「ダイヤのA The LIVE」小澤 廉 インタビュー

人気野球コミックが舞台化
“熱い”夏がついに開幕する!

 

「週刊少年マガジン」での2006年の連載開始から不動の人気を誇り、コミックスの売り上げが累計2300万部を突破。テレビアニメ版も大人気の野球漫画「ダイヤのA」が満を持して舞台化! 注目を集める本作で、オーディションにより主人公の左腕のエース・沢村栄純役を勝ち取ったのは、まだデビューして2年にも満たない新星・小澤 廉だ。

小澤「『ダイヤのA』(アニメ)は僕が出演していた『仮面ライダー鎧武/ガイム』の同じ日曜日の朝帯に放送していた番組だったので、ちょっとライバル視していたところがありました(笑)。だから読みはじめたのはオーディションがきっかけなんですけど、すごく面白くて! 特にこの沢村栄純という役はどうしてもやりたくて、オーディションに向けてすごく努力しました。好きだから完コピしてあげたいという気持ちになって、アニメを研究して栄純を完コピして臨んで。野球の審査はなかったんですけど、演技審査のときにムービングボールのフォームをちょっと見せてみたり。言われてないのに(笑)。とにかく『熱意が伝われ!』と思いながらやりました。ずっと、自宅のベッドの上で練習をしていたので、合格の知らせを同じベッドの上で聞いたときは、『ここでめっちゃ練習したなぁ』と思って泣きましたね」

 

本格的な舞台経験は、千秋楽を迎えたばかりのミュージカル「薄桜鬼」黎明録 のみ。わずか2本目で注目作の主役を演じる。

小澤「自分でも、飛び級してるなって。でも不可能ではないと思っています。自分のできる最大限のことをやりながら、観てくれる皆さまのために頑張りたい。人気の作品なので不安やプレッシャーはありますけど、思い切ってやっていこうと思っています。原作ファンの方にも『小澤 廉の沢村栄純は、栄純っぽくて満足がいったな』と思っていただけるところにまで、なんとか持っていきたいです」

 

その拠り所のひとつは、栄純と自分が似ていること。

小澤「性格が素直で単純で、すぐ顔に出てしまう。しかもお調子者って、僕にぴったり(笑)。地元が大好きというのも共通点です。今は一人暮らしをしているんですけど、近所にたまたまサウスポーのピッチャーだった地元の友達が住んでるんですよ! 近くにいい公園があるので、そこで夜な夜な、彼に付きっきりで投球フォームの猛練習をしてもらおうと思っています(笑)」

 

感情をリアルに伝えるべく、歌は用いずにストレートプレイで行われる「ダイヤのA」The LIVE。野球のシーンは実際に球を使うことはないが、装置、映像などを駆使して、原作どおりのスピード感を重視する。

小澤「キャスト全員での野球合宿とかぜひやりたいですけど、残念ながらないらしいです。じゃあ、公園で一人合宿ですね(笑)。台本の完成はまだですが、黒士館との試合を経て20人が決定するところまでを描くと聞いています。そのなかだとやっぱり、栄純とクリス先輩(汐崎アイル)との駆け引きが見どころになるんじゃないかなと。それを経て栄純が成長していく姿も見ていただきたいですけど、僕がいちばん見せたいのは、栄純の“愛すべき”バカっぽさ(笑)! これまで演じた『ガイム』のラットも『薄桜鬼』の藤堂平助も、わりとそういう役なんです。いろんな役をやりながら成長していくのも大事なんですけど、そういうタイプの役を極めたい気持ちもあります(笑)」

 

短い取材時間の間に、高校の文化祭で自ら26人の男子生徒を集めて“ウォーターボーイズ”をやったこと、創作舞踊部の活動に没頭して全国大会で好成績を収めたことなども熱く語ってくれた。沢村栄純に負けず劣らずの熱血漢が、甲子園にも匹敵する熱い夏を舞台で魅せる!

 

インタビュー・文/武田吏都
構成/月刊ローソンチケット編集部

 

【プロフィール】
小澤 廉
■オザワ レン ‘91年、神奈川県出身。’13年、「仮面ライダー鎧武/ガイム」に出演。シリーズ最新作のミュージカル「薄桜鬼」黎明録 では藤堂平助を演じた。アイドルグループ「B2takes!」のメンバー。