ヒトラー政権下の善良な市民たちの心理を生々しく描き、善悪の定義を問うイギリス演劇界を席巻した人間の本質に迫る話題作。荒波にのみこまれた時、何を1番に考え、誰を守り、正義を貫くことができるのか?シリアスな中にもユーモアを織り交ぜた生演奏や歌唱シーンも満載な賑やかなステージ
この度、2024年4月6日(土)より世田谷パブリックシアターにて、『GOOD』‐善き人‐が開幕しました。
『GOOD』はローレンス・オリヴィエ賞受賞演出家のドミニク・クックがC・P・テイラーの戯曲をリバイバル上演した話題作です。ローレンス・オリヴィエ賞ベストリバイバル賞をはじめ4部門ノミネートされ、イギリス演劇界で話題となりました。
舞台はヒトラー独裁が進む1930年代のドイツ。善良で知的なジョン・ハルダー教授は過去に書いた論文を読んだヒトラーに気に入られ、自身の意図とは関係なくナチスに取り込まれてしまい人生が一変してしまいます。自身が生き残るために、ユダヤ人の親友を裏切り、変わっていくハルダー。私たちは同じ立場に立った時、果たして“善き人”でいられるのか。今を生きる私たちへの警告として、新たな解釈で再構築する本作にご期待ください。
演出を務めるのは、数々の受賞歴を持ち、2021年にはKAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任した長塚圭史。ジョン・ハルダー教授役を務めるのは俳優業に留まらず多彩な活躍をみせ、2024年には俳優歴25年を迎える佐藤隆太。共演には萩原聖人、野波麻帆、藤野涼子、北川拓実、那須佐代子など実力と人気を兼ね備えた俳優達が結集しました
開幕に先駆けて開催された初日前会見&公開フォトコールよりコメント、写真が到着しましたので掲載します。
コメント
佐藤隆太
オファーをいただいた時、今まで参加したことのないような作品であり、役だと感じました。長塚さんの演出は、まず役者が自由に演じてみて、そこから細かく丁寧な演出をしてくださいます。長塚さん自身はとても温かい方で、カンパニーも朗らかなメンバーが多く、稽古期間が楽しくて、あともう一週間くらいやりたいくらいです(笑) チラシをみて難しい印象をもたれているかもしれませんが、今回生演奏や歌もあり、音楽や歌の力を借りて、わかりやすく物語をお届けします。時代や環境は違っても、皆さんに共感していただける作品ですので、是非劇場に足を運んでください。
萩原聖人
初めて台本をいただいた時には、演出するのも、演じるのも、見るのも難しい作品だと感じましたが、素晴らしいカンパニーでこの作品に挑戦できることを光栄に思います。今回は歌うシーンがあるのですが、今の段階では、僕の歌を楽しみにしていてくださいとは口が裂けても言えないです(笑) 特に佐藤隆太が一人で全カロリーを背負ってくれています!皆さん楽しみに見にきていただけたらと思います。
野波麻帆
最初に台本を読んだときは難しい作品だと思いましたが、稽古場に入ったらどんどん見える景色が変わっていきました。物語を少しずつひも解いていき、皆さんと濃い時間を過ごしていたら、あっという間に今日になってしまいました。長塚さんをはじめ共演者の方々はチャーミングな方が多く、そういう方たちと一緒にお芝居つくると、こんな素敵な景色になるんだという印象を受けました。ここから幕が開いて、お客様がどんな風に感じて下さるのかとても楽しみです。カンパニーの皆さんと、とてもいい時間を過ごせたので、しっかり本番に活かしていきたいと思います。
藤野涼子
いよいよ初日を迎えるということで、稽古期間があっという間だったなと感じています。緊張している時に稽古場で生演奏が流れてくると、リフレッシュできて救われました。お客さまとの対話によって私たちの演技がどうなっていくのか。楽しみでもあり、恐怖でもありますが、このカンパニーの皆と楽しく冒険できたらと思っています。
北川拓実
演技経験豊富なみなさんとご一緒すると言うことにプレッシャーもありましたが、長塚さんからもご指導頂いたおかげで 本当にいい経験になりました。シリアスな題材の作品ではありますが、笑える部分もたくさんあるので、”僕”の”ボック”役を期待してもらえるとうれしいです(笑)今回は歌うシーンもあるのですが、普段は歌ったことのないような曲なので、いい声を出せるように毎日大好きな赤飯を食べて、バランスボールで鍛えました!ぜひ楽しみにしてきてください。
那須佐代子
台本をもらった時に抱いた物語の印象と、今我々が取り組んでいて、抱えている印象は全然違うものとなっております。テーマは重たいですが、明るく楽しく、素敵な作品になっています。佐藤さんがとてもポジティブで明るいので、稽古場は本当に笑いが絶えませんでした。お客様に観ていただけることで、より物語が成長していくと思っております。ご来場お待ちしております。
舞台写真
動画