あの「薄ミュ」が生まれ変わる。人気シリーズ・ミュージカル『薄桜鬼』土方歳三 篇(仮)の上演が決定。土方歳三を和田雅成が演じる。
和田「初めて観たときから、ずっと出たいと願っていた作品。この作品を経験することで、役者として、人間として、ひとつ上のステージに上がれるんじゃないかと期待しています」
今回は「新生」と銘打ち、演出に西田大輔を起用。これまでの「薄ミュ」の魅力を踏襲しつつ、さらなる進化を目指す。
和田「今までの作品を超えようという意識はなくて。むしろ比べるというよりも、まったく別のものとして捉えています。たくさんの人に愛される素晴らしい作品だからこそ、その良さを引き継ぎつつ、まったく違うところで勝負できれば」
西田の演出を受けるのは、今回が初めてだ。
和田「何度か西田さんの作品を拝見していますが、華やかで、それでいていい意味でちょっとエグい世界を描く方だな、という印象です。脚本の毛利(亘宏)さんとの組み合わせなんて、これ以上ないほど贅沢ですよね。本当にすごいスタッフの方に囲まれて、自分がこの位置でいいのか心配なくらいです(笑)」
土方歳三と言えば、鬼の副長。「薄ミュ」の中でも特別な存在感を持つ。
和田「正直、土方歳三役でとお話をいただいたときは意外だったというか。僕に土方のイメージがあると思っていなかったので、選んでいただけて単純に嬉しかったです」
ヒロイン・雪村千鶴との絆も見どころだ。
和田「土方は、信念を曲げない男。不器用だけど、その不器用さがカッコいいんですよね。『まがい物だろうが何だろうが、貫きゃ誠になるはずだ』って土方の言葉が好きで。千鶴との関係性も含め、土方の持つ等身大のカッコよさをしっかり演じたいです」
では、和田雅成の貫きたい誠とは。
和田「舞台上で嘘をつかないことですね。僕は、究極的なことを言えば、芝居は嘘じゃないと思ってます。そこで生きている人たちは、まぎれもない真実。だからこそ、舞台上で起きていることにちゃんと一喜一憂したい。そこだけは曲げられないですね」
インタビュー・文/横川良明
※構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載
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【プロフィール】
和田雅成
■ワダ マサナリ ’91年生まれ、大阪府出身。舞台『刀剣乱舞』、舞台『弱虫ペダル』など人気舞台で活躍。