“今月の”優先順位高めです【2024年1月号】

2024.01.01

あけましておめでとうございます。2024年です。みなさまにとって素敵な一年になりますように。そして素敵な舞台にたくさん出会えますように。
本年も、この「優先順位高めです」並びにローチケ演劇部、どうぞよろしくお願いいたします。今月より、俳優・佐久間麻由さんご参加です!

俳優・佐久間麻由の優先順位高め!

明けましておめでとうございます!
2024辰年スタートと共に、寄稿させてもらうことになりました、わてくし、佐久間、麻由、と申します。毎月楽しみにしておりました『〝今月の〟優先順位高めです』なので、ご縁にばりんこ感謝でございます。良い2024辰年になりそうです。ちなみに、2024辰年という一年は「昨年まで努力してきたことが実を結んで成就する年」だそうです!やったね!皆々さまにとって実り多き一年になりますように!

さて、観劇はじめとなる方も多いのかなぁと思う、1月の優先順位高め、連ねます。

まずは、
テアトロコントspecial「寸劇の館」
作・演出|ブルー&スカイ
脚本協力|テニスコート
@ユーロライブ
先輩方に、過去の伝説的な劇団や公演のお話しを聞くたび、もっと早く演劇に出逢っていれば…、とよく思うものです。猫ニャーもそのひとつでして。こちらは、ブルー&スカイさん(猫ニャー主宰)のナンセンスコメディの世界に、池谷のぶえさん、吉増裕士さん、フロム・ニューヨークさん、テニスコートさんの計8名が集結して、新作あり、過去作の再演あり…の、盛りだくさんな企画!大大大尊敬しております、池谷のぶえさんの出演が楽しみなのはもちろんのこと、ブルーさん×神谷さんにもワクワク!ブルーさん作・演出の過去作品公演の上映会もあるとのことで、ぜったいに見逃したくないです!

つづいて、
スラステslatstick 第5回公演
SFジャパニーズ★ボディスナッチャー★ストーリー「ストレンジャーズ イン ザ ナイト」

作・演出|入江雅人
@駅前劇場
スラステは、俳優の中村なる美さんと永津真奈さんの演劇ユニット。大変不勉強ながら、私は未見のなのですが、作・演出に入江雅人さんを迎え、野口かおるさんが座長とならば、わたしの〝すき〟と、スラステの〝すき〟にズレはないのではと思っております!入江さんの世界で魅力大爆発の野口かおるさんは、2018年のカオルノグチ現代演劇『演劇部のキャリー』(いつか再演あれば、ぜひ観てください!)で堪能していて、大いに泣き笑いまして、なのでとても楽しみです!

お次は、
「さんぽハイ」
作・演出・出演|B子
@イズモギャラリー
ずっと気になっているのに全然タイミングが合わなくて観れていない劇団、というのがいくつかありまして、その一つが、B子。B子とは、劇団名でもあるのか、はたまた個人のお名前なのか…。いまだ謎多きです。いつもチラシがかわいくて、わけがわからなくて、毎度気になっております。これまで白黒だったチラシが今回はカラーになっているぞ、なんでだ!と、そんなことすら気になっちゃって…。良ければ、まずはHP覗いてみてください。わけがわからなくて楽しいです。そして、今回も私は観に行けそうにありません…。

そして、
「しりあがり寿presents 新春!(有)さるハゲロックフェスティバル‘24」
@新宿ロフト
人見知りなのに寂しがり、という、ちょっと面倒な心を持つ私にとって、ずっと行きたいのにきっとずっと行けないのが、〝さるハゲロックフェス〟です。行きたいなと思ってからもう10年くらい行けてないです。ですが是非、皆さんには行ってきて欲しいです!劇団さるフェスが楽しみなのはもちろん、パスカルズ、TOMOVSKY、知久寿焼さんは必見!

さいごに、出演者に、佐藤有里子さん、西山真来さん、波多野伶奈さんが名を連ねる、コンプソンズ#12「岸辺のベストアルバム!!」も楽しみです!

それでは2024年、あなたもわたしも良い作品にいっぱい出逢えますように……!

佐久間麻由
俳優・企画制作者。
劇団「スリーピルバーグス」所属。企画ソロユニット「爍綽と」主宰。
次回出演作品:KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』
兵庫公演:1月7日(日)・8日(月・祝)、愛知公演:1月13日(土)・14日(日)、大阪公演:1月20日(土)・21日(日)
X(旧:Twitter):@mamamayuuuu
公式サイト:https://www.lespros.co.jp/artists/mayu-sakuma/

俳優・異儀田夏葉の優先順位高め!

待ってましたお正月。待ってました2024年!!
お雑煮が大好きで年がら年中食べたい!って思うけどちゃんと鏡開きぐらいで飽きますよね。世の中に永遠の愛などないのでしょうか…。
新年早々そんなかなしいこと考えなくていいんですよ!餅のことより、観劇始めをどれにするかです。今月の優先順位高めなのはこちら!!

名村辰ソロユニットnamu旗揚げ公演『地獄は四角い』
作・演出:名村辰
旗揚げ公演で観劇初めなんかどうですか?
俳優の名村辰くんが、演劇ソロユニットを旗揚げしましたおめでとう!!
名村くんとはタカハ劇団「ヒトラーを画家にする話」で共演しまして、とても素晴らしい俳優なのは皆様きっともうご存知ですね!彼は本当に多才でですね、映画の監督もやるわ、音楽も作るわ、今度はまさかの劇団旗揚げで脚本も書くし演出もする!!名村くんはタカハ劇団だけでなく劇団モダンスイマーズにも客演していて、劇団って大変だということをアホほど知ってると思うんですが、そこに飛び込むのが名村くんです。応援せずにおれますか!無理です!無理ゲーです!!全応援!!!
出演は名村くんと同世代、パ萬の江原パジャマくん。そしてまさかの柿丸美智恵さんに小松台東の松本哲也さん。初演出でこの二人を呼ぶ名村センス。他意はありませんが…、どうかしてる!!観に行くしかないよこんなの。

テアトロコントspecial「寸劇の館」
作・演出:ブルー&スカイ
新年だもの、なんてったって笑いたいよね!!
ブルーさんの作品に、池谷のぶえさんが出るってだけで、行きます行きますはいはいはい!!という挙手の嵐なのに、その上キャストが好みすぎる…。どうしよう…。学生時代ナンセンスコメディにのめり込んでいた私は演劇少女に舞い戻ってしまうレジェンド的なキャスト陣。
しかしながらのぶえさん、昨年の「無駄な抵抗」からの振り幅やばくないですか?出演する芝居のジャンルによって俳優の仕事のオファーがどうしても偏りがちだったりするけど、のぶえさんがジャンル問わず活躍される様子は本当にわたしの憧れです。
ところでわたくし、今回でこのコラム最後なんですが、6回中3回、のぶえさんのことに触れてしまいました。そのくらい好きすぎるんですが、のぶえさん、読者の方々、ひかないで…。

ゴツプロ!Presents 青春の会 第五回公演「熱海殺人事件」
原作:つかこうへい
脚色:高橋広大
演出:井上賢嗣
景気づけに熱量のある芝居もよさそう。
「熱海殺人事件」、なんか毎月やってない?ってくらい、今もなおいろんな方たちによって上演されておりますね。それくらい魅力的で、色褪せない戯曲なのだと思います。かくいう私も、高校生時代に初めて「熱海殺人事件」を観て、どうしても木村伝兵衛がやりたくて、お願いだから出てくれないかと友達に懇願して高校の文化祭で上演したのでした。また男装して爆音の「白鳥の湖」の中叫びたい…。
今回はまさかの木村伝兵衛役に山本亨先輩ですよ!!つか作品にはもう何度も出演されていて、「熱海殺人事件」では熊田刑事役も経験済み。むしろ今まで伝兵衛をやってなかったのが驚きですが、もう、絶対観に行かなきゃじゃん…。しかも水野役はわたしの元劇団の同志、酒井晴江。この人は若き頃、つかさんと実際にお芝居をつくっていた俳優です。彼女のひさびさの舞台が「熱海殺人事件」なんて最高じゃないか。どうか舞台ではっちゃけまくって欲しいです。

あとは恥ずかしながら今更知った、メトロンズ第6回公演「寝てるやつがいる!」
メトロンズというのは昨年キングオブコントで優勝したサルゴリラと、しずる、ライスによるコントの名手たちの本気の演劇ユニットらしい。本気の、というところに心惹かれまくります。が、完売。芝居がうまいしおもろいしネタも作れるし人気もある。芸人さんによる本気の演劇、生で観られないとしても配信がある模様。観たい!!

さあ、これでわたしのコラムもおしまい。新年早々おしまいて!!さみしいよ!!
読んでくれた皆々様、ありがとうございました。またどこか、いや、劇場で!!お会いしましょう!!

異儀田夏葉
俳優。広島生まれの埼玉育ち。OL、劇団員を経てフリーの俳優へ。韓国沼。次回出演→2月7日(水)~2月12日(火) TAAC「かわりのない」@新宿シアタートップス。7月〜9月iaku「流れんな」東京、大阪、名古屋、広島で予定。
X(旧:Twitter):@igitas
Instagram:igitas

俳優・田代明の優先順位高め!

みなさーーーん!
あけましておめでとうございます!
今年も素敵な観劇元年にしていきまっしょう!

ミュージカル「トッツィー」
売れない中年男性俳優が女装してオーディションに挑んだ所、瞬く間に人気者になっていくというブロードウェイ発のミュージカルコメディ。主演は、ミュージカルだけに留まらず多方面でご活躍されている山崎育三郎さん。その他にも魅力的なキャストの方々が沢山。個人的にはミュージカル『ウェイトレス』でのおばたのお兄さんが大好きだったので、またミュージカルの舞台で見ることができるのが楽しみです。年明け一発目、音楽と笑いに包まれるのはいかがでしょう。

ミュージカル『SMOKE』
はい、もう、田代の大好きな作品でございます。初演から再演される度に見続けているSMOKEですが、今回新たに、訳詞を森雪之丞さんが手掛けます。チュ・ジョンファ/ホ・スヒョンのコンビの訳詞は、昨年の『ルードヴィヒ』でも行っている雪之丞さん。日本でも大人気となり再演を重ねている今作に新たな風を吹かせます。
天才詩人といわれながら27歳の若さで異国の地・東京で亡くなった韓国人詩人、李箱(イ・サン)の作品「烏瞰図 詩第15号」にインスパイアされた物語。最初は「何が始まったのだろう?」と不思議な空間に誘われるのですが、最後には生きることの力強いきらめきを与えてくれる最高の作品です。

劇団ミュ Op.1ミュージカル『Liebe ~シューマンの愛したひと~』
演出家・脚本家である岡本貴也さんが立ち上げた新たな団体、“劇団ミュ”。その旗揚げ公演がシアター711で行われます。「史実をもとにした、美しい物語を、生演奏、生の歌声でお届けします。そのためにあえて小劇場を選択し、上演していきます。(公式HP参照)」確かにあまりミュージカルで使われる劇場としては馴染みのないシアター711ですが、岡本さんが思考する”小さくて上質なミュージカル”がどのように作品として形作られるのか、劇場に行くのがとても楽しみです。第一回目となる今回は実在した天才ピアニストのクララと、音楽家シューマン、ブラームスの愛の物語。必見です。

1月、何か始めるにはうってつけの月ですね。
私も今年は小さな目標を沢山やり遂げたいと思っています!
皆様体調にはお気をつけて、新たな年を元気に迎えましょう!!!

田代明
俳優・歌手
北海道札幌市出身。東京藝術大学声楽科卒業。演劇、ミュージカル等、舞台を中心に幅広く活動中。12/7〜12/13堀江貴文プロデュースミュージカル「クリススマスキャロル2023」出演
X(旧:Twitter):@akkarindays

脚本家/演出家・海路の優先順位高め!

海路です。みろって読みます。
あれあれ、という間に2024年になっちゃってました。年齢を重ねる度に、体感での時の過ぎるスピードが早くなっていく、なんてこともよく聞くので、戦々恐々してましたし、よりするんでしょう今後。
てなてなことで、1月の優先順位高めな作品はこちら!!

二兎社公演47『パートタイマー・秋子』
ニ兎社、好きなんですよ、とっても。この作品についてこいの如く展開される、歴史観に基づいたハイテンポの会話と人間ドラマにいつも魅了されてます。本作は2003年に永井愛さんが青年座に書き下ろされたものを、ニ兎社で上演するという公演。そして今回、何といっても沢口靖子さんや生瀬勝久さんらがご出演されるとのことで、物凄く楽しみにしている作品です!

東葛スポーツ公演『相続税¥102006200』
先に言っておきますと、チケット取れませんでした。行けません。笑笑
昨年『パチンコ(上)』にて岸田國士戯曲賞を受賞した金山寿甲さんが構成・演出を務める本作。販売開始から4時間後にチケット取ろうと思ってページ開いたら、既に完売してました。完敗です。東葛スポーツ自体まだ未見なので、無念です。とても無念です。チケット戦争を勝ち抜いた方々は、そんな我々の無念の分まで楽しんできて下さい。

『ダークなお仕事』
『ごくせん』『ナースのお仕事』などで知られる脚本家、江頭美智留先生が、新作で演出も務めるこちらの公演。間違えて違法風俗の待機場に入ってしまった、強盗二人の脱出劇とのこと。この一文がまず面白いという。私事ですが、江頭美智留先生の作品を観て、育ったみたいなところがあるので、新作の度に毎回わっくわくです。ちなみにシアターKASSAIは初めてなので、劇場空間込みで楽しみです。

その他にも、イトウハルヒさん、らがご出演されるジャパニーズ生活vol.2『平成の夢』や、詩森ろばさん作・演出のserial number 10『アンネの日』など、気になる公演目白押しです!

海路
脚本家。演出家。監督。
劇団papercraft主宰。アミューズ所属。『檸檬』にて第29回劇作家協会新人戯曲賞を受賞。
1999年7月20日生まれ。
X(旧:Twitter):@nonde_miro

脚本家/演出家・萩田頌豊与の優先順位高め!

あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
書いてる今は、まだ2023年なのですが、これが出るのは2024年なので、あけましておめでとうございますと書きました。
これなんか憧れてました。業界人って感じするんですよね。
まだ今年なのに、来年の挨拶いう奴。これが出来たのもローソンチケットさんのおかげです。

さあて、どうですか?皆さん。正月過ごしてますか?
僕は今12月20日なので、2023年を追い込んでます。どんな正月になって、どんな2024年になるか。楽しみですね?

さあて、そしたら今年も行きましょう。寒い季節にお届けします。
1月のおすすめ。ローチケ演劇部部員として。恥じぬよう。紹介させていただきます。
以下、1月のおすすめ。

B子『さんぽハイ』
この前、オルギアでご一緒させていただいたのですが。奇妙でした。
でも貫いてる自分の世界観あって、格好いいと思います。気付いたら見惚れてました。
見惚れるか、見惚れないかで言ったら、芝居は見惚れた方がいい。
別れ際、B子さんが「にこにこちゃん、参考にします!」と言っていただいて非常に嬉しかったのですが、どこをですか?参考にするものありました?

・劇団あばば『paraiso』
楽しみ。
梅木さんと初めて飯食った時に、アプリゲームのウマ娘にハマってらして「めちゃくちゃ電池食うんすよ」って言ってて、僕はまるで興味がなかったもので、短音で返していたのですが、後にあばばの劇団員の長濱さんがいらっしゃって、充電器を借りてて、その際に「ウマ娘で電池食ってんでしょ!」って怒られてて、でも怒りながらも充電器貸してて、なんかこれずっと覚えてて、すごいお2人が尊くて、良いなと思ったので、ここに書きました。
いいぞ。

大人の麦茶『すいません、どうかしてました。』
申し訳ないのですが、拝見したことはないのですが、劇団名が良すぎて。
大人の麦茶。
糸井重里さんの名キャッチコピー「大人も子供も、おねーさんも。」に通ずる何かも感じて、紹介させていただきます。
おねーさんも、とつける可愛らしさ。麦茶に大人とつけるオシャレさ。
とてもセンスを感じました。

王子小劇場『見本市2024』
ふわふラプニカ、ちょっとはいしゃく、ヨルノサンポ団、三転倒立、山口綾子のいる砦、タイダン、渋谷/もしくは/私/たち/は/何も知らない、企画山、あくびがうつる。
素敵な企画です。ここで新しい劇団さんを知ります。
新しい始まりを知るのは、年始にぴったりの企画だと思います。是非に。

がじ×とよ『落語浪漫テズム』
僕です。僕が書きました。あと演劇部だって言ってるのに、落語会です。
でも、全然良いと思います。演劇と呼んでも。
立川がじらさんと、ゲストに関口オーディンまさおが出ます。
落語全く観たことない人も文句なしにおすすめです。
演目は『落語の一番長い日』『嵐の夜に』『ロマンティックまんじゅう怖い』ほか
宜しくお願い致します。

以上です。

さあて、1月の次は2月なんて言われてます。
僕はきっと、ローチケ演劇部に嫌われない限り、居続けようと考えてます。
それでは、まだ寒いけど、いつか暖かくなる。そう信じてやまない人がいるから2月が来るんだね。
2月にまた。

萩田頌豊与
脚本家。演出家。
日本で最もチケットの取れる劇団『東京にこにこちゃん』主宰。
1991年1月4日生まれ。
身長193cm
体重110kg
X(旧:Twitter):@CollinesBar
公式HP:東京にこにこちゃん 公式サイト

ライター・古内かほの優先順位高め!

新年明けましておめでとうございます。2024年もどんな作品に出会えるか、期待を胸に劇場へ足を運びたいと思います。

オリジナルミュージカルで楽しみなのが、MOJOプロジェクト -Musicals of Japan Origin project- ミュージカル『イザボー』
世界に通用する日本発のミュージカルを、という趣旨のもとスタートした企画の第一弾ということで、集結したクリエイター陣も実に豪華です。作・演出の末満健一さんが10年あたためていた、イザボー・ド・バヴィエールを主人公に描く物語。フランスを破綻寸前にまで陥れた人物とされていますが、「悪女」という側面だけではない彼女の姿に触れられそうな予感。「元気になれる悲劇」とのことで、イザボーを主演の望海風斗さんがどのように演じられるのか、注目しています。

映画を元に作られ、2018年にアメリカ・シカゴで初演されたミュージカル『トッツィー』が日本で初上演。山崎育三郎さんが主演と聞いたとき、「ぴったりだな~」とまず思いました。艶やかな女装姿も様になり、思い切り観客を魅了してくれそう。男性である素の自分と、ドロシーという女性俳優としての自分の間で揺れ動く姿、たのしみです。実力のあるキャスト陣たちによるコメディ作品で、初笑いさせてもらえそうです。

三谷幸喜さん久々の新作、舞台『オデッサ』も注目の一作です。“密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトル”、スリリングな世界が展開しそう。舞台での活躍はもちろん、昨年三谷さんが書かれた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演し、その繊細な芝居が話題となった柿澤勇人さんが主演。そして同じく三谷さんが信頼を寄せる宮澤エマさん、迫田孝也さんによる三人の俳優が織り成す劇空間にワクワクします。

あと、これはチケットが取れなくて観られない可能性の方が全然高いのですが、ポスト舞踏派 ダンス公演 『魔笛』。森山未來さんをはじめとする豪華な座組で、たった一回の公演、そりゃ観たいです…!「すべての人間がフリーメイソンになる」ってどういうこと???と謎だらけですが、だからこそ目撃したい欲も高まるというもの。配信とかどこかで放送とか、ぜひ何かしらの形で観に行けない人たちへの救済をお願いしたいです(笑)。

古内かほ
ライター。観劇の入り口は小劇場から。近年はミュージカルを中心に観劇しています。
X(旧:Twitter):@kahonfuu

ライター・岩村美佳の優先順位高め!

新年明けましておめでとうございます。本年も心動かされる作品に沢山出会えますように。

今年最初に楽しみにしている作品は、舞台『オデッサ』MOJOプロジェクト -Musicals of Japan Origin project- ミュージカル『イザボー』です。

舞台『オデッサ』は三谷幸喜さん書き下ろしで、柿澤勇人さん、宮澤エマさん、迫田孝也さんによる3人芝居とのこと。内容が何もわからなくても、観たいと思わされる座組みです。何とかチケットもゲットできたので、新年明けてすぐの観劇に選びました。

MOJOプロジェクト -Musicals of Japan Origin project- ミュージカル『イザボー』は、末満健一さん作・演出、望海風斗さん主演の新作オリジナルミュージカル。作品紹介の冒頭に、「日本人のクリエイターの力で最高のミュージカルを」とありましたが、TRUMPシリーズなど、数々のオリジナル作品を生み出してきた末満さんと、今や日本ミュージカルの中心に欠かせない存在となった望海さんのコラボレーションが、どんな作品を作り上げるのか期待しています。終結したキャスト、スタッフも盤石の布陣。「フランスの歴史上でもっとも嫌われた最悪の王妃」というイザボーの生き様がとても楽しみです。

そして、昨年の年明けに素晴らしすぎて大興奮したコンサートの第二弾、海宝直人コンサート『ATTENTION PLEASE!2』もとても楽しみにしています。第一弾では、海宝さんの歌だけでなく、そのホスピタリティにも感嘆しました。歌を通して世界を旅するというコンセプトも面白く、今年はどんな旅が待っているのかワクワクした気持ちで待っています。

岩村美佳
ライター。フォトグラファー・ライター。初観劇は小学生の時に観た宝塚。ミュージカルを中心に色々と観劇しています。配信観劇も存分に楽しめるようになりました。超絶猫好き。
X(旧:Twitter):@nyanyaseri

ライター・井ノ口裕子の優先順位高め!

謹賀新年!
今年もたくさんいい舞台を観て、元気をもらいましょう!

公演を待ち望んでいたのは、

MOJO プロジェクト -Musicals of Japan Origin project-
ミュージカル『イザボー』


元宝塚雪組トップスターの望海風斗さんが主演するオリジナルミュージカルです。実在したフランスの最悪の王妃イザボー・ド・バヴィエールの半生を描いたオリジナル作品で、作・演出は舞台『刀剣乱舞』などの人気作を数多く手掛けている末満健一さん。素敵な舞台になるに違いないと期待しています。でも、何より楽しみなのは歌唱力抜群の望海さんの歌。年明けにパワーと感動をもらいに行きたいと思います。

今月、2.5次元で楽しみにしている作品も2本あります。

舞台『ブルーロック』2nd STAGE

300人の高校生のFWを集めて、ワールドカップ優勝に導くストライカーを育成するユニークなストーリーで大人気のサッカー漫画『ブルーロック』が原作の舞台化第2弾。スポーツものと2.5次元舞台の相性はすごく良くて、若い俳優たちの熱量にいつも圧倒されますし感動しちゃいます。1作目を見逃しているので、どんな表現をしているのか演出も楽しみです。

HIGH CARD the STAGE -CRACK A HAND-

2023年1月にアニメ第1期が放送され話題になり、今年1月に第2期の放送も決定している『HIGH CARD』の舞台化作品。特定の者に異能力を与える52枚のカードが国中に四散してしまい、そのカードを回収する集団『ハイカード』に加入した主人公と仲間たちの活躍を描いた、トランプ×異能力バトルアクション。これだけではどんな話なの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが…。イケメン俳優たちがスタイリッシュな衣装&ビジュアルで立ち回る舞台は、観ているだけで“眼福”間違いなしですよ(笑)。俳優として多くの2.5次元舞台に出演する山本一慶さんが演出する作品ということでも注目しています。

井ノ口裕子
ライター。観劇の入口は中学生のときの宝塚。それから観劇は一番の趣味です。小劇場からグランドミュージカルまで、ジャンルは問わず面白そうと思ったら何でも見ます。

ライター・釣木文恵の優先順位高め!

お正月って昔から、ふだんお笑いを見ない方でも「ちょっと寄席にでも行ってみようかな」なんて思う季節だったりするのではないでしょうか。最近はとくに、年末のM-1グランプリからお笑いに対する余韻が続くこともあって、そんな気持ちが高まるのかなと想像します。年がら年中お笑いを見に行っている私でさえ、新年はやっぱり気分がちょっと違います。「行ってみようかな」と思った方の背中を押せるような公演(だといいな)をご紹介します。

「no寄席」シリーズ
ふつう、寄席というのは劇場支配人なりスタッフなりが人選をするもの。ですが、吉本がお正月に一斉に行う「◯◯ no寄席」シリーズは、その冠の芸人さんたちが自ら出演者を決めています。たとえば「オズワルドno寄席」に行ってみると、オズワルドが好きな芸人さん、仲良くしている芸人さん、オズワルドの二人がお客さんに見てほしい人たちが集っているというわけです。知らない人がいても、その思いがけない出会いこそが寄席の醍醐味。このシリーズは配信も毎年話題を呼んでいます。2023年はお笑い好きが喜ぶハイコンテクストな展開を見せた「ダイヤモンドno寄席」が1万3千枚、コンビをシャッフルして即興で登場、その裏側も同時に見せた「ケビンスno寄席」が4千枚を売り上げました。「寄席」というくくりの裏で繰り広げられる自由な表現も、このシリーズの魅力です。

倉たけしVS御崎進 休戦条約〜初めましてと言いたいです
友近さんにたいへん似ている演歌歌手の水谷千重子さんという人のすごさは、演る側も見る側も全員が嘘を飲み込んでいることです。嘘の存在のまま、曲をリリースし、ディナーショーをし、明治座の座長まで務めた水谷さん。その愉快な嘘が広がり、水谷さんの歌手仲間である倉たけし(ロバート秋山)と御崎進(藤井隆)、二人の公演まで行われることになりました。元々、水谷さんの明治座公演の制作発表会見の場で不仲が顕になり、その映像がYouTubeで400万回再生を記録した二人。彼らが再び相まみえることで何が起こるのか、そもそも何をやるのかさえ不明ですが、期待の膨らむ組み合わせです。

かが屋の新春ネタ初め一週間興行「辰」
2022年からはじまり、今回で3年目となるかが屋のお正月興行。お正月って、パーッとした雰囲気でにぎやかな公演が多い印象がありますが、そんな中でかが屋はきっちりと緻密なコントを披露します。微妙な表情の変化、ちょっとした感情の揺れ動きで笑いが起きるかが屋のコントを見ると、終演後に「いいものを見たなあ」とじんわりと喜びが広がります。

1月の演劇はなんといっても岸田國士戯曲賞受賞後第1作となる東葛スポーツ
『相続税¥102006200』というタイトルからして、『パチンコ(上)』『ユキコ』に続く、他では見られない“オートフィクション”が展開されそう。前作が大傑作だったコンプソンズの公演『岸辺のベストアルバム!!』も楽しみです。

2024年、私もみなさんも、たくさんの面白い公演に出会えますように!

釣木文恵
演劇を中心にインタビュー記事などを執筆。最近はお笑い関連の仕事も増えてきました。
X(旧:Twitter):@troookie

ライター・中川實穗の優先順位高め!

謹賀新年。2024年もどうぞよろしくお願いします。

新しい年、はちゃめちゃに楽しみにしているのはMOJOプロジェクト -Musicals of Japan Origin project- ミュージカル『イザボー』です。
パンフレットでキャストスタッフのみなさんに取材する機会があったのですが、こんなにも話を聞けば聞くほど楽しみになる作品はなかなかないな!?という勢いで楽しみが増幅していきます。最悪の王妃と言われるイザボーの物語を、作・演出の末満健一さんがどう描くのか、望海風斗さんがどう演じるのか、和田俊輔さんの音楽は?楽しみすぎます。個人的にはミュージカル初参加の那須凜さんにも期待しています。

こちらも超絶楽しみです、『隅田川ヤングロード物語2 ~嗚呼!青春はマサラの香り!~』
ふぉ~ゆ~主演、小林顕作さんが演出・原案という作品で、このコラボは6作目です。わたしはふぉ~ゆ~も小林顕作さんも大好きなので、今月この舞台の予定があると思うだけでもうれしい。観に行ったら必ずや元気になることでしょう。はあ、たのしみだなあ!

今月は、コンプソンズ#12「岸辺のベストアルバム!!」ミュージカル『オペラ座の怪人』~ケン・ヒル版~も優先順位がとても高いです。

みなさんの2024年の観劇が充実しますように。微力ながらそのお手伝いができたら幸いです。

中川實穗
ライター。日本の戯曲が多めですが、ジャンル問わずに観ます!
X(旧:Twitter):@miho_sgt

批評家・山﨑健太の優先順位高め!

あけましておめでとうございます。今年もよい舞台と出会えますよう。そして世界が少しでもよい方向に向かいますよう。

2024年最初の優先順位高めは王子小劇場演劇ショーケース『見本市2024』。「旗揚げ前の団体」or「主宰が25歳以下および旗揚げ3年以内」の団体による公募ショーケースとのことで新年から演劇の未来と出会えることに期待。

2本目はスペースノットブランク『言葉とシェイクスピアの鳥』(演出:小野彩加 中澤陽)。シェイクスピアの鳥?と思いつつスペノのWEBサイトで公開されている「長いステートメント」を読むと「シェイクスピアの作品に登場するすべての鳥をアメリカに呼び寄せるプロジェクト」でイギリスからアメリカに輸入された60羽のムクドリが今や2億羽まで増え、果てはバードストライクを引き起こし云々というエピソードが紹介されていてそれだけでもう面白い。作品自体は2022年7月に公募メンバーでスタートした一年間の「クリエーションを前提としたクリエーションを実践しないチーム」による活動を経たもので「集団の言葉」がキーワードになるらしい。スペノは今月、なんともう1本別の作品のワークインプログレス/ショーイングも控えていて、そちらはcontact Gonzoの作品を原作とする、「継承する身体」ワークインプログレス+トーク及び『訓練されていない素人のための振付コンセプト001/重さと動きについての習作』ショーイング、とのこと。こちらも楽しみ。

3本目はコンプソンズ#12「岸辺のベストアルバム!!」(作・演出:金子鈴幸)。前作『愛について語るときは静かにしてくれ』は2023年私的ベストの1本(戯曲は私が編集している演劇批評誌『紙背』に収録。WEBでも買えます!)。しょうもないサブカルギャグに笑って油断しているとガツンと喰らいます。

山﨑健太
批評家・ドラマトゥルク。演出家・俳優の橋本清とともにy/nとして舞台作品も発表しています。
X(旧:Twitter):@yamakenta

ライター・河野桃子の優先順位高め!

ローチケ「演劇」宣言!での優先順位高めコーナーで、年末にぼうっと「演劇ってなんだっけ…?」と思いながら書いています。定期的に思うんですよね、演劇って、なんだったんだっけ…?って。

12月から会期がスタートしている梅田哲也の『wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』の第1期が1月14日(日)までワタリウム美術館で開催されていて、1月16日(火)からは第2期が始まります。第1期に行きましたが「あれ、ここ、劇場で、いま、これ、演劇だ」って思いました。同時に「ああ、これ、わたしの人生だ」とも。美術館で、周遊しながら、体験する、演劇かもしれないなにか。定員は1回につき6名です。梅田哲也さんの関わられた劇場での作品は、コロナ禍2020年のシアターコクーン ライブ配信『プレイタイム』をご覧になった方もいるかもしれません。その時も、劇場の機構などいろんな場所を(映像で)周遊し、大きな大きな旅をしました。最近はたとえばイマーシブシアター(体験型演劇)もより人気が増してきましたけれど、演劇=劇場で客席に座って俳優が演じるものをみる、というだけではないなと感じている人にはぜひ訪れてほしいです。

チケットが即完売してしまいましたが、どうしても注目したい(まさに優先順位高め!)公演がふたつ。

ポスト舞踏派 ダンス公演『魔笛』は、振付・演出・構成・出演に笠井叡さん、出演に森山未來さん、辻本知彦さん、島地保武さん、大植真太郎さんと、定期的に刺激的で満足感があふれ出す作品を上演するメンバーに、今回は菅原小春さんが加わります。想像するだけで、その身体の豪華さに脳が驚いてます。興奮。

もうひとつは東葛スポーツ『相続税¥102006200』。作品の情報がほぼないにも関わらず、チケット即完。昨年に岸田戯曲賞を受賞したことが注目された…?とも思うのですが、でなくても毎回中毒のように通うお客さんがいるのもわかります。想像するだけで、口元がゆるんでしまってよだれが出そうです。興奮。
ピンポイントで京都(というかロームシアター)でしか上演されないふたつのダンス公演(ローチケ「演劇」宣言!なのに!またもや、演劇ってなんだっけ?)。あ、しかも同じ公演日程です。

akakilike『家族写真』は2016年から何度も上演されていて、生命保険について語る「父」とその「家族」のセルフポートレートを撮り続ける「兄」らしき人が出てきます。過去にダンス公演だと思いこんで観に行った私は「もっと身体表現があってもいいかも?」と思ったくらい、演劇と、写真と、ダンスの境目は曖昧で、ただ家族というものが持たされてしまっている構造や、関係が浮かびあがる。そして自分のなかでの「家族」への先入観が浮き彫りになったときに、過去公演を観ていた自分はなにに縛られているかに向き合わなければいけなくなって客席で震えました。思い込みって、自分の価値観を狭めますね……

ディミトリス・パパイオアヌー『INK』は、2020年のコロナ禍におけるロックダウン中に制作された作品。昨年に来日した『TRANSVERSE ORIENTATION』の高評判も記憶に新しいです。近未来的な世界観のなかで、伝統的・古典的な価値観も垣間見えつつ、洗練された振付は、なんというか、日本体育大学の『集団行動』をちょっと思い起こさせるような無機的さと美しさも感じます。圧倒的に高クオリティであることは間違いないとともに、生理的に好きか苦手かには個人の生きる価値観が反映されるだろうなぁというところも面白いです。

長くなりましたが最後に、コンプソンズ#12「岸辺のベストアルバム!!」も。2月から配信もありますが、小劇場の客席でぎゅっとして台詞や笑いのさざ波や大波を感じたい!

※辻本知彦の「辻」は「一点しんにょう」が正式表記

河野桃子
ライター。翻訳戯曲と小劇場を中心に、ミュージカルやコンテンポラリーダンスなど「舞台」と名がつくものはなんでも観に行きます!
X(旧:Twitter):@momo_com

ローチケ演劇部_白の優先順位高め!

あけましておめでとうございます。2024年ですね。今年もどんどん劇場に行っていろんな作品に触れたいです。
そんな24年一発目のわたしの「優先順位高めです」は、、、

まずはこれ。
テアトロコントspecial『寸劇の館』
もう遡ること四半世紀以上前、高田馬場の簀子がある劇場で観た『鳥の大きさ』という作品が現ブルー&スカイ作品との出会いでした。これがまた衝撃的なくらい面白くて、ナンセンスで。上演時間も結構長かったんだけど、観終わった後の感情の昂ぶりを今も覚えています。
(休憩中なぜかお金を配ってて500円もらいました)
そんなブルーさん、満を持して(?)のコント公演です。これはもうマストです。何度でも観たい。これまた出演者がいいではないですか!フロム・ニューヨークの3人にテニスコートの3人、吉増さんに池谷のぶえさんまで!しかも平日昼ですが、ブルー&スカイ過去作を上映が!これは通いたい!(平日昼だけど)
皆さんもぜひ!特にブルーさんの作品ご覧になったことない方に、新たな扉を開けて欲しいです。

そして。
東葛スポーツ『相続税¥102006200』も欠かせないですね。「パチンコ」で第65回岸田國士戯曲賞を獲得するなど、作家性も高く評価され、その上かっこいい。ラップにサングラス。発売初日に全ステージ予定枚数終了ですよ(わたしはなんとか確保できました)。東葛スポーツはいつ観てもかっこよくて、体のど真ん中をぶち抜かれる感覚になります。(語彙力)

他、コンプソンズ#12「岸辺のベストアルバム!!」とかペペペの会『「またまた」やって生まれる「たまたま」』を観たいと思っています。
が、今月優先順位高めな4作品、公演時期がほぼほぼ被ってるんですよね…。
頑張ります。
あと、立川がじらさんと、東京にこにこちゃん萩田頌豊与さんのがじ×とよ『落語浪漫テズム』ももちろん行く。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。