【カーテンコール レポート】絶賛上演中☆スーパー歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』通算上演回数1,000回達成!

東京・新橋演舞場にて上演中のスーパー歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』が、2024年3月10日(日)の昼の部にて、通算上演回数1,000回を達成した。

偉業ともいえるその瞬間を見届けるべく、劇場には多くの観客が集まり迎えた1,000回目の公演。

市川團子

市川團子は祖父の創造した本作の世界を丁寧に表現しながら、20歳の今だからこそ演じることができる等身大のヤマトタケルを演じ場内は大きな拍手に包まれた。

また、カーテンコールでは出演者を代表して市川中車と市川團子に加え、29年ぶりの出演となった中村錦之助、市川門之助らが集まった観客と共に記念すべき瞬間をかみしめつつ挨拶を行った。

【市川中車 挨拶】

本日は『ヤマトタケル』にご来場賜り、ご観劇をくださいまして誠にありがとうございました。出演者、裏方、スタッフ一同、心より御礼申し上げます。
昭和61年、1986年2月4日、当新橋演舞場にて幕を開けました『ヤマトタケル』は、ご覧いただきましたる通り、本日この昼の部の公演をもちまして、通算上演回数が1,000回となりました。お支えくださいましたご見物いずれも様のご余光の賜物と重ね重ね御礼申し上げます。本当にありがとうございます。
38年前に、父猿翁のために哲学者梅原猛先生が書き下ろされたこの『ヤマトタケル』。当時は、初演の頃、まさかこの日を迎え、1,000回も上演を重ねるとは両人とも思ってもいなかったと思います。きっと泉下の両人ともとても喜び、今この瞬間を天翔ける天より見守ってくれていると存じます。

さて、父子の物語でもあります『ヤマトタケル』ではございますが、先月、中村隼人さんが息子の團子と共にタケルを勤められました。お父様の錦之助さんは今回、29年ぶりに『ヤマトタケル』に戻っていらっしゃいました。錦之助さんよりもひと言、今のお気持ちを聞きたいと思います。

【中村錦之助 挨拶】

29年ぶりに熊襲の弟タケルを演じさせていただきました。38年前の初日が昨のようです。まだまだ頑張っていきます。笑也さん、門之助さん、同い年のトリオが頑張っています(笑)。これも猿翁のお兄さんのおかげで私たちはここに立っていると思います。是非、この1,000回からまだまだ続く『ヤマトタケル』です。皆様のご声援でいつまでも続くようにお願いをいたします。
中村米吉さんが兄橘姫、弟橘姫を今回勤められました。お父様の歌六さんは私の父と同じ回数、長い間、タケヒコを勤められました。これも親子二代にわたっての『ヤマトタケル』とのご縁を頂戴しました。ありがとうございます。
そして本日、1,000回の公演を迎えました『ヤマトタケル』でございますが、この1,000回全てに関わられたという関係者・スタッフ、そして出演者が何名もおります。その方々の積み重ねを思うと本当に頭が下がる思いでございます。ありがとうございます。皆勤の皆様の中から代表いたしまして、市川門之助さんにひと言いただきたいと思います。

【市川門之助 挨拶】

本当に1,000回も出演させていただいたというのは時の運もございますし、何よりも健康だったというのもございます笑。丈夫な体に生んでくれた両親と支えてくれている家族に、まず御礼を言いたいと思います。それより関係各位の皆様、そしていつでも応援してくださるお客様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
皆様のおかげで『ヤマトタケル』は1,000回の上演を迎えましたが、この後夜の部より1,001回目の公演が行われます。この後、2,000回を目指し、5月は名古屋・御園座、6月は大阪・松竹座、10月は福岡・博多座と我々は『ヤマトタケル』を続けてまいります。「天翔ける心」にて勤めますれば皆様におかれましては、またご贔屓を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

【市川團子 挨拶】

本日はご観劇くださり、ありがとうございました。この作品は私が初舞台の時に出演させていただいた作品で、本当に大好きな作品です。1,000回という大きな節目の公演に出演させていただけますこと本当に光栄に思っております。ありがとうございます。
祖父が作った『ヤマトタケル』という作品がこれからも皆様に愛されて、1,500回、2,000回、3,000回と上演されますよう心より願っております。また、私も精進を重ねてまいります。本日はご来場くださり、誠にありがとうございました。

本公演は、3月20日(水)まで東京・新橋演舞場にて上演され、5月には名古屋・御園座で、6月に大阪・松竹座、10月は福岡・博多座でも上演が控えている。