公演迫る!!あの、ももクロ一座が帰ってきた!座長・玉井詩織 合同取材会

2019年に佐々木彩夏が座長を務め、大きな話題となったももクロ一座が再び明治座に帰ってくる!今回は玉井詩織が座長となり、ももクロメンバーに加え、オラキオ、彩羽真矢、大友康平らが一座に参加。お芝居とライブの豪華2本立てのエンターテイメントショーが繰り広げられる。公演間近の11月某日。座長・玉井詩織の合同取材会に参加した。

ーーももクロ一座が明治座に帰ってきます

元々は2年前に行う予定の公演でしたが、ようやく開催できることになりました。延期になったことで、ももクロ15周年と明治座さんの創業150周年が重なるまさかのアニバーサリーイヤーになったことはとても嬉しいことだと思います。

ーーしかも今回は玉井さんが座長です

座長としては大したことはせずニコニコしています。前回は佐々木(彩夏)が座長だったんですけど、横で見ながら大変そうだな~と思っていたので、私がやることになったときは正直少し不安でした。私はもともと委員長とかやるタイプじゃなくて、どちらかというと副委員長的なポジションを担うことが多かったので、真ん中で引っ張っていくのが得意じゃないんですよね。まあ、変に気負わず、みんながいい雰囲気でできるように務められたらと思っています。

ーー第一部 座長玉井詩織 大江戸ミュージカル『CHANGE THE FUTURE!~未来を変えろ~』の見どころは?

オリジナル・ミュージカルってところです。演出の本広克行さんはじめメンバーみんなオリジナルのミュージカルは初挑戦なので、楽しみでもあり、ドキドキしています。

ーー玉井さんはミュージカルがお好きなんですよね?

好きです。ミュージカルはよく観に行くのですが、クライマックスの大団円。キャストみんなで歌ってハモって踊るっていうのを客席から見ていると本当に楽しそうで自分も入りたくなるんです。いつもそうやってミュージカルを見ていたので今回、みんなで歌って踊るのが凄く楽しみです。

ーーどんな物語になりそうですか?

主人公は就活中の大学生で、悩みを抱えて、将来の夢を口にするのを躊躇している子です。その子がひょんなことから異世界に行ってしまうという……あんまり現実的ではない部分もあるんですけど、ストーリーとしては誰もが共感できる話です。

ーー本番まであと少し。稽古をやってみて難しいと感じている部分は?

ストレート・プレイのお芝居とミュージカルの違いです。ストレート・プレイだと自分の役の感情で動くんですけど、ミュージカルはパッケージとして歌と踊りを見せるので、動きが決まっています。踊りの途中で感情で動きたくなったりとか、そういう部分は今も勉強中です。

ーーももクロのメンバーに加えて、オラキオさん、彩羽真矢さん、大友康平さんと個性的なメンバーが揃っています。みなさんの様子は?

オラキオさんが中心になって盛り上げてくれて、最初から雰囲気が良く稽古がやれています。そこは私がやるべき!というツッコミもあるんですけど(笑)、オラキオさんに感謝ですね。悔しいけど、オラキオさんのユーモアと明るい性格に助けられています。

ーー大友康平さんとは今回、役者同士での共演ですね

大友さんはずっと静かに面白いことを言われていますね……最初にお会いしたときは、“寡黙で怖いロックスター”というイメージだったんですけど、私たちの年末ライブに何度も出ていただいているうちに、だいぶん打ち解けてきて、シャイな方だというのが私たちもわかってきました。なので、稽古場でオヤジギャグを言って場を和ませてくれる一面と、お芝居に入ってグッと締まる部分とか、役に入ったときの雰囲気と風格に毎回あっと驚かされます。本番がとても楽しみです。

ーー演出の本広克行さんとは『幕が上がる』からの付き合いで、これまで数々の作品を一緒に作り上げられてこられました

今回、オリジナルミュージカルをやることになったのはももクロの番組に、本広監督が来てくれたとき、私が「いつかオリジナルミュージカルをやってみたい」って言ったことがきっかけです。なので本広監督は「しおりんが凄いことを言うから、大変なことになっちゃったよ~」って言うんですけど、「私、明治座でとは言ってなかったんですけど!」って会話をしていますね(笑)。

ーー玉井さん発信の企画で座長ですから、責任重大ですね

本広監督とはこれまでも、舞台『幕が上がる』など、はじめて挑戦することをたくさん一緒にやってきました。監督自身、ももクロの見たことのない姿を見たいって気持ちでいてくれていると思います。なので、今回も「いつものしおりんじゃない部分を出したいんだよね」って言ってくれているので、面白いことになると思います。

ーー2部構成というのも明治座ならではです

1部と2部で全く違う明治座の劇場の空間をお届けします。1部は本格的なミュージカルをお見せして、2部はいつもの私たちのライブをやります。普段、舞台観劇は行かないって方は、お芝居を見るってこういう感じだと思っていただく機会になると思いますし、逆にももクロのライブは見たことがないけど、明治座さんの舞台を見慣れている方は、私たちがお芝居している姿やライブを見て楽しんで貰えたらいいなと思います。

ーー明治座での公演は独特なものがありますよね

前回のももクロ一座ではじめて舞台に立たせて貰いましたが、歴史ある場所で自分たちのライブをやることが、いつものライブ会場よりも非日常感があって私たち自身も貴重な経験をさせて頂いたと感じました。なかなか交わることのない空間同士が組み合わさった不思議な場所というか……。明治座だからこその新しいももクロの姿をお届けできるかなって思います。

ーー公演が楽しみです

毎日、みんな一生懸命稽古を頑張っています。観に来ていただいた方が帰る頃には来てよかったなあと思える作品を届けられたらいいなと思っています。明治座でお待ちしています。

インタビュー・文/高畠正人
撮影/山口真由子