新年あけましておめでとうございます。21年いろいろとありました。22年もオミクロンだなんだとありますが、エンターテインメントがみなさんの心の活力になっていること、ヒシヒシと感じます。めっきり寒くなりましたが、劇場で熱を感じてもらうべく、本年も頑張ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。というわけで、今年一発目の「優先順位高めです」です。
俳優・安藤玉恵の優先順位高め!
あけましておめでとうぎざいます。
寅年ですね。皆様の無事を祈りつつ、今年もよろしくお願いいたします。
本題の前にご報告ですが、先月こちらで紹介した作品、8つ中7つ観ることができました。それ以外にもナイロンも行ったから、8つ!芝居をみると元気になって仕事にも精が出ます。やっぱり劇場が好きです。
さて今月ですが、初日順に挙げますと、こうなりました。
シス・カンパニー 「ミネオラ・ツインズ」1月7日
モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」1月8日
劇壇ガルバ「THE PRICE」1月16日
ロームシアター京都で市原佐都子/Q「妖精の問題 デラックス」1月21日
G.GARAGE/// 「リチャード三世」1月27日
そしてまたもや劇場公演でないものを一つ書かせてください、AppleTV + ジョエル・コーエン監督 デンゼル・ワシントンとフランシス・マクドーマンドの「マクベス」1月14日から配信
今月から「命、ギガ長スW(ダブル)」の稽古が始まります。私は初演組ですが、この度は宮藤さんとの二人芝居ですので、全くの新作の気持ちです。観劇の時間が少しでも取れるといいなと思いな がら、頑張ります。チケット一般発売も今月22日からでございます。
安藤玉恵
俳優。2022年3月、東京成人演劇部vol.2「命、ギガ長スW(ダブル)」(作・演出:松尾スズキ)宮藤官九郎さんと共演の「ギガ組」に出演します。1/22チケット一般発売。
俳優・片桐美穂の優先順位高め!
2022年始まりましたね!新年一発目は、ヨーロッパ企画の「九十九龍城」で迎えたい!2年ぶりの本公演は、ま、魔窟劇?!「魔窟」には、「悪魔の住む場所」と「麻薬売買等の不正を働く者の住む場所」という意味があるらしい…。え、既にワクワクが止まらないんですが!上田誠さんのコメントもバッチバチにキマッてて、さらにワクワクが掻き立てられます。かっちょえー!
あとは、モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」。専門学校舞台芸術学院出身の私からいたしますと、大先輩の劇団で、大っ好きな劇団です!客席に体が縛り付けられ、静かな衝撃をぐぐぐーっと与え続けくるモダンスイマーズさん。今回は何が起こるのか…。楽しみです!
他にもミュージカル「INTO THE WOODS」や谷桃子バレエ団新春公演「Giselle~ジゼル~」も気になるところ!
私が出演しております、音楽劇「海王星」は全国各地ツアーが始まります!ご観劇予定の皆様、楽しみにお待ちくださいませ!
片桐美穂
役者。声が大きくて奔放な「女ジャイアン」的な役回りが得意で、小劇場を中心に活動してます。実際は、店員さんを呼び止められないくらい声が小さくて小心者です。お酒とクラシックバレエがとにかく大好き。音楽劇「海王星」(PARCO劇場)全国各地ツアー出演中。
俳優・田代明の優先順位高め!
2022年一発目!
やっぱりミュージカルラヴァーの私はミュージカルで始めたいです!!
シアタークリエでは「リトルプリンス」が上演されます。音楽座で人気のあったこの作品、誰もが知っている星の王子さまのお話です。演出が小林香さんで、「きみはいい人、チャーリーブラウン」のあったかい世界観が好きだったので、今回もそんな小林さん演出を楽しみに観に行きます!
シアターオーブでは「SINGIN’ IN THE RAIN ~雨に唄えば~」が2017年ぶりに帰ってきます!17年に観れなかった私は大興奮です。舞台上の雨の演出もさることながら、The王道なこの作品を逃さない手はないです!!
日生劇場の「INTO THE WOODS」もずっと舞台版で観てみたいと思っていた作品!
今月もというか今年も!たくさんの作品に触れていきたいなぁ思います!
田代明
女優。秋元康プロデュース「劇団4ドル50セント」劇団員。東京藝術大学声楽科卒業。「お芝居の素敵なミュージカル女優さん」と言われる為に、日々いろんな作品を勉強中。そしてシンプルな観劇オタク。
Twitter:@Akari4_50
演劇ジャーナリスト・徳永京子の優先順位高め!
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。公演数が異例の多さだった12月に比べれば、と思っていたら、今月も絞り込むのが大変で、それなりの数になってしまいました……。
まずは『だからビリーは東京で』。昨年の自粛期間中に、人形制作から自分達で取り組んだ本格人形劇を制作してYou Tubeで無料公開するという、かなり斜め上の取り組みに驚かされたモダンスイマーズ。作・演出の蓬莱竜太は、近作のパルコステージ『首切り王子と愚かな女』、アンカル『昼下がりの思春期たちは』が、一見ウェルメイドでありつつ根幹にいびつさを仕込んでいてどちらも素晴らしかったので、久々のリアルな劇団公演に期待が募る。
玉田企画『夏の砂の上』は、登場人物のほとんど全員が肥大した自我を抱える物語を描いてきた玉田真也が、世界と自分の間にひんやりとした距離のある90年代の松田正隆戯曲を選んで演出することにとても惹かれる。
そしてまだ未見の劇壇ガルバ、次の『THE PRICE』こそは観たい。アーサー・ミラーを高田曜子が新訳するのにも惹かれるし、KAATのリーディング公演『ポルノグラフィ』で優れたセンスを見せた桐山知也が演出なのも楽しみ。そしてこの集団が山崎一が立ち上げた点にも関心がある。平田満のアル・カンパニーもそうだが、劇団員からフリーとなり、映像でも順調に活躍してきたベテラン俳優が、自身で集団を立ち上げて舞台をつくるキャリア形成について、いつか考えたいから。
京都が拠点の安住の地の『iplay!』、会場が金沢21世紀美術館と遠いけれどきっと行く。安住の地は、2019年にロームシアター京都で、20年と21年にかながわ短編演劇アワードで作品を観ていて、他に類のない強い表現欲求を感じている。「さまざまなジャンルのクリエイターが集まった」と謳う集団は他にもいるが、深いところでそれを実践していると思う。今作は架空のスポーツがモチーフとのことだが、一筋縄では行かないだろう。またこの公演と同時期に、今話題の展示『フェミニズム』『ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で』、さらに高山明/Port Bの『ワーグナープロジェクト@金沢21世紀美術館』が開催されているので、併せて楽しめる絶好のタイミング。金沢行きの検討をぜひ。
同じく京都の劇団しようよが久々に東京にやって来てくれるのもうれしい。タイトルは『セミヘブン』で、セミヘブンとはあの世とこの世の間にある“その世”のことで、人の命がクラウド化された近未来のささやかな親子の話だそう。12月の京都公演後、観客のさまざまな声を聞いてブラッシュアップして東京公演に臨むという。公演期間が短いので、見逃さないよう要注意。
今月は京都の劇団推しが続く。ニットキャップシアター『チェーホフも鳥の名前』は、2020年の岸田國士戯曲賞最終ノミネート作品で、『演劇最強論-ing』にも書いたけれど、途中まで「これが受賞だ」とわくわくしながら読んだ戯曲なので、実際に観られるのがうれしい。
そして最後は世田谷パブリックシアター『マーキュリー・ファー』。フィリップ・リドリーの戯曲は残酷で観ていてつらいのだが、極限までキリキリと絞られた弦が弓を放つ時、奇跡のように美しい瞬間があり、それを丁寧にすくい上げた7年前の白井晃の演出は素晴らしかった。シアタートラムだった初演から会場が大きく変わる今回、緊張感や閉塞感をどう出すかが課題になりそう。まぁ、出演者が今をときめく人気者過ぎてチケットがかなり入手困難なので、詳しく書くのも憚られるのだけれど。
徳永京子
ひとつの作品についてだらだら考えるのは悪くないと最近は思っていて、上演期間が終わった公演でも感想をつぶやくことに前向きです。
Twitter:@k_tokunaga
ライター・河野桃子の優先順位高め!
2022年観劇はじめ、なにからしようかなぁと悩んでいましたが、どうやらモダンスイマーズ『だからビリーは東京で』になりそうです。いつもは構成の巧みさに驚きつつ、人間の醜さや情けなさに胸がえぐられ、でも笑ってしまう、そして苦しい。観劇後にどこかすがすがしい毒が残り続けるモダンスイマーズ。それが今回は、新しい年なので優しい物語にしたい(あくまで作・演出の蓬莱竜太さんなりに!)ということと、前半は“福袋”もあるとのこと。迎春感を味わえる観劇になる……のでしょうか!?
こちらは情報公開当初にチラシを握り締めてからワクワクが止まらない、伝統と創造シリーズ『藪の中』。能楽堂でコンテンポラリーダンスを踊るシリーズ企画ですが、今回は芥川龍之介の原作による作品の10年ぶり改訂再演です。出演は、津村禮次郎さん、酒井はなさん、小尻健太さん、東海林靖志さん、島地保武さんという、なんと!そろいましたな!とうダンサー達。全員初演メンバーです。
「待ってました!!」と叫びたい(実際叫んだ)のが、二ットキャップシアター『チェーホフも鳥の名前』(作:ごまのはえ)です。2019年に初演された伊丹の方角から「これは……観ておけ!」と声が聞こえてきたのもつかの間、第64回岸田國士戯曲賞の最終候補作品となりました。そこで戯曲を読み「お、おもしろい~!」と大興奮。サハリン島で生活する、ロシア人、日本人、朝鮮人、ニヴフやアイヌなど北方民族。そこに訪れたチェーホフや宮沢賢治の視点も見つめながら、営みと幻想が入り乱れるような不思議な感覚に。どのように上演されるのか、戯曲にとても引き込まれたため、緊張と楽しみで震えています。伊丹と東京の2ヶ所公演。
ほか、ホリプロ『hana-1970、コザが燃えた日-』と動物自殺倶楽部『恋愛論』も見ごたえありそうで、楽しみにして新年を迎えます。2022年が良い年になりますように!
河野桃子
ライター。翻訳戯曲と小劇場を中心に、ミュージカルやコンテンポラリーダンスなど「舞台」と名がつくものはなんでも観に行きます!
Twitter:@momo_com
ライター・中川實穗の優先順位高め!
2022年もどうぞよろしくお願いします。
ことし最初に優先順位高めなのは、ヨーロッパ企画第40回公演『九十九龍城』です。早々にチケットを発券して、冷蔵庫に貼って、心待ちにしています。2年ぶりの本公演ということで、久しぶりにヨーロッパ企画のお芝居が観られるのが嬉しいですし、“魔窟劇”というのが楽しみですし、九龍城的らしい美術も楽しみですし、なにより笑いたいです。もう一作、日本初上陸の『ミネオラ・ツインズ~六場、四つの夢、(最低)六つのウィッグからなるコメディ~』も楽しみ。演出は藤田俊太郎さん、出演は大原櫻子さん、八嶋智人さん、小泉今日子さんですから、ちょっと覚悟して観に行きたい気持ちです。大原さんが一人で演じわける双子の姿が、作品紹介文を読んだだけでも目に浮かんできて、もうそれだけですんごく観たくなってます。
うっかりしていると、いろんなことが白か黒に見えてしまいます。でも劇場に行くと、いろんな色がある世界に引き戻されます。2022年も、ちょいちょい引き戻してもらいながら、なんとかやっていきたいです。
中川實穗
ライター。日本の戯曲が多めですが、ジャンル問わずに観ます!
Twitter:@miho_sgt
ライター・古内かほの優先順位高め!
明けましておめでとうございます!
2022年、舞台とライブエンターテイメントを取り巻く状況が少しでも穏やかで明るい状況になることを祈りつつ、今年も観劇文化や取材をたのしんでいけたらと思います。
今月心待ちにしているミュージカルは『INTO THE WOODS』。ソンドハイムの楽曲に乗せ、世界的に有名なおとぎ話の主人公たちが登場します。そのキャラクターを演じるキャスト陣の豪華さも、新年の空気を華やかに彩ってくれそうです。中でも宝塚在団中に屈指の歌唱力で観客を魅了してきた望海風斗さんの、退団後初ミュージカル出演、ということでたのしみにされている方も多いのではないでしょうか。不思議な“森”に迷い込んで、いろんな感情を味わってみたいです。
昨年観た『ジェイミー』でもとても印象に残った田村芽実さん出演の『Equal -イコール-』も気になる作品のひとつ。原作は末満健一さん、演出は稲葉賀恵さん。これまで男性で演じられてきた戯曲を女性バージョンに脚色し直しての上演、というのも面白い試みでくすぐられます。
そして私の観劇初めになる予定の月組公演『今夜、ロマンス劇場で/FULL SWING!』も推したいところ。予習に映画版を見て、「これがミュージカルになって宝塚で上演される…しかも新トップお披露目公演…絶対に、いいッ!」と確信しました。(とにかくまず映画を見て!とお伝えしたい)1月6日にはローチケ貸切公演もありますので、機会がある方はぜひ!
皆様にとっても、素晴らしい“観劇初め”となりますように。
古内かほ
ライター。観劇の入り口は小劇場から。近年はミュージカルと宝塚歌劇団を中心に観劇しています。今年はダンス公演も積極的に観に行きたいです!
Twitter:@kahonfuu
ローチケ演劇部_白の優先順位高め!
あけましておめでとうございます。自分が観るよりも21年12月に観た2つの舞台がとても良かったのでまずはオススメ。
大阪、富山、宮城、青森、愛知公演があります音楽劇『海王星』。寺山修司の未発表戯曲を、眞鍋さんの演出、ドレスコーズ志磨さんの楽曲・生演奏で。なにからなにもまで全てが良いのです。観劇後の気持ちの昂ぶりは久々の感覚っていうくらい。ぜひ。
そして梅棒ですよ、梅棒。梅棒『風桶』。こちらも大阪、愛知の公演あります。梅棒は観ていてとても楽しくなるのです。出演している人たちが本当に楽しんでるからそれが観ている方にも伝わってきます。楽しすぎて観た直後にもう1回観たくなって、おかわりしました。この感覚も久々。
さて、わたしの優先順位高めは、モダンスイマーズ『だから ビリーは 東京で』。ローチケでチケット売ってないけど、これは観たい。『志の輔らくご』『hana-1970、コザが燃えた日-』も。もちろん5日は心臓丸の公演に行きます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。