南座では、5月12日(木)~5月18日(水)まで「歌舞伎鑑賞教室」の上演が決定した。平成5年に第一回「歌舞伎鑑賞教室」がスタートし、分かりやすい演目と、ユーモアあふれる解説によって好評を博し計23回にわたり上演されてきた本公演。この度、新たな出演者と解説者を迎え、平成27年以来7年ぶりに、リニューアルした「歌舞伎鑑賞教室」を上演する。公演に先駆けて、取材会が行われ、片岡千壽、上村吉太朗、茂山逸平が出席し、それぞれの思いを語った。
『吉野山』にて静御前を勤める片岡千壽は、「師匠(二世片岡秀太郎)から受け継いだ上方の歌舞伎俳優としての心を大事に、伝統ある南座という劇場でこのような大役を勤めさせていただけるという幸せを噛みしめ、『吉野山』静御前を勤めさせていただきたいと思います」と熱く語る。過去、上方歌舞伎塾の研修生時代に二度出演し、平成11年『吉野山』では、黒衣を着て、静御前を勤めていた上村吉弥の手伝いをしており、「今回は私が静御前を勤めさせていただけるということで、身の引き締まる思いです」と決意を新たにした。
『吉野山』で佐藤忠信実は源九郎狐を勤める上村吉太朗は、「忠信と子狐とのギャップを大切にし、今までさせていただいたお役の経験を活かしながら、大切に勤めさせていただきます」と述べた。「歌舞伎鑑賞教室」には師匠である上村吉弥と共に、過去5回連続で出演しており、「師匠が続けてこられたこの大切な公演を受け継がせていただけますこと、大変ありがたく、幸せに思います。初心者の方にも、歌舞伎の魅力を知って楽しんでいただき、普段の歌舞伎公演も見に来ていただけますと幸いです」と意気込みを語った。
『歌舞伎のみかた』で解説を勤める茂山逸平は、「以前(歌舞伎鑑賞教室の公演を)拝見しました際、歌舞伎に関してとても分かりやすい公演でした」と過去の印象を話し、「今回、狂言という歌舞伎とよく似たお芝居に携わる者がご案内をさせていただきます。初心者の方が、狂言・能と歌舞伎の、似ているが実は違うところをご説明していきながら、歌舞伎のみならず狂言についても、多くの方に知っていただける機会になればいいなと思います」と、気合十分な様子を見せた。
南座「歌舞伎鑑賞教室」は4月6日(水)よりチケット発売開始。