ローチケ演劇部presents はじめてのミュージカル「今月のあの人の“今キニナル”」
第6回 ミュージカル『グリース』:山寺宏一

こういう感覚は理屈じゃない

 

僕が最初に興味を持ったミュージカルは『グリース』でした。これは舞台化もされていますが、僕が見たのは映画です。

学生時代、僕はこの映画に出演していたオリビア・ニュートン=ジョンの大ファンだったんです。彼女の来日コンサートには一人で、しかも中間試験の中日に行くくらい(笑)。

オリビアが出演しているから、というのはもちろんあるけど、『グリース』はストーリーも大好きです。アメリカの高校生の話なので、いつ見ても「やっぱり青春っていいなぁ」と思わせてくれますね。この映画を初めて見た時は僕も高校生でしたが、当時の衝撃は今でも覚えています。「アメリカってすげぇ!」って!だって卒業パーティーで学校に移動式の遊園地が来ちゃうんですから(笑)。

さらにこの映画は、“ミュージカルだからこそ”の表現も魅力的だと思います。「盛り上がろうぜ!」というシーンではみんなでダンスを踊り、悲しくなれば一人で浪々と歌う。“悲しい”という気持ちも歌にすることで、よりストレートに・より強く伝わってくるんですよね。

ストーリーも分かりやすく、華やかで、何より見ているだけで盛り上がれる作品というか…こういう感覚は理屈じゃないんですね。『グリース』は僕にとっての“はじめてのミュージカル”ですし、いまだに見返したくなる映画です。

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■ミュージカルの魅力
やっぱり音楽って人間だけが楽しめる、素晴らしいものじゃないですか。不思議ですよね。2時間のドラマでも感動しない作品だってあるのに、たった3分間の歌で泣けたり、最高にハッピーな気持ちになれたりするって。音楽はそれだけパワーがあるものなので、そういった意味でもミュージカルは素晴らしいエンターテイメントだと思います。

 

■こぼれ話 ~ディズニーミュージカル『アラジン』について~

ミュージカル初心者なら、劇団四季の『アラジン』もオススメです!

僕はアニメでランプの魔人・ジーニーの吹替をやっていたこともあり、『アラジン』には最高に思い入れがあるんです。だから最初は正直、「劇団四季で上演するんだって?どれどれ、お手並み拝見。」くらいの気持ちでいたのですが(笑)、観させて頂いた日にジーニーを演じていた瀧山久志さん(劇団四季所属)が本当に最高で!一発でファンになりました。それから瀧山さんとご飯に行って、ジーニーの話をたくさんさせて頂きました。ほぼ初対面だったのに、気づいたら5時間くらいは話していましたね(笑)。

劇団四季の『アラジン』は、アニメが好きな方はもちろん、老若男女問わず誰もが楽しめる作品だと思います。笑えるし、最高に楽しい!『アラジン』にこれだけ関わっている僕が言うんだから間違いないはずです(笑)。

≫アラジン オリジナル・サウンドトラック

 

■山寺 宏一
宮城県出身。声優、ナレーター、ラジオDJなど声に関するあらゆるジャンルで活躍するほか、映画、ドラマ、舞台など俳優としても活動。
声優としては、「それいけ!アンパンマン」チーズ役、「シュガー・ラッシュ」ラルフ役などの人気アニメーション作品に出演。また「美女と野獣」野獣(ビースト)役、「メリー・ポピンズ」バート役など、ミュージカル作品にも数多く参加している。

HP: http://across-ent.com/
Twitter: https://twitter.com/yamachanoha