歌舞伎俳優の尾上右近が2015年より取り組んでいる自主公演「研の會」。その第八回目となる公演が、8月31日(土)・9月1日(日)に大阪・国立文楽劇場、9月4日(水)・5日(木)には東京・浅草公会堂にて上演される。その公演を控えた尾上右近が大阪市内での取材会に登壇し、本公演においての意気込みを語った。
演目は、一つ目が『摂州合邦辻』美しい継母が抱いた邪恋の行方。二つ目が『連獅子』父子の情愛を描く舞踊の大作である。
『摂州合邦辻』の玉手御前を演じるにあたって右近は「見る方によって玉手御前がどのような人物であるかの受け止め方はそれぞれだと思う。それでいいので、見ている方にそれを委ねたい」と、自身で演じる際の想いはあえて伏せることで、観客に自由に感じてほしいと語った。
もう一つの『連獅子』では、尾上菊五郎の孫で、寺島しのぶの長男、尾上眞秀と共演。尾上眞秀に対して右近は「苦しいところを乗り越えた時に一緒に新しい景色が見れるんじゃないかな」と期待の言葉をかけた。「血は水よりも濃いといわれる世界で、血より濃い水がある」という先輩方の言葉を、尾上眞秀に共有していきながら励んでいくと語った。
また、歌舞伎を見たことがない人・迷っている人や若い世代には、「ケンケンカレー(自身プロデュースのレトルトカレー)を買いに来るついでに歌舞伎を見に来てほしい」と話し、そこで見れる生の尾上右近を楽しんでほしいとアピールした。
本公演のチケットは好評発売中!詳細は下記公演概要欄の「チケット情報はこちら」よりご確認ください。
取材・文・撮影/ローチケ演劇部(山)