を入れすぎないことでしょうか。どの瞬間を切り取っても、力が入りすぎていることもなく、気を抜いていることもなく、上がりすぎず下がりすぎずの一定のコンディションでいる、というのが大事だと思います。やっぱり温浴施設とか、本来は歌う施設じゃないところでもパフォーマンスをしたりするので、トラブルもいろいろと起こるんですよ。そういう中でも、自然に次に進めることができて、お楽しみいただいて、最終的に”楽しかったから、また来たいね”と思っていただきたいんです。今回の明治座なら、幕間のお弁当とか、150年の歴史を感じるこの空間とか、そのすべてをひっくるめて、良い時間にしたい。そう思いますね。

酒井 程よい感じ、というのはもう、まさに目の前のお客さんに合わせて薪をくべていく感じですね。その加減は5年前、10年前とは違ってきていると思います。その都度、その時々の自分たちとお客さんによって、その瞬間に決めていって、そこにメンバーやスタッフが反応する。そこに集中しています。社会の中でもいろいろあって、その時その時の気持ちの最大公約数っていろいろあるじゃないですか。その最大公約数の喜怒哀楽の中で、あったかい方がいいとか、ズバッと厳しくしたほうがいいとか、ちょっとスパイシーなのがいいとか。スベっちゃう機会も作ったり(笑)。初めて来たお客さんにはそれは申し訳ないから、初めての人どれくらい?って聞いてから、ちょっとやってみたりね。そういうのもあります。

――日々、お忙しくしていらっしゃると思いますが、健康を維持するためにしていらっしゃることはありますか?

酒井 睡眠不足には絶対にならないようにしています。あとはクーラー。家族がめっちゃクーラー好きなんですけど、喉とかには良くないからね。体調もおかしくなるから、自分の健康維持のためには家族とは部屋を変えたりすることもあります。夜中にピッとつけちゃいがちな子どもとは一緒に寝ないですね。そもそも、新幹線もクーラーが効いているし、飛行機も乾燥するし、どこに行ってもそうだから、せめて自分のコントロールできるところではね。やっぱり体調が悪いまま舞台に立つと、悔いが残るから。

後上 僕は夜寝る前と朝起きたときに、体温と体重を測る謎の習慣がありますね。地方に行ってて体重計が無い時はしないんですけど、家では必ず。僕はリーダーと違って、気温とかには無頓着なんですよ。涼しくなくて逆に寝られないとかのほうが不安なので、そこまで気にしていないんですね。でも毎日、数字を確認していたら変化があったときに「何かあったかな?」って考えて、湯船に入ってなかったな、とか気付きがあるんです。ちょっと様子が違ったときに、慌てずに対処できる気がするので、変化を知るために続けています。

白川 僕もしっかり睡眠をとることですね。それと、しっかり湯船に浸かること。エアコンの温度は今の時期だと28度から29度。けっこう高めに設定しています。結局、外気温は35度とかなわけで、それよりは低いですからね。基本的には、外気温とあんまり温度差を作りたくないんです。部屋から外に出たときに、一気に汗をかいてだるくなってしまったりするので、それを避けたいんです。純烈ってほぼ毎日何かしらのステージとか仕事があるので、日々の健康管理にはすごく気を遣っています。

岩永 純烈に入る前からですけど、適度に運動して、よく食べて、睡眠をしっかりとるのが基本。僕は、暑い夏が大好きなんですよ。この間も、昼間37~38度あったんですけど、近所の坂道をダッシュしたりしてました。帰ってちょっと吐きそうになっちゃったんですけど、やったぜ!って感じでしたね。

白川 やべぇの入れちゃったんすよ(笑)。

後上 適度な運動、って言いながら、全然適度じゃないですよね(笑)。

酒井 ジムじゃなくて、全部外でやってんだよね。懸垂とかね。

岩永 それで、夜はちゃんと”アルコール消毒”してね(笑)。あんまり続くと、ちょっと控えようかな、とは思うけど…

一同 (笑)。

後上 すごい飲んでも、次の日の朝6時くらいから岩永さんの部屋から「フッ、フッ」とか聞こえるんですよ。そしたらもう腕立てとかやってて。ちょっと静かになったなーと思ったらシャワーで、また声が聞こえてくる(笑)。

岩永 起きれるんですよね。ちょっと二日酔いくらいのほうが、トレーニングが捗ります。

白川 酔拳じゃねえか(笑)。

――純烈は、明治座プレミアム倶楽部のナビゲーターも務めていらっしゃいます。ナビゲーターだからこそ知っている明治座の楽しみ方はありますか?

酒井 明治座さんは飲食もされていて、明治座から歩いて10分くらいのところで、焼肉屋さんをやってるんですよ(焼肉専科 肉の切り方)。プレミアム倶楽部の取材でお邪魔させていただいたんですけど、食へのこだわりがすごいんです。ぜひ、お芝居を楽しんだ後は、お肉も楽しんでみてはいかがでしょうか。

後上 明治座のお弁当も、すごくこだわってますよね。明治座のある人形町には本当においしいお店が揃っていて、プレミアム倶楽部の番組でも15店舗くらい行ったんです。ご観劇の際は、3食人形町で、というのも楽しいと思いますよ。

酒井 お蕎麦屋さんとかも、歴代の歌舞伎役者さんとかが御用達のお店とかあるもんね。

白川 食事の後は、ちょっとお酒も楽しんでもらいたいな。人形町は飲み屋さんもたくさんあるので、お酒を飲みながら、今日のお芝居がどうだったとか、いろんなお話も楽しんでもらいたいです。お酒が入っているからこそ出てくるお話もきっとありますから。

岩永 僕はもう、そこに行きたいです。僕らの舞台、どうだった?って、一緒に飲んでるっていう(笑)。明治座に観に来たことはあるんですけど、この近くで食べたり飲んだりはしたことがないので、今回は長丁場だし、ちょっと次の日がゆっくりな時や休みの日に、行ってみたいですね。

――では最後に、公演を楽しみにしているみなさんにリーダーからメッセージをお願いします!

酒井 明治座のファンの方で純烈をはじめてご覧になる方もいらっしゃると思います。コロナ禍も緩和してきて、前回は諦めたという方も今回はいらっしゃるかもしれません。そういう方たちと握手できることを、僕らはすごく楽しみにしています。初めてお会いする方とも、握手をして、純烈のことを好きになってもらえたらと思っているので、ぜひ、楽しみにしていただけたらと思います!

取材・文/宮崎新之