ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc3 Produced by TBS 浦井健治 インタビュー

三者三様で全く違う色を打ち出していきたい

 

劇団☆新感線のファンであり、すでに“準劇団員”の称号も得ている浦井健治。だがそんな彼も、『メタルマクベス』で座長を任されることになるとは思ってもみなかったそう。

浦井「初演を観ていただけに、まさか自分が内野(聖陽)さんの役をやることになるとは! しかも座長といえば僕の中では古田(新太)さんか天海(祐希)さんしかいませんから。今はもうプレッシャーしかないです。ただ新感線でステージアラウンドの舞台に立てる役者っていうのは限られているわけで、一役者としてはとても恵まれた環境。もちろん怖さはありますが、今はもう全力でぶつかるしかないと思っています」

 

シェイクスピアの『マクベス』を下敷きに、宮藤官九郎が大胆な脚色を施した本作。ふたつの時代を行き来しつつ、狂気に飲み込まれていく男女の壮絶なドラマが描かれる。

浦井「僕は新感線に歌舞伎と同じスピリッツを感じるんです。絶対に妥協しないし、常に新しいものをみせてくれる。この『メタルマクベス』も、シェイクスピアとメタルを融合させた宮藤さんの素晴らしい脚本と、それを束ねた、いのうえひでのりさんの天才的な演出と、さらに岡崎司さんの音楽と川崎悦子先生の振付まで加わって、もう完璧なんですよね。そんな作品をこのメンバーでやれるのは、すごく幸せだなと思います」

 

浦井が演じるのは、無敵の将軍ランダムスターと、ヘビーメタルバンドのリーダー、マクベス浦井。

浦井「尻に敷かれているというか、男の弱い部分をちゃんと表現出来る役かなと思います。ただ実はすごく真っすぐだし、だからこそ夫人と共に崩れ落ちていってしまう。そのさまが美しくもあって…。そこは夫人役の長澤まさみさんと一緒に、しっかりとつくっていきたいです」

 

disc1の橋本さとしからdisc2の尾上松也、さらに浦井へと渡されることになるバトン。前2作は観に行くのか尋ねてみると…。

浦井「絶対観たい!影響を受けてしまうことへの不安というよりも、むしろ僕は影響を受けてもいい。それくらい三者三様の、それぞれ全然カラーの違う舞台になると思いますよ」

 

インタビュー・文/野上瑠美子

 

※構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載

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【プロフィール】
浦井健治
■ウライ ケンジ ’04年、ミュージカル『エリザベート』でルドルフ皇太子役に抜擢されると、その後も様々な大作舞台の出演が相次ぐ大人気俳優。