藤田俊太郎演出ミュージカル『VIOLET』日本キャスト版
今年9月、3日間のみの限定上演決定!
梅田芸術劇場が英国チャリングクロス劇場と共同で演劇作品を企画・制作・上演し、演出家と演出コンセプトはそのままに「英国キャスト版」と「日本キャスト版」を各国それぞれの劇場で上演する日英共同プロジェクト第一弾となったミュージカル『VIOLET』。新進気鋭の演出家、藤田俊太郎が単身渡英し現地のキャスト・スタッフと作り上げたロンドン公演は、昨年の1月から4月まで上演され、オフ・ウエストエンド・シアター・アワードで6部門にノミネート。中でも日本人演出家の作品が栄誉ある「作品賞」候補に選ばれる快挙となりました。
大好評を博したロンドン公演に続き、当初2020年4月に上演が決まっていた日本キャスト版への期待が寄せられる中、コロナ禍で公演は全て中止となりました。しかし、この度たった3日間ではありますが、一部内容を変更して奇跡の公演が実現!ヴァイオレットと皆様を乗せるバスが、いよいよ日本でも動き出します。
また本公演では、当初、舞台を四方の客席が囲む、“シアター・オン・ステージ”を実施予定でしたが、コロナウイルス感染拡大防止の観点により、残念ながら実施を見送ることとなりました。感染予防対策として、劇場の従来の客席のみを使用し、左右を1席ずつ空けて販売いたしますが、シアター・オン・ステージさながらの臨場感溢れる舞台をお届けいたします。
藤田俊太郎がロンドンの経験を経て挑む日本版『VIOLET』にどうぞご期待ください!
演出家 藤田俊太郎よりコメント
ミュージカル『VIOLET』再開に寄せて
2020年9月の3日間、5公演ではありますが、休止していた『VIOLET』をお客様にお届けできることを心から嬉しく思っています。全ての関係者の尽力に感謝しています。ご支持いただいている全ての皆様、本当にありがとうございます。
ミュージカル『VIOLET』は1964年激動のアメリカを通して、人々が苦闘しながら自分自身の価値観をみつけていくことを主題としています。登場人物は人種も物の見方も、旅をする目的も違いますが、皆同じバスに乗って進んでいます。
2020年の夏、ウイルス拡大の一途を辿るアメリカ社会は様々な観点で、歴史の大きな局面を迎えています。『VIOLET』はまさに今、そしてこれから上演され続けていくべき作品だと強く思います。留まるのか、前へ踏み出していくのか。個人がどのように進んでいくのかが問われています。私もこれからの時代の演劇を模索し続けます。劇中のVIOLETのように、自問自答しながら前に進みたいと思っています。その一つの答えを2020年9月の『VIOLET』でお届けします。
信頼の厚いカンパニーメンバー、唯月ふうかさん、優河さん、成河さん、吉原光夫さん、spiさん、横田龍儀さん、岡本悠紀さん、エリアンナさん、谷口ゆうなさん、稲田ほのかさん、モリスソフィアさん、畠中洋さん、島田歌穂さん、プランナー、ミュージシャン、スタッフ一同、感染拡大防止に務めながら真摯に作品に向き合っていきます。
もちろん、2020年4月の上演に向けて稽古を重ねた仲間たち、原田優一さん、森山大輔さん、カンパニーのメンバーも気持ちは一緒です。
まだまだVIOLETの旅は続きます。観客の皆様と共に劇場で旅が出来ますよう。
今できる万全を期して、お待ちしております。