中川晃教、加藤和樹、大原櫻子が挑む日本発の新作オリジナル・ミュージカル『怪人と探偵』稽古場レポート

大怪盗・怪人二十面相と名探偵・明智小五郎が華麗に対決!
昭和のモダンな時代を背景に、極上のエンターテイメント作品誕生の予感!

 

大怪盗・怪人二十面相と名探偵・明智小五郎。
江戸川乱歩が生み出した日本文学史上最も有名な二人を主人公に、登場人物たちが騙し騙される華麗な対決を繰り広げる新作オリジナル・ミュージカル『怪人と探偵』。

作・作詞・楽曲プロデュースを手掛けるのは、日本を代表する作詞家で、ミュージカル界でも活躍著しい森雪之丞。自ら手がける戯曲としてはロック☆オペラ『サイケデリック・ペイン』、『SONG WRITERS』に続き今作が3作品目となる。演出は『GOLD』、『アダムス・ファミリー』でも森とタッグを組んだKAAT 神奈川芸術劇場芸術監督の白井晃。

出演は唯一無二の歌声で人々を魅了するミュージカル・スターの中川晃教、大型作品の主演が続く加藤和樹、ヒロインには次世代のミュージカル界の歌姫として注目を集める大原櫻子。成長した小林少年に水田航生、明智の秘書となった花崎マユミにフランク莉奈、北小路家の当主とその妻に今拓哉と樹里咲穂。また、怪人二十面相の一味を有川マコト、山岸門人が、成長した少年探偵団を中山義紘、石賀和輝が演じる。そして裏の顔を持つ北小路家の家政婦・浪江はなを高橋由美子、明智と共に怪人二十面相を追う中村警部を六角精児と、豪華キャスト陣が参加。

さらに東京スカパラダイスオーケストラが、今作のためにテーマ音楽「憂愁モダン~怪人と探偵のテーマ」を書き下ろし。作曲は『SONG WRITERS』にて主題歌を始め3曲を作曲したWEAVERの杉本雄治が手掛ける。

日本発の日本ならではの作品を題材とした日本人による純度100パーセントの和製オリジナルミュージカル。
“光と影”“情熱と沈着”“悪徳と正義”“欲望と理性”、昭和モダンを背景としたスリルとサスペンスに富んだストーリーと最高に魅惑的なキャスト、俊英なスタッフが三位一体となることで傑作の誕生を期待せずにいられない。

 

この日公開されたのは、今作のオープニングを飾る大東亜博物館を舞台とする1幕1場と、怪人二十面相が北小路子爵の家宝である〝パンドーラの翼”を狙うと犯行予告を出した2場の冒頭シーン。

「憂愁モダン~怪人と探偵のテーマ」をバックに中川晃教(怪人二十面相)と加藤和樹(明智小五郎)の華麗な対決の始まりを告げるのに相応しいスリリングな展開をみせるオープニングに早くも胸が高鳴る。

2場では一転、しっとりとした『東京ランデヴー』のイントロにあわせて大原櫻子(リリカ)が登場。一歩、また一歩、ゆっくり足を踏み出しながら歌う姿からは、優しさや温かみとあわせて悲しみも感じさせる。ちょっとした仕草にも気品が漂う様子はヒロインとしての存在感を感じさせるのに十分だった。

新作ゆえに多くをご紹介することは難しいが、写真の数々からわずかでも本作の魅力を感じ取って欲しい。
令和の時代に甦る大正、昭和の輝き。日本発の極上のエンターテイメントの幕開けに是非お立ち会いを。

公演は9/14(土)~9/29(日)KAAT 神奈川芸術劇場 ホール、10/3(木)~10/6(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて上演。

 

◆STORY
昭和34 年(1959 年)東京麻布。
元子爵北小路家の令嬢・リリカと安住財閥御曹司・竜太郎の婚約発表の日、北小路家の大広間では、華やかな仮面舞踏会が催されていた。パーティの最中、不思議なことに、誰も気づかぬうち、大広間の柱時計には怪人二十面相の犯行予告状が貼り付けられる。
『3日後10時北小路家の家宝「パンドーラの翼」を頂戴する』
指定の日時、二十面相の犯行を阻止するために、探偵・明智小五郎が北小路邸を訪れる。
明智を一目見た北小路家の令嬢のリリカは明らかにショックを受ける。明智も動揺を抑えている。実はリリカには暗い過去があり、明智とリリカには深いつながりがあったのだ。
10 時を告げる鐘の音と共に、予告通り怪人二十面相が現れ、「パンドーラの翼」は爆発、明智は負傷し、二十面相がリリカを連れ去ってしまう・・・