“今月の”優先順位高めです【2024年6月号】

2024.06.01

6月です。早いもので今年も半分終わろうとしていますね。梅雨前線も徐々に北上中ではありますが、ジメジメに負けずにカラっと劇場に参りましょう!というわけで、今月の「優先順位高めです」です。

俳優・片桐美穂の優先順位高め!

私、今年で30歳になるのですが、6月は私と同い年の劇団とプロジェクトの公演があり、勝手に感慨深いですねぇ。私が30年続いてる事と言えば、なんだろう、睡眠くらいかしら…。

ナイロン100°C結成 30周年記念公演 第二弾 ナイロン100°C 49th SESSION『江戸時代の思い出』
昨年上演された30周年記念公演第一弾の『Don’t freak out』が、もう「圧巻」の一言。ザ・スズナリの桟敷席で上演時間140分は、「腰、終了確定だ!」と思いましたが、腰の事を考えた時間は1秒もなく、あっという間に終わっていました。言わずもがな、役者陣の素晴らしさに脱帽。美術、照明、音響…総合芸術として、濃密が過ぎる空間でした。今回はいつもの本多劇場に戻っての公演。第二弾どんな公演になるのでしょうか。とっても楽しみです!

『ラフカットFINAL』
「若手役者の登竜門」として30年間続いた「ラフカット」は今回で最後だそう。専門学校を卒業したての頃、右も左も分からず「この先どうすればいいんだ!」となっていたら出会ったラフカットのオーディション情報。私はタイミング合わずで受けられませんでしたが、知り合いが出演する度に、「あの人の作品出られるんだ!」と羨ましくなりました。FINALの今回は、過去に「ラフカット」で上演した堤泰之さんの作品を8作品上演とまさに集大成。30年間お疲れ様でした!

あとは、こちらの作品も!

劇団俳優座『野がも』
こちらは、築地小劇場開場100年、劇団俳優座創立80周年記念事業とのことで、レベチ〜!音楽劇『海王星』でご一緒した、眞鍋卓嗣さんが演出、野々山貴之さんが出演。お二人とご一緒してから、俳優座の公演、および眞鍋さん演出の作品を多々観てきましたが、毎回、演劇が存在する意味、意義を感じるんです。令和にみるイプセン。感じる事がとても多そう。

その他にも、桃尻犬の野田慈伸さんが脚本・演出のAOI Pro.コント公演『混頓vol.3』
は絶対おもしろいし、モダンスイマーズ『雨とベンツと国道と私』と、ONEOR8『かれこれ、これから』の舞台芸術学院の先輩劇団2つは卒業生の私には激アツです。

雨の季節、劇場での傘の処理に迷うこともありますが、お芝居が始まっちゃえば傘のことなんて忘れちゃうさ〜!6月も健康第一で、楽しい観劇ライフを送りましょ〜!

片桐美穂
役者。ブルーノ・マーズ、藤井風、バレエ、猫をこよなく愛する29歳。
X:@____obese
Instagram:@katagiri_miho

俳優・佐久間麻由の優先順位高め!

皆さま、6月でございますね!2024年ももう半分。まずは上半期、日本のみなさん、おつかれ様です!私ごとで恐縮ですが、先日、所属劇団であるスリーピルバーグスの9月公演の情報が公開されました!たった5人の俳優による、広すぎる野球場での野外劇ということで、身がちぎれるほど震え慄いてます。もし良かったら、ちぎれ姿を観にいらしてください。それでは、ちぎれながらもお伝えしたい、6月の優先順位高めです!

▶︎ナイロン100℃ 49thSESSION『江戸時代の思い出』
ケラさんの作品を観劇するための心の準備として、執筆中や稽古中にケラさんが綴るXの投稿を読むのが大好きなのですが…。今作については「とにかくくだらなくて、馬鹿馬鹿しい」という言葉が綴られていて、更に劇団初の時代劇、とのことで。相も変わらずチラシも最高ですし!先日の『骨と軽蔑』も最高でしたし!ひょぉぉぉぉぉ…、楽しみすぎます!!

▶︎新宿梁山泊 第77回公演『おちょこの傘もつメリーポピンズ』
これは……、〝大人たちの本気〟をビンビンに感じます。感じますよね?本当ならば、どうにもならないどうしようもない夜に、ふらっと当日券を買って出逢う作品としてオススメしたいです、こういう演劇を。しかし、もちろんチケットは発売とともに即完売。すでに伝説みたいだなぁ…。

▶︎劇団普通『水彩画』
劇団普通に漂う唯一無二な面白さを、もうずっと言葉に出来ずにいます…。眠れない夜に孤独を噛みちぎるように貪りついたスルメのあの舌触りと、噛めば噛むほど口内を占領したあのイカ汁が、それからずっと私の身体に染み付いてしまったように、あの日観たあの作品は、わたしの身体に深く染みついています。……(ほんとすみません)。ともかく、ぜひ!です。

▶︎ほろびてRe:シリーズ『音埜淳の凄まじくボンヤリした人生』
渋かっこよすぎるぜ!の俳優さんが揃った、今作。ほろびての最初の作品が再演されます!細川さんと、吉増さん亀島さん上村さん八木さんが紡ぐ物語、超しびれるぜ。心軽やかに、しかし、どっしりとわくわくします!

▶︎テアトロコント vol.68
もうね、テアトロコントのラインナップは、毎度毎度たのしみなのです!お恥ずかしながらまだ未見でございます、中野劇団はもちろん気になりますし、ガクヅケにそいつどいつ、サスペンダーズにえびしゃ…。こりゃ最高です!テアトロコントはいつも2日間のみなので、都合が合わないことも多く…。今回は、行けるかなぁ…。

さて。身ちぎれの日々ではあるのですが、どうやら人生は、私が思うほど悪くないそうなので、早く元気出して、笑顔で乾杯したいです。今日(5月某日)は画餅を観に行ったのですが(超面白かったです!)、久しぶりに会った神谷さんから「少し痩せた?」と聞かれましたので、この身体に似合う服を探して、街へ飛び出したいと思います。そして皆さまと、どこかの劇場で逢えたら嬉しいです。どうか6月も、いい観劇ライフを!

佐久間麻由
俳優・企画制作者。
俳優・企画制作。劇団「スリーピルバーグス」所属。企画ソロユニット「爍綽と」主宰。次回出演作品→スリーピルバーグス第2回野外公演inスタジアム『リバーサイド名球会』作・演出:福原充則@兵庫豊岡市 こうのとりスタジアム 9月20日(金)〜9月22日(日)
X(旧:Twitter):@mamamayuuuu
公式サイト:https://www.lespros.co.jp/artists/mayu-sakuma/

俳優・田代明の優先順位高め!

みなさんこんにちは田代明です。
すっかりあたたかい季節になりましたね。
だがしかし待ち受ける梅雨。
ということで、雨にも負けぬ劇場にて、こんな作品はいかがでしょうか。

舞台『未来少年コナン』
5月スタートですが、6月も半ばまでやってるのでこちらを。
宮崎駿監督がスタジオジブリ設立前に監督した本作。その後の宮崎駿作品へと受け継がれる要素を大いに含んでいる今作ですが、と同時に、自然災害や戦争、エネルギー問題等、46年前の作品とは思えない程まさに今の社会に通ずるエッセンスの多い作品です。演出・振付•美術を担当するインバル・ピントの舞台で重要視される身体的表現が、ダビッド・マンブッフとの共同演出の今作でも様々なシーンで見られるのだろうなと思い、この作品がどのように舞台上で形作られるのかわくわくしています。

ONEOR8『かれこれ、これから』
こちらも5月スタートではありますが!!
結成26年目のONEOR8。1年半ぶりの新作公演は作・演出の田村孝裕の熱望により若手俳優10名を招いて行われます。「オーディションで100%の力を出せる子なんてそういない」という想いから、劇団員が1年半をかけ何度も色々な劇場に足を運び「いいな」と思った若手の役者さん達に声をかけて集めたんだそう。そんなONEOR8の渾身の新作はゴリゴリの恋愛話。最後になるかもしれない、人生を賭けた恋愛に挑む人々を描きます。

『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』
絢爛豪華、ゴージャスの限りを尽くしたこの作品が帝国劇場に帰ってきます。2019年のNY公演ではトニー賞最優秀作品賞をはじめとする10部門の受賞に輝いている今作。音楽の作り方も面白く、既存の曲のメロディを繋ぎ合わせ、マッシュアップして使用しているので、洋楽に詳しくない私のような人間でも、この曲知ってる!と思う瞬間が多くあります。劇場に足を踏み入れるや否やその煌びやかさに心奪われ、圧巻のダンスシーン、役者の皆様の圧倒的歌唱力を全身に浴び、最後は王道のラブストーリーに心震える。そんなてんこ盛りなこの作品、観に行かない手はありません。

上半期の締めくくり、素敵な演劇体験が今月も皆様の元に訪れますように。

田代明
俳優・歌手
北海道札幌市出身。東京藝術大学声楽科卒業。5月3日(金・祝)〜5月5日(日・祝)ミュージカルユニットWAO「かえるのロッキンチェア」7月24日(水)〜8月31日(土)ミュージカル「ピーター・パン」出演予定。
X(旧:Twitter):@akkarindays

脚本家/演出家/俳優・滑川喬樹の優先順位高め!

今年ももう5ヶ月が終わったかと思うと震えが止まりません。滑川です。
稽古と本番で5月はあまり観劇に行けなかったことが悔やまれますが、6月はできるだけ観にいきたいと思います。

では6月の優先順位はこちらです。

川久保一人暮らし 第1回単独劇場公演『オッケイ』
なんの舞台だったか忘れましたが客演している川久保さんを見てすっかり心掴まれました。その川久保さんの一人芝居をOFF・OFFでやるとのことなので大変優先順位高めです。川久保一人暮らしっていうユニット名も可愛くていいですよね。新旧織り交ぜた3演目をやるそうです。

劇団普通『水彩画』
一度、三鷹市芸術文化センター星のホールで見た「病室」がとても素晴らしかったのでまた観たいと思っています。静かな会話劇でしたが登場人物たちの感情の揺れ動きは激しくとても引き込まれる舞台だったのを覚えています。美しい演劇を見たい方は是非。

エンニュイ『きく』
随分前にSCOOLで観劇して以来随分ご無沙汰なのですが今回は「CoRich!舞台芸術まつり!2023春」グランプリ受賞作品の再演とのことで観てみたいなと思っています。
「きく」ことを主題にした作品とのこと。気になります。元芸人の市川フーさんも出てるし。

テアトロコント vol.68
僕の大好きな「ガクヅケ」が出ます。そして芸人さんの並びが豪華です。
「中野劇団」さんは京都の団体らしく初めて聞く名前ですが、テアトロコントに出るならきっと面白いのだろうと勝手に思ってます。東京ではあまり観れない団体さんならば尚更観た方がいいのかも。

なかないで、毒きのこちゃんマイナス160万パワーズ×くしだ企画公演『シャーク・アタック・トルネード・アフタートゥモロー』
タイトルが素敵なのと、エトエにもご出演いただいた青木絵璃さんが出演されるとのことで観たいなと思ってます。「なかないで、毒きのこちゃん」さんはまだ拝見したことがないのですが、名前のインパクトからかずっと知っています。観たい観たいと思いながらまだ観れてない団体さん。タイトルのセンスがいいなあ。

ほかにも、ほろびてRe:シリーズ『音埜淳の凄まじくボンヤリした人生』AOI Pro.コント公演『混頓vol.3』も大変気になっております。毎月面白そうな舞台がたくさんありますね。皆様も是非充実した観劇生活をお送りください。

滑川喬樹
脚本家・演出家・役者。
自称武蔵野市代表コントユニット「エトエ」主宰。
次回公演:「もうグレイテスト・ヒッツ!」@武蔵野芸能小劇場
X(旧:Twitter):@nametakaki
エトエ公式HP:https://etoe.amebaownd.com/

脚本家/演出家・海路の優先順位高め!

海路です。みろって読みます。
梅雨ですね。これ自分だけなのかもしれないのですが、あの劇場行く時なんかいつも雨降ってるな、って劇場がいくつかあります。もう濡れたくないです。
てなてなことで、6月の優先順位高めな作品はこちら!!

モダンスイマーズ『雨とベンツと国道と私』
こちら約2年半ぶりのモダンスイマーズ新作本公演。しかも劇団結成25年にあたる本年に、「罪と許し」をテーマに描かれる物語とのこと。お馴染みの劇団員さんをはじめ、前回公演『だからビリーは東京で』で主演を務めた名村辰さん、山中志歩さん、小林さやかさんがご出演で、どうやら前情報によると名村さんは前回と同じ役らしく、地続きになってる物語なのかな、と期待が膨らみます!

劇団普通『水彩画』
全編茨城弁で描かれる家族の話という本作品。主宰で作・演出の石黒麻衣さんの描く世界は、リアルでリアル過ぎてシュールで、みたいな勝手なイメージを持っていて、用松亮さんや安川まりさんなど、手練れな方々がどう表現するのか、とっても楽しみです。あと、劇場がすみだパークギャラリーささやとのことで、あの自由すぎる空間をどう使うのかも、個人的な注目ポイントのひとつです!

『いきなり本読み!』in浅草九劇
ハイバイの岩井さんがプロデューサーとして、当日に役者は台本を渡されて、それで本読みをする、という人気企画。今まで大きな劇場でやっていたイメージだったのですが、今回浅草九劇とのことでより近い距離で観劇できるという、小劇場ならではの楽しみができます。「芸人さんだけの回」と「実力派俳優の底力編」と日によってキャストが異なり、それぞれまた全然違った面白さになるだろうな、とか想像するだけでワクワクです!

その他にも先日亡くなられた唐十郎さん作、金守珍さん演出で、中村勘九郎さん、豊川悦司さん、寺島しのぶさんらがご出演の新宿梁山泊 第77回公演『おちょこの傘もつメリーポピンズ』劇団チョコレートケーキ『白き山』なども要チェックです!

海路
脚本家。演出家。監督。
劇団papercraft主宰。アミューズ所属。『檸檬』にて第29回劇作家協会新人戯曲賞を受賞。
1999年7月20日生まれ。
X(旧:Twitter):@nonde_miro

脚本家/演出家・萩田頌豊与の優先順位高め!

6月になりました。
昔の人は6月になった時「もう今年も半分だなあ」って思ったんですかね?
昔の人も今の人も半分って思うことに違いはない。そっれてすごいロマンティックなことですよね?今も昔も変わらずにずっと半分。
そろそろ皆さん。長袖から半袖に衣替えの時期ですかもね?暑かったら半袖、寒かったら長袖。それぞれ使い分けていって頂けたら良いと思います。
そしたら6月のお勧め演劇。

猿博打『ラスボス前にもう一杯』
ラスボスの前に話し合うってこれすごい良いとこに目をつけたなと、偉そうに思いました。FFXのザナルカンド的なとこをコメディにする発想に気付いた時点で勝ちました。勝ち確芝居。よくよく考えたら逃げ出したいとか、そもそも魔王倒したくないとか、いろんな遊びがある。前観に行かず本当にごめんなさい。河村さん、村上さん、板場さん。皆さん!観に行ってください。

ナイロン100℃ 49thSESSION『江戸時代の思い出』
ずっと面白いこと思い浮かび続ける人間になりたい。ケラさんのお姿を見て思い続けております。超楽しみ。超楽しみ以外の言葉を書くと何が失礼になるかわからないので、超楽しみという言葉で終わります。とても尊敬しております。

株式会社オールスタッフ/ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ『鉄鼠の檻』
鉄鼠の檻をミュージカル!?どうして鉄鼠の檻なのか?
京極堂シリーズの中でも、難解な鉄鼠の檻をミュージカルって時点で楽しみでしかないです。鉄鼠の檻をミュージカル?めちゃくちゃ気になります。

SUPER REPLiCA カクイプロデュース公演『立ち位置、ここであってますか?vol.2』
昔、カクイさんって方が排気口って劇団に出てまして、あまり面識ないのですが、アイドルになって今頑張ってらっしゃってて、Twitterで流れてきてるお姿を見て「ああ。今演劇もやってらっしゃるんだ」と思いました。それ一択です。内容はわからないです。元気でやってるんだと言うなんか懐かしく思っただけなので、内容はまるでわからないです。ごめんなさい風邪も怪我もしないで無事終わって欲しい。

舞台『未来少年コナン』
皆さんが書くに決まってるのであんま大きい劇場公演書かないようにしてたのですが、これは観たいですよね。未来少年コナンの舞台なんか面白いに決まってますもん。僕がもし、アニメを1本なんでも舞台化できるって言われたら『紅の豚』をします。

吉祥寺GORILLA『眠れぬ森の人々』
よくお耳に入ります吉祥寺GORILLAさん。
檸檬と葡萄とチームわけされていて、檸檬だけで梶井基次郎やるのかと思っていたら全く関係なく、太宰を両チームともやるみたいです。艶やかで素晴らしいセンスだと思います。陰ながら応援しております。

B子『詳細不明劇』
確かな心の奥の熱意を感じます。ほぼ毎月演劇してるB子の6月公演。
B子さんの絶対に売れようと言う情熱を真っ向から受けると元気が出ます。僕は全力でB子さんを応援してます。めちゃくちゃ意味わかんないかもしれないし、きっと100人が100人好きではないでしょうが、熱量に打たれてください。怪我とかだけはしないよう祈ってます。

以上!!!

もう次は7月ですね。あっという間の時間の流れ。
あっという間に過ぎていく時間に、もしついていけなくなったら、来年が追いつくまで休憩してれば良いと思います。季節と時間となんて一緒に歩かなくても良い。それでは7月にまた。ローソンチケット演劇部員 東京にこにこちゃん萩田頌豊与でした。僕だけはこの設定を徹頭徹尾、貫き通したいと思います。

萩田頌豊与
脚本家。演出家。
日本で最もチケットの取れる劇団『東京にこにこちゃん』主宰。
1991年1月4日生まれ。
身長193cm
体重110kg
X(旧:Twitter):@CollinesBar
公式HP:東京にこにこちゃん 公式サイト

批評家・山﨑健太の優先順位高め!

早くも30度近い日があったりしてこのままだと夏にはどうなってしまうのかと思いつつの6月。

今月の優先順位高め1本目はDance Base Yokohamaのレジデンスアーティストによる成果発表2本。6月2日(日)にショーイングが予定されているDeva Schubert『Mouth to Mouth -A Glitching Choir-』は公の場で哀悼の役割を担いつつ、一方でしばしば私的な感情については抑制することを要請される女性の嘆きに焦点をあてた作品。テーマも興味深いがアーティストが声楽を専門とする振付家というところも面白い。6月23日(日)に予定されているというDapheny Chen『Arendt and more – Body of Work』(仮)は「文化労働者の労働に疑問を投げかけ、反映させ、批評」し「労働集約的な表現としてダンスを検証」するプロジェクト。こちらの詳細は6月上旬に発表予定とのこと。DaBYの2024年度レジデンスアーティストは7組。世界各国から応募のあったプロジェクトはどれも興味深く追いかけたいものばかりだ。

2本目は川久保一人暮らし 第1回単独劇場公演『オッケイ』
大学の後輩・川久保晴が満を持してひとりユニットを始動とあっては応援しないわけにはいかない。優先順位高めは完全なる私情なれどその実力は折り紙付き。劇団MCRなどへの出演を重ね、2019年には日本で唯一のコメディエンヌのコンテストであるエミィ賞でグランプリを獲得。最近は『不適切にもほどがある』や『家政婦のミタゾノ』などのテレビドラマでも活躍中です。今回は自作自演の一人芝居3本立てということで川久保晴の魅力が堪能できる公演になるはず。

3本目はほろびてRe:シリーズ『音埜淳の凄まじくボンヤリした人生』
前作『センの夢見る』が東京芸術劇場の若手ピックアップ枠である芸劇eyesとして上演されたほろびて(戯曲は私は編集している演劇批評誌『紙背』に掲載されてます!)。次の公演は「9年前に再始動したほろびての、最初の作品」の「作り直し」なのだという。作品自体も時の流れとそれに伴う変化がテーマのようで、そこから浮かび上がってくるものを楽しみに待ちたい。

山﨑健太
批評家・ドラマトゥルク。演出家・俳優の橋本清とともにy/nとして舞台作品も発表しています。
X(旧:Twitter):@yamakenta

ライター・河野桃子の優先順位高め!

6月は、タイプの違う4作の優先順位をあげてみました。

2年半ぶりの新作となるモダンスイマーズ『雨とベンツと国道と私』
過去作で何度も、ジワジワとえぐってくるなと思ったら、世界がひっくりかえるような衝撃を受けることがありました。言葉の力と、俳優の切実さが刺さります。前作はとくに演劇好きな人たちからの痛みと愛と評判が良かったなぁという印象でした。今回も、期待です。

日本でも何度も上演されているパルコ・プロデュース2024「ウーマン・イン・ブラック」
英国ホラーの二人芝居。今回は向井理さんと勝村政信さんをパルコ・プロデュースにて。観客のいない劇場でうまれる「恐怖」。御覧になっていない方は一度いかがでしょう?

チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』は、2019年に創作・上演されました。
「人とモノが限りなくフラットな関係性で存在する世界を描きます」とのことですが、まさに、その言葉どおり、舞台にいる俳優とモノ(いわゆる舞台美術や小道具と呼ばれそうなさまざまなモノ)が、同じ存在感でそこに「在り」ました。
あれ、俳優ってなんだろう?存在ってなんだろう?観客ってなにを見て感じとっているんだろう?と、舞台/観劇というものを根本的に揺さぶられるような感覚がありました。

TeXi’sの「ファジー『theirs』」
結成3年目。毎公演、演劇による表現手法そのものを模索しているように感じます。何公演か観ていると、「演劇っていろんなことができるよなぁ」とドキドキする。作品単体でも面白いのですが、TeXi’sとしてどんなアプローチをしていくのかが楽しみな団体です。

河野桃子
ライター。翻訳戯曲と小劇場を中心に、ミュージカルやコンテンポラリーダンスなど「舞台」と名がつくものはなんでも観に行きます!
X(旧:Twitter):@momo_com

ライター・井ノ口裕子の優先順位高め!

6月は、2.5次元祭り!おススメの5作品をご紹介します。

舞台『鋼の錬金術師』―それぞれの戦場(いくさば)―
世界中にファンを持つ荒川弘が描くダークファンタジーコミックの金字塔『鋼の錬金術師』の舞台化第二弾。昨年3月に上演された第一弾は、舞台効果と俳優の身体表現、ビジュアルの完成度、生バンド演奏など…、石丸さち子演出が行き届いた魅力的な舞台でした。主人公・エドワード・エルリック役をWキャストで演じる一色洋平さん廣野凌大さんはじめ、キャストの舞台版「ハガレン」への愛がとにかく熱くて。この第二弾には期待しかないです。

舞台『刀剣乱舞』心伝 つけたり 奇譚の走馬灯
「刀ステ」の新作も外せません。本作で「刀剣男士」たちが出陣するのは、幕末の慶応4年7月、戊辰戦争の戦地のひとつ甲州。歴史上人物として新選組が登場します。沖田総司の持ち刀の打刀であった二振り、加州清光役の松田凌さん、大和守安定役の植田圭輔さんが、沖田役の早乙女友貴さんとどんな感動的な絡みを観せてくれるのかも楽しみです。

舞台『魔法使いの約束』エチュードシリーズ Part1
魔法使いと心を繋ぐ人気育成ゲーム『魔法使いの約束』が原作の舞台『魔法使いの約束』シリーズの新作。現代から魔法の世界に召喚された主人公が、〈大いなる厄災〉と戦う21人の魔法使いの賢者として世界を救うために活躍する、という物語。ゲームもやったことがないし舞台も観ていないのですが、同業者に「まほステ」にハマっている女子が多く。舞台を取材するライターとしてその魅力を知るべく、観ないわけにはいかないなと思っています。

舞台『川越ボーイズ・シング』-喝采のクワイア-
昨年放送されたTVアニメーション「川越ボーイズ・シング」の初舞台化作品。トラブルメーカーの天才指揮者と男士高校生たちが、ボーイズ・クワイア部を舞台に、「歌」を通じてそれぞれが持つ問題と向き合い、絆を深めていく姿が見どころの物語。舞台版は、染谷俊之さん演じる元オーケストラ指揮者・響春夫の視点で描かれます。生徒役のキャストがアニメの劇中歌「LA LA LA」を歌って踊るMVを見て、期待度が高まりました☆

Butlers‘ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~
こちらは、美しく個性豊かな13人の執事が登場する舞台。『レ・ミゼラブル』などグランドミュージカルでも活躍する主演の藤田玲さんをはじめ、高い歌唱力の実力派キャストが、華やかな歌とダンスで魅せる歌劇を堪能できそうです。『最遊記歌劇伝』シリーズの脚本・演出の三浦香さんが、どんな舞台に仕上げるのか楽しみです。

そしてもうひとつ楽しみな作品があります。

ナイロン100℃結成30周年記念公演
第二弾 ナイロン100℃ 49thSESSION『江戸時代の思い出』
劇作家・演出家ケラーノ・サンドロヴィッチ主催の劇団ナイロン100℃の新作。KERA作品にはナイロン100℃含め、独特の世界観で刺激をもらっていますが、劇団初の時代劇はどんな作品になるのか…。今回はキャストも豪華。三宅弘毅さん、みのすけさん、犬山イヌコさん、峯村エリさん、大倉孝二さんら劇団員に加え、客演で池田成志さん、坂井真紀さん、西山惇、奥菜恵さんが出演。面白い演劇になること間違いないでしょう。

井ノ口裕子
ライター。観劇の入口は中学生のときの宝塚。それから観劇は一番の趣味です。小劇場からグランドミュージカルまで、ジャンルは問わず面白そうと思ったら何でも見ます。

ライター・釣木文恵の優先順位高め!

お笑いのライブシーンではどんどん単独ライブが増えてくる6月。ストレートな単独ライブに代えがたい魅力があるのは前提として、そんな中で珍しいコンセプトのものや、企画性の高いライブを見つけるとうれしくなります。

かもめんたるvsジャルジャル
いずれも唯一無二のコントを作り出すかもめんたるとジャルジャル。しかしこの2組が相まみえるライブなんて、想像もしていませんでした。しかも「5分コント」「10分コント」「6分漫才」「ショートコント5本」「全暗転コント」でバトルという、これ以上あるか?な対決。コントはもちろん、「6分漫才」があるところも絶妙!ジャルジャルはM-1ファイナリストとして大きな爪痕を残していますし、THE SECONDにも挑戦を続けています。M-1ラストイヤーに急遽漫才を始めたかもめんたるはその年に準決勝、さらには今年のTHE SECONDでも惜しくも決勝は逃したものの、観客の記憶に残る斬新な漫才をやってのけました。「全暗転コント」も気になります。原稿を書いている時点では配信の情報は公開されていませんが、この対決ばかりはなんとか見ておきたいものです。

スクールゾーン古民家コントライブ「ミックスゼリー」
どこかにいそうな人のちょっとしたシーンを細やかに演じるコントで人気を集めるスクールゾーン。彼らの単独ライブが練馬区の古民家、東京おかっぱちゃんハウスで開催されます。演劇では古民家を使った公演はそこまで珍しいものではないですが、お笑いのライブでは私は初めて聞いた気がします。でも思えば、コントは特にそのシチュエーションやコンセプトに合った会場をもっと求めたり活用したりしていいよな、とハッとさせられました。こんな公演こそ現地に足を運ぶことに意味があるのでしょうけれど、各回40人の狭き門、これも配信を願うばかりです。

漫才の面白さはもちろん、間を繋ぐ映像や企画がインターネットやカルチャー/サブカルチャーからの数多の引用で、毎回そのサービス過多ぶりに笑い、驚き、感心するケビンスの単独ライブ『チメイテキ・ミス』。芸歴5年以下の賞レース『UNDER5 AWARD』で昨年準優勝を果たし、独特な空気感のコントで観る者を惹きつけるキャプテンバイソンの初単独ライブ『ステイドッグ』。今年大学を卒業したばかりでありながら、すでにお笑いファンの間では名が知れ渡り、賞レース決勝も経験している友田オレの単独『指時雨』と、気になる単独ライブはまだまだたくさんあります。どれかひとつでも、配信からでも!覗いてみていただきたいです。

釣木文恵
演劇を中心にインタビュー記事などを執筆。最近はお笑い関連の仕事も増えてきました。
X(旧:Twitter):@troookie

ライター・岩村美佳の優先順位高め!

昨年の夏を共に過ごした『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』が帰ってきます。あの赤い空間に再び集えることにワクワクしています。まだ体験されていない方がいらっしゃったら、ぜひ一度扉を開いてみてください。今年は大阪でも上演されますので、きっと新たな盛り上がりとなりますね。

新作ミュージカルからは2作品。ミュージカル『鉄鼠の檻』ミュージカル『モンパルナスの奇跡~孤高の画家モディリアーニ~』です。
ミュージカル『鉄鼠の檻』は、京極夏彦さんの大人気小説「百鬼夜行シリーズ」第4弾として刊行された長編推理小説で、初ミュージカル化。前作『魍魎の匣』を拝見しましたが、ものすごく脳を使って観劇しました。その感覚がとても新鮮で面白く、今作はどうなるんだろうと期待しています。今作の音楽は和田俊輔さんが担当されるとのことで注目しています。
ミュージカル『モンパルナスの奇跡~孤高の画家モディリアーニ~』は、G2さんが長年構想を温めてきたオリジナルミュージカル。浦井健治さんが孤高の画家モディリアーニを演じ、彼を支え続けたズボロフスキーとの二人を巡る、友情と真実の愛の物語とのこと。どんな物語に出会えるのか楽しみです。

さらに、東宝版の同作品が大好きで深く心に刻まれているミュージカル『BIG FISH(ビッグ・フィッシュ)』ですが、新たに宝塚歌劇団・星組で上演されるとのこと。宝塚版の演出で拝見するのも楽しみですし、あの名曲の数々を礼真琴さんの歌で聴けるのかと期待が高まります。

そして、5月に日生劇場で誕生した傑作ミュージカル『この世界の片隅に』が、6-7月は全国各地で上演されます。観れば観るほど大好きな作品になりました。ぜひどこかの地に観劇に訪れたいと思っています。

岩村美佳
ライター。フォトグラファー・ライター。初観劇は小学生の時に観た宝塚。ミュージカルを中心に色々と観劇しています。配信観劇も存分に楽しめるようになりました。超絶猫好き。
X(旧:Twitter):@nyanyaseri

ローチケ演劇部_白の優先順位高め!

あれ?この前年明けたばかりじゃなかったですっけ?もう6月ですって。時の流れにおいてかれそうになりますね。
さて6月です。

「なんといっても」という枕詞?をいつも使ってしまうのです、梅棒です。梅棒18th”RE”SHOW『シャッター・ガイ』。最近どうやったら、舞台を観たことない方に観て楽しんでもらうことができるか、ってことを考えているんですけど、だったら梅棒がいいんじゃないかって思っています。きっと大満足していただけることでしょう。そして幸せな気持ちになることでしょう。外せません。

そして、ナイロン100℃ 49thSESSION『江戸時代の思い出』。結成30周年記念公演です。おめでとうございます!いまだに新作を生み続けるKERAさんは本当にすごいです。今回は時代劇。ナイロンのホームとも言える本多劇場。外せません。個人的な話ですが、KERAさんのバンド有頂天が好きでそこから演劇に入っていったわたしです。どうしたって外せません。

いつも新たな出会いをさせてくれるテアトロコントの「テアトロコント vol.68」も外せません。今月の演劇枠は、京都の劇団、中野劇団。正直観たことはないんです。19年以来の東京公演のようですが、前回は東京公演の幕が開くなり評判がグワーッと広がって一気に満席なったって逸話を聞くと、観たくなりませんか?中野劇団さんのインタビューも準備中です。外せませんね。

他、岡田が出るONEOR8『かれこれ、これから』とか、唐組『泥人魚』も観ます。
あ、あとアーの大北さんが本日6月1日にショート動画の活動報告会をやるので、こちらにも参加予定です!

ローチケ演劇部_まるの優先順位高め!

数か月、いや1年に一度くらいしか書けていませんが、この劇団の上演の際は書きたくなります。

梅棒18th“RE”SHOW『シャッター・ガイ』
今回は2バージョン上演とのことで、「あの人とこの人が同じ役?!」と配役、ビジュアルをみただけですでに楽しいです。
「とにかく一度みてほしい」梅棒さんですが、以前の自分が『曇天ガエシ』観劇時にいいこと(笑)を書いていたので勝手に再掲します。

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梅棒さんの感想はいつも「目が足りない」なのですが、今日も目が足りませんでした。
あっちも観たい~、こっちも観たい~となります。
毎回、前回と違うキャラクター・展開を観ようとするのですが、前回よかったところをもう一度みたくなり、結局同じところを追っています。
そして今日も一か所気になっていたシーンを見逃しました。こうやってリピート心をくすぐられるのです…。
梅棒さんを観たことがない方、「ダンス×演劇×J-POP」とは何ぞや、となるかもですが、まずは観てほしい。ほんとに。
(まる)も初見は前情報なし、先輩の「面白いよ~」の一言だけを頼りに観劇しましたが、そこから虜です。
何も知らなくても楽しめる、でも知るともっと楽しくなる、それが梅棒さんなんです!
(引用元:https://www.instagram.com/p/Cp5UNc2p670/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
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ただでさえ「目が足りない」梅棒さんが2バージョン同時上演なんて…。
何回観ればいいのか、戦々恐々としております。