ミュージカル『薄桜鬼 真改』相馬主計 篇 梅津瑞樹&久保田秀敏 インタビュー

左:梅津瑞樹 右:久保田秀敏

新隊士・相馬主計を主演に、人気シリーズが原作も新たに新章へ突入!

 

大人気ゲームを原作とするミュージカル『薄桜鬼』が、『薄桜鬼 真改』を原作として新たな歴史をスタートさせる。ミュージカルの新しい形を展開し多くの人々を魅了してきた大人気シリーズ13作目となる新章では、新キャラクター・相馬主計の目線で激動の時代を描いていく。相馬役を掴んだ梅津瑞樹は「積み重ねてきた作品に泥を塗らないようにしないと」と意気込む。

梅津「立体としての相馬主計は僕が初めてとなり、これは重要なこと。お客様の中にすでにキャラクター像が出来上がっているのでキャラに沿いたいという想いはもちろんあり、その中で相馬くんはこんな表情もするんだ、こんな魅力もあるんだ、と新たな発見をしてもらえるようなキャラクター作りができたらと思っています」

今作から新選組副長・土方歳三役を務めるのは、数々の人気作で活躍中の久保田秀敏だ。

久保田「土方という重役を頂き、それをまっとうするのが一番の使命。いろいろな方が演じてきているので過去作は気にせず、史実から掘り起こしてしっかりと自分の中に落とし込み、原作の世界観と実際に生きていた土方さんの人生の融合をうまくできたらと思います。実在した方を演じる時はいつもお墓参りに行ってご挨拶をするようにしていて、まずはそこから始めようと思っています」

梅津「実在していたからこそ、残り香みたいなものを自分の中に取り入れることはとても大きなエッセンスになると思っています。北海道、函館にはまだ行ったことがありませんが、近いうちに出かける予定です」

「殺陣×ダンス×歌」が見どころの本作につき、すでに稽古に向けて身も心も準備が始まっているという。更に真改から“情が厚く観客を泣かせる演出”で定評がある西田大輔が演出・脚本の両方を担当、多くの挑戦が待っているに違いない。

梅津「まずは歌!『どうしたら歌がうまくなるか』を、周りに聞くと『歌がうまいと思う心持ちがまず大事』とアドバイスいただきます。まずは自分の中に歌詞の意味を落とし込み、そこに相馬の気持ちも乗せて何度も何度も唄いこんでいけたら」

久保田「僕は筋トレから。軽く映像を拝見したら脱いで踊っているシーンがあって、この作品は脱ぐんだと(笑)。今日からジムに行きます」

梅津「今回脱ぐかはわからないようですが……」

久保田「備えておきます!演出の西田さんとは何度かご一緒していて、西田さんはお客さん目線で作られると思うので、ひとつひとつの感情の描写とか緩急のつけ方が本当に大好きで楽しみですね」


初共演で和気あいあいと語り合う2人だが、史実からも相馬と土方には大きな運命が待ち受けている。

久保田「このタイミングで出会えるのもひとつの運命なのかな。そしてお客様に観てもらえるのも奇跡。新たなスタートとして今後も続くような作品を作っていきたいと思います」

梅津「土方の最期を相馬が見届けます。次々と倒れていく隊士の想いも受け継いでいく役、みなさんと一緒に背負っていきたいです。この機会に自分が加われることが本当に奇跡。将来のことはわかりませんが、このキャラクターを誰かに渡すつもりはいっさいありません(笑)。その想いで自分も相馬と一緒に成長して、この座組にしかできない新しい薄桜鬼を目撃してもらいたいです」

 

インタビュー・文/谷中理音
Photo/山本倫子

 

※構成/月刊ローチケ編集部 1月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります

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【プロフィール】
梅津瑞樹
■ウメツ ミズキ ’92年生まれ。「虚構の劇団」所属。代表作に舞台『刀剣乱舞』シリーズ・山姥切長義役など。

久保田秀敏
■クボタ ヒデトシ ’87年生まれ。近作に舞台『血界戦線』、ミュージカル『憂国のモリアーティ』などがある。