4年ぶり、3度目の上演が決定した屋良朝幸主演のミュージカル『ドッグファイト』のビジュアルが完成した。
ベトナム戦争前夜。戦地に赴く前の海兵隊員たちの間で、一晩限りの王者を決めるゲームが始まる。
それが「ドッグファイト」残酷なゲームの罠にはまりかけた青年は良心の呵責に苛まれまがら、思いもしなかった深い愛を知り、大人へと成長するのだった―。
本作は2012年にオフ・ブロードウェイのセカンド・ステージ・シアターで上演。その楽曲の新鮮さと、繊細な人間ドラマは驚きと感動を持って迎えられた。原作は1991年にアメリカで公開された映画であり、夭折した人気俳優リバー・フェニックスが主演した数少ない映画としても知られている。
作詞・作曲は大ヒットしたハリウッド映画「ラ・ラ・ランド」ではアカデミー賞®とグラミー賞®のW受賞。続く映画「グレイテスト・ショーマン」でもアカデミー賞を受賞。ミュージカル「ディア・エヴァン・ハンセン」ではトニー賞®にも輝いた現代最高の作家コンビ、ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール。
2015年、2017年と大盛況のうちに日本初演・再演を果たした本作が、舞台ビジュアルを一新し、シアタークリエに三たび登場。主演は、初演・再演と熱気あふれる演技、歌、ダンスの全てにおいて高い評価を得た屋良朝幸が務める。
普遍的な若者の成長と絆を描いた感動的な物語と、躍動感あふれる音楽とダンスのコラボレーション。更にエネルギッシュな『ドッグファイト』に期待が高まる。
あらすじ
ベトナム戦争出征前のアメリカ・サンフランシスコ。
エディ(屋良朝幸)とボーランド(藤岡正明)、バーンスタイン(大久保祥太郎)の3人は訓練期間を終えた新米兵士。各々のイニシャルをもじって“3匹(スリ)の(ー)蜂(ビーズ)”と称するほどの親友同士。彼らは出征前の最後の夜を楽しむべく街で大騒ぎを始め、[ドッグファイト]に参加する。同じく海兵隊の仲間、フェクター(小川優)、スティーヴンス(今江大地)、ギブス(一色洋平)も加わり盛り上がりを見せるが、それは海兵隊で代々受け継がれてきた、一番イケていない女の子をパーティーに連れてきた者が賞金を得るという最低のゲームだった。
誘いを断られ続けたエディは街のとある食堂に行きつき、そこでウェイトレスのローズ(昆 夏美)と出会う。娘を心配するローズのママ(彩乃かなみ)は反対するが、なんとか彼女をパーティーへ連れ出すことに成功し安堵するエディ。エディの気持ちとは裏腹に、彼の本当の目的を知らないローズは生まれて初めてのデートに高揚していた。パーティーには同じく事情を知らずに連れてこられたルース・トゥーベアーズ(池谷祐子)、なにやら企んでいそうなマーシー(壮 一帆)も参加する。ローズの純朴さ、心の優しさに触れたエディは次第に彼女をパーティーに誘ったことに心苦しさを感じ始めるが、時はすでに遅く、ラウンジ・シンガー(坂元健児)の合図でパーティーが始まる。
ドッグファイト― それは兵士への一歩を踏み出す彼らに感情を捨てさせるために仕組まれた、残酷な通過儀礼であった…。