筒井康隆の傑作小説が、音楽とダンスの狂乱とともに令和に蘇る!
2023年12月、KAAT神奈川芸術劇場が、筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』を舞台化!このたび、躍動感あふれるメインビジュアルが公開された。
江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が、彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャム・セッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディだ。岡本喜八監督による映画(1986年)でも有名な本作だが、今回は小説から新たに上演台本を書き起こし、物語の舞台を原作の九州の小藩から、実在した神奈川・小田原藩の支藩、荻野山中藩に置き換えたKAAT版オリジナル作品を創りあげる。
上演台本と演出は、舞台のみならず映像界でも多くの作品に関わり話題を提供し続ける福原充則。その高い空間演出力で、筒井ワールドを存分に表現する。音楽は、栗コーダーカルテットをはじめジャズの周辺で多彩な活動を展開する関島岳郎。振付は、ダンスカンパニーBaobab主宰の北尾亘が担当。
出演は個性的なキャストが集結!音楽好きの荻野山中藩の藩主・大久保教義役に、映画・ドラマだけでなく、近年は舞台での好演も記憶に新しい千葉雄大、家老・石出九郎左衛門役に、芸人・歌手・俳優としてマルチに活躍し、舞台ではストレートプレイからミュージカルまで欠かせない存在となっている藤井隆。今作で舞台での初共演を果たす2人が、息の合った掛け合いで、爽快に、かつ熱く舞台を駆け抜ける。
さらに、大鶴佐助、山根和馬、富田望生、大堀こういち、板橋駿谷、北尾亘、永島敬三、福原冠、今國雅彦、佐久間麻由といった個性的なキャストに加え、日本に流れ着く黒人役としてダンテ・カーヴァー、イサナ、モーゼス夢と、人気・実力を兼ね備えた俳優陣が、福原が創り出す筒井ワールドを実現させる。
この度完成したメインビジュアルは、楽器を持った侍や町人・村人たちが音楽に熱中して、人々がひしめき合いながら往来を練り歩くイメージを表現し、劇中で繰り広げられる城内でのジャム・セッションの熱狂的な勢いを想像させる躍動感のあるビジュアルに仕上がっている。
幕末にあったかもしれない歴史の一コマを音楽とダンスの狂乱とともに描くコメディが、現代の日本を明るく彩る本作。今年12月に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場で開幕し、来年1月には兵庫・愛知・大阪でも上演が予定されており、今から期待が高まる!