光源氏と紫の上、愛憎渦巻く世界で宿命の二人が、
苦悩と葛藤の中で魂の自由と安らぎを求め玉響の光となってとけあっていく…
2018年より日本文化の魅力を発信してきた東京国際フォーラムのJ-CULTURE FEST。2024年は、『源氏物語』にテーマを求めた、詩楽劇『沙羅の光』~源氏物語より~が上演される。本作品は、源氏物語の中で詠まれた和歌を、舞や歌、語りで聴かせ、光源氏と心を通わせた女たちの姿を描く詩楽絵巻として構成。和歌の朗読、二十五絃箏・胡弓、篳篥・笙などの和楽器演奏、日本舞踊などにより、女たちの思い、愛や苦悩を描く。演者は豪華絢爛な平安装束を身にまとい、舞台を盛り上げる。
配役は、光源氏役に、元宝塚歌劇団星組トップスターで退団後も舞台『熱海五郎一座』、『アンタッチャブル・ビューティー』などに出演、持ち前の明るいトークや歌唱力で魅了し続ける、紅ゆずる。最愛の女性、紫の上役に「乃木坂46」第一期生で、卒業後も女優として舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』、音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトに影に隠れたもう一人の天才~』などに出演、幅広く活躍する井上小百合。そして、様々な声色を自在に操り、なかでも女性の音域を歌うハイトーンヴォイスで聴く者を魅了する日野真一郎(LE VELVETS)が脇を固める。演出・振付は、新作歌舞伎『刀剣乱舞』の演出など様々なジャンルで活躍する、日本舞踊尾上流四代家元の尾上菊之丞。
光源氏と紫の上、愛憎渦巻く世界で宿命の二人が、苦悩と葛藤の中で魂の自由と安らぎを求め玉響の光となってとけあっていく瞬間に乞うご期待!
このたび、紅ゆずる、井上小百合、日野真一郎(LE VELVETS)、尾上菊之丞からコメントが届いた。
紅ゆずる コメント
「沙羅の光」~源氏物語より~に出演させて頂きます。
皆様もご存じの通り、源氏物語は平安時代中期11世紀初めに成立した世界最古の長編小説で作者は紫式部です。
光源氏役は在団中も憧れの役ではありましたが、宝塚を退団して4年が経とうとしている今、光源氏役のオファーを頂き、改めて源氏物語の世界にどっぷり浸かってみたいと考えました。
紅ゆずるが挑戦する光源氏を皆様に是非ご期待頂きたいと思います。
井上小百合 コメント
はじめまして。井上小百合です。日本舞踊を始めたきっかけは、役者としての勉強のためでした。時代劇のお話をいただいた時に慌てないように、礼儀作法やお着物での所作を学びたいと思ったんです。それが今では、その奥行きの深さに魅了されています。
お稽古ではいつも程よい緊張感があり、自分と向き合う稽古のようにも感じています。この度、このような素敵な機会を与えていただき、大変光栄に思います。とても緊張しますが、日本に住みながら、日本の伝統芸能に触れたことがない、という方も近年多いのではないかなと思うので、より多くの方に、その神秘的な美しさや面白さを知っていただけるよう、精一杯頑張りたいと思います。
日野真一郎(LE VELVETS) コメント
井筒企画様が大切にしていらっしゃる伝統文化の美を継承・創造する企画に再びお声掛け頂き大変光栄でございます。本物の装束を身に纏い、誰もが知る源氏物語を舞や歌、語りでどう表現して伝えようかと期待に胸が膨らんでいます。新たな自分に出逢える予感がしております!
尾上菊之丞〈演出・振付〉 コメント
我々古典芸能に携わる者としては様々な形で上演してきた源氏物語。光源氏を中心とした愛のドラマは尽きることのないイマジネーションを今も与え続けてくれます。今回上演する「沙羅の光」はこれまでにない新たな発想で物語を解釈し、絢爛な装束を身に纏った芸能者の歌舞音曲、源氏物語の幻想的で甘美な世界を表現したいと思います。詩楽劇ならではの様々なジャンルからなる素敵な出演者との作品創りはスリルがあります。男役という様式で光源氏を演じてくださる紅ゆずるさんと井上小百合さんとの芝居のやりとり、日野真一郎さんの歌や中井智弥さんの音楽などがどのように絡み合うか今から楽しみで仕方ありません。
新たな一年をこのような公演で幕明け出来ることに感謝しております。