左から陳内将、梅田彩佳、谷口あかり(撮影:交泰)
演劇ユニット「unrato」の『月の岬』が2024年2月23日(金・祝)、東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて開幕した。
『月の岬』は1997年、初演。長崎弁を用い、繊細な人間の機微を丁寧に描き、この年の読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した松田正隆氏の名作戯曲だ。
今作では主演に陳内将を迎え、梅田彩佳、谷口あかり、石田佳央、田野聖子、岡田正、奥田一平、松平春香、山中志歩、赤名竜乃介、天野旭陽、真弓、金子琉奈といった、ストレートプレイに留まらず多方面で活躍するキャストで上演される。
主人公の平岡信夫を演じる陳内将、その妻・直子役の梅田彩佳、姉の佐和子役の谷口あかりと、演出家・大河内直子のコメントと舞台写真が届いた。
キャスト・演出家コメント
平岡信夫 役:陳内将
皆さま、こんにちは。平岡信夫役の陳内将です。
『月の岬』は自身の役者人生において紛れもなく大切な作品になるのだろうと稽古前から初日を迎えた今に至るまで、全キャストスタッフ一丸となり魂を込めて今作に挑ませて頂いた自負があります。
「皆さまの観劇の価値観を揺るがす」
今作が、そんな作品になればいいなと願っています。
2024年にこの題材をこの座組で背負う、というのはきっとそういうことなんだと、ハードルを上げるのではなく覚悟と責任を持って、最後まで大切に挑みます。
2月23日(金・祝)から3月3日(日)まで。いつの日も何度でもお待ちしております。
平岡直子 役:梅田彩佳
シアターウエストに立つのは初めてです。
お稽古初日から大河内直子さんのもとで、余白が沢山ありすぎる、戯曲『月の岬』と向かい合ってきました。
台本を読んだ時に一番最初に感じた、大切に扱わないと壊れてしまいそうなイメージは、お稽古をやった後の今でも変わりません。
どんな小さなことでも、皆さんと一つ一つ共有しながら作り上げてきました。
本番が始まっても変わらずに、お稽古場で皆と作り上げた作品を大切に皆さまに見ていただけるように日々、生きていきたいと思います。
平岡佐和子 役:谷口あかり
劇場に入って、平岡家のセットを見た時思わずため息が…。お客さまもきっと、劇場入ってすぐにこの世界観に惹き込まれるのではないでしょうか。
余白の多い作品で、カンパニー一同本当にたくさん意見を交わしながら作ってきました。観劇されたお客さまがどう受け取られるか、どう解釈されるのかも是非聞いてみたいです。
作品の根底に流れるテーマは決して明るいものではないですが、日常の中に溢れる笑い、必死に生きる人たちの滑稽さに、私たちも稽古場で思わず声を上げて笑ってしまいました。12公演、平岡家を取り巻く人たちと一緒に、笑ったり、悩んだり、一緒に旅して頂ける時間を楽しみに、劇場でお待ちしております。
演出家:大河内直子
松田正隆さんが紡がれた『月の岬』が、13人の俳優とスタッフ皆の手によってシアターウエストに立ち上がりました。
向こう岸への旅路、潮の満ち引き、いのちの営みーそんな一瞬をみなさまにご覧いただけますように。
劇場でお待ちしております。
舞台写真
撮影:交泰
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