バスケットボールを題材とした漫画としては史上最長の連載30年を超え、現在も「月刊少年マガジン」(講談社)にて連載中の、八神ひろきによるバスケットボール漫画『DEAR BOYS』。シリーズ累計発行部数が4500万部を突破している人気作品が、2023年6月、舞台作品として上演される。演出・伊藤今人(梅棒/ゲキバカ)と脚本・畑 雅文が届ける熱く心躍る物語に集まったフレッシュなキャストの中心となるのが、主人公・哀川和彦役を務める、新 正俊。「中学3年間はバスケに夢中だった」という彼に、役者として作品に向き合う姿勢、そして、アグレッシブ ダンス ステージ『DEAR BOYS』への意気込みを聞いてみた。
──現在、役者として舞台作品にいくつも出演されていますが、元々はダンサーを目指していたそうですね
ダンスをやっていたんですけど、気づいたら役者になっていました(笑)。正直に言うと、お芝居をちゃんと本格的にやろう、お芝居一本でいこうと思ったのは2~3年前なんです。僕にはお芝居の師匠がいて、その方と出会って変わったという感じですね。シェイクスピアの作品などをやられている方で、その方が出ていた舞台を観たり、昔演出されていた作品を観たりしているうちに、「お芝居って面白いな」「もっとちゃんとやろう」と思ったのがきっかけです。
──お芝居にしっかり向き合おうと決めてから、インプットとして具体的にされてきたことはありますか?
その師匠のところで、1年間くらい芝居の稽古をつけてもらいました。新潟に本拠地があったので、仕事が空いたら新潟に1週間くらい行って、お芝居の勉強をして東京に帰って来る……みたいなことをずっとやっていました。その期間がなかったら、今の自分はなかったと思います。本当に僕のターニングポイントです。
──役作りについてもお聞きしたいのですが、受けのお芝居、攻めや仕掛けていくお芝居などありますが、個人的にはどちらが得意でしょうか?
役によって違いますが、稽古をやっていって、相手とセリフを交わしていく中で、相手が攻めてくるなら受けるし、逆なら攻めていくみたいな感じですね。舞台『魔法使いの約束』の時は、自分がいわゆるゲームプレイヤー側の役として、魔法使い一人ひとりと会話をして、言葉を紡いで絆が生まれていくような作品だったので、みんながやる芝居を受けて、その時の感情で全部返していこうと考えてやっていました。
──6月に上演するアグレッシブ ダンス ステージ『DEAR BOYS』では、瑞穂高校・バスケットボール部のエースで「天才」と称される主人公・哀川和彦役を演じられます。今回の役はどちらかというと自分から仕掛けていくタイプのキャラクターですが、現場では、役作りの相談などで、自分からコミュニケーションを取っていくほうですか?
待ってるタイプです(笑)。でも、今回はちょっと自分から積極的にコミュニケーションを取ろうと思ってます。ただ、今までも自分から話しかけにいくことはありましたけど、あんまりお芝居の話はしていなかったかもしれないです。基本、みんなでワイワイ騒いでいることが多いです(笑)。
──今回演じる役は、天真爛漫で、明るい性格ですが、ご自身とリンクする部分はありますか?
性格としてリンクする部分は少ないかもしれない(笑)。ですが、バスケはやっていました!哀川という役とリンクする部分はあまりないけど、人前で明るく振る舞うことは得意です!多分、普段の僕は明るくない方だと思うんです。映画を観たり、絵を描いたり、写真を撮りに行ったりするのが好きで、どれも一人でできちゃうので、一人で過ごしていることが多いですね。もちろん、友だちと遊びに行くとか、誰かとご飯行った時はみんなと楽しく過ごしますよ(笑)。無理して楽しもうという感じでもなく、その場の雰囲気で明るくなったり、ちょっと静かになったりとかってあるかもしれないですね。
──アグレッシブ ダンス ステージということで、どんな作品になりそうでしょうか?
“アグレッシブ ダンス ステージ”って聞くと、バスケをしながらダンスするのかどうなのか……って気になりますよね(笑)。ただ、演出が梅棒の(伊藤)今人さんということなので、梅棒チックな作品になるんじゃないかなって、個人的にはすごくワクワクしています。たぶん「大変、大変」とか言いながら、めっちゃ楽しんで稽古もやっていると思います(笑)。森田桐矢くん、坂田大夢くん、飯田寅義くん、小林優太くんとか、共演したことある方もたくさんいるのでちょっと安心です。みんな仲がいいので、今回の作品でまた違った一面を見られたら嬉しいなって思います。
──それでは、作品への意気込みやメッセージをお願いいたします
どの作品もそうですが、出演が決まった時は嬉しい気持ちもあるけど、「自分で大丈夫かな」という不安も少しあって、今回もそういう気持ちもありますが、主人公をやらせていただくので、いろいろ挑戦して、新しいことができたらいいなと思っています。昔から愛され続けてきた原作とこの作品に関わってくださっている方々の想いを忘れずに、最高の舞台にしていきますので、ぜひ劇場でアグレッシブな試合を楽しんでいただけたらなと思います!
──最後に、『ローソン』と聞いて思い出すものや好きな商品はありますか?
牛タン(『肉厚牛タンねぎ塩だれ』)!お酒のおつまみって感じです。お酒はずっとビールを飲んでいたんですけど、ここ最近は焼酎のソーダ割にハマってます。年上の方と一緒に飲むことが多いからか、焼酎とか日本酒、ワインを飲むことが多いです。あと、シュークリームも食べます(笑)。
──お酒好きならではの商品ですね!振り幅がすごいですが、牛タンとシュークリームの間に何かワンクッション入れておきますか?(笑)
ワンクッションほしいですよね(笑)。あ、『からあげクン レッド』!これも入れておいてください(笑)。
インタビュー・文/佐藤則子
撮影:篠塚ようこ
【プロフィール】
新 正俊
■シン マサトシ
1999年9月6日生まれ