iaku『流れんな』|舞台写真&開幕コメント到着!

2024.07.12

舞台写真 撮影:木村洋一

7月11日(木)、東京・下北沢 ザ・スズナリでiaku『流れんな』が開幕した。
2013年から2014年にかけて4都市で上演した『流れんな』を10年ぶりに再演。今回は貝漁で栄える港町の食堂に集う人物たちの濃度を上げようと、主に広島出身の俳優陣で固め、全編広島弁に改稿、横山拓也自身の演出で上演する。

海洋汚染や企業の隠蔽体質といった社会的な問題、また、出生前診断や生体肝移植における倫理的な問題など、作品に散りばめられた多岐に渡る要素を、現在の認識・感覚でとらえ直し、新たな視点で取り組む。

東京公演は7月21日(日)まで。その後、大阪公演を7月25日(木)~29日(月)までインディペンデントシアター2nd、愛知公演を8月3日(土)~4日(日)までメニコン シアターAoi、広島公演を9月6日(金)~8日(日)までJMSアステールプラザ 多目的スタジオで上演する。

東京公演での初日を迎えた本作より舞台写真とiaku主宰の横山拓也から初日コメントが到着した。

 

作・演出 横山拓也 コメント


いつでも「自分が何度も観たいと思える芝居をつくる」という目標で創作しています。今回、初日までに10回通しをしましたが、何度見ても飽きないし、何度見ても心を持っていかれます。冒頭15分くらいからずっとクライマックスが続いて、5人の俳優の一挙手一投足が見逃せません。スズナリの空間がひしゃげてしまうくらいの圧力、高密度な会話のやりとりを体験してください。これぞiakuという作品になりました。

 

舞台写真

舞台写真 撮影:木村洋一

舞台写真 撮影:木村洋一

舞台写真 撮影:木村洋一

 

【あらすじ(イントロダクション)】

小さな港町にある食堂とまりぎ。父が一人で切り盛りしている店をずっと手伝ってきた娘、長女の睦美と、結婚して家を出た妹、皐月は一回り歳が離れている。母親が店のトイレで倒れたのは睦美が中学1年生のとき。そのとき、1歳にも満たなかった皐月には母親の記憶が無い。母の死から26年という長い年月が経った今、とまりぎは災難の渦中にある。店でも使っている食材、地元で獲れた月日貝から貝毒が見つかった。時を同じくして父が倒れ、店は休業を余儀なくされた。流すことができない苦悩を抱えた人々、その家族、店、町、海…。それでも、ここで生きていく。