ローチケ演劇部presents はじめてのミュージカル「今月のあの人の“今キニナル”」 第8回 ミュージカル『ピピン』:城田優

全ての要素においてレベルが高い作品

僕が6月から出演させて頂くミュージカル『ピピン』は、初心者の方にもめちゃくちゃオススメです。ダンスあり、アクロバットあり、歌あり、笑いありのエンターテイメント要素が満載の作品で、ミュージカルの入り口として観るにはもってこいだと思いますよ。

僕が演じるピピンという役は、「無色透明」というくらい、とてもピュアな青年。彼が“自分探しの旅”に出るのですが、旅の途中で様々な「色」を浴び、最終的には自分の中で“ある”答えを見つける、という物語になっています。
「自分は何者なんだろう?」って模索する部分はきっと誰もが共感できる部分だと思いますし、登場してくるキャラクターもすごく濃くて、半分「コント!?」みたいな面白いシーンもあったり(笑)。あっと驚くようなサーカスアクロバットの演出も華やかだし、お子さんから大人まで楽しんで頂ける作品だと思います。

全ての要素においてレベルが高い作品だから、逆にこれを一本目で観てしまったら他の作品が物足りなく感じちゃうかも(笑)!?そのくらい『ピピン』は純粋にオススメですね。


■劇場で観るミュージカルの魅力

映画やドラマなどの映像作品を見るときって、皆さんは自分の意志で見ているつもりでも、実は監督が見せたいものを見せられているんですよ。「このカットのアングルすごくいい!」なんて考えて見ている人はほとんどいないんじゃないかな。

でも劇場では、自分が監督になれるんです。

ミュージカルは歌、ダンス、芝居…って、色々な要素全部盛りのハンバーガーみたいなエンターテイメントだから、どこをどう食べるかを選ぶのは自分。それこそお客様一人一人が監督なんですよね。僕らはその監督2000人の前でお芝居しなきゃならないわけですが(笑)、ミュージカルの一番の面白さはそこだと思っています。

登場人物も複数いるから、「今日は城田をメインで追っていたけど、今度はクリスタル・ケイちゃんの目線で観てみよう」となるわけですよ。目で追うキャラクターが違うだけで、作品の感想も全く変わってくると思います。

観たい画角を自分でディレクションするというのは映像では出来ないことですしね。だからこそ何度もリピートしたくなるし、何回観ても楽しめる。これは僕も常々、“ミュージカルってすごいな”と感じるポイントです。


■ミュージカルビギナーに一言

ミュージカルを観たことがない方や苦手な方は、敷居が高いイメージや、専門的な知識がないと楽しめないんじゃないか?と感じるかもしれませんが、実際は全然そんなことないんです。単純にその時間をただただ楽しめばいいだけで、特に何か準備していかなきゃいけないってことはないし、正装する必要もない。映画館に行くような楽な気持ちで、劇場にもお越し頂ければなと思います。


■こぼれ話

~『ピピン』の劇中歌 ♪シンプルジョイ にちなんで、最近の城田さんの“シンプルな喜び”は?~

アイスクリームを食べること!
仕事柄、食事制限をすることがよくあるんだけど、やっぱり自分の食べたいものを好きなだけ食べられるときってシンプルに「あ~嬉しいな」と思います。

食べると太りやすいイメージがあって、かつ、僕が大好きなアイスを気兼ねなく食べられるのは大きな喜びです。『ピピン』の稽古が始まったらまた少し(体重を)絞る予定だけど、始まるまでの期間は毎日でも甘いものを食べていたいですね。それが僕のシンプルジョイです。

あとは寝ることですかね(笑)。寝れるって最高!


■城田優
1985年12月26日生まれ 東京都出身。2003年に俳優デビュー以降、ドラマ、映画、舞台など幅広いジャンルで活躍。
ミュージカル『エリザベート』では最年少でトート役を演じ、第65回文化庁芸術祭「演劇部門」新人賞を受賞後、数々の賞を受賞。2016年にはミュージカル『アップル・ツリー』で演出家デビューも果たしている。2018年秋には、ミュージカル・カバー・アルバム「a singer」を 発売し話題に。2019年6月には、ブロードウェイミュージカル『ピピン』日本語版で主演ピピン役を演じる。また2019年11月からはミュージカル『ファントム』で主演ファントム役と演出を担う。

公式HP:https://www.sonymusic.co.jp/artist/yu-shirota/
公式Twitter:https://twitter.com/U_and_YOU

 

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