ローチケ演劇部presents はじめてのミュージカル「今月のあの人の“今キニナル”」 第13回 ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」:リチャード・ウィンザー

マシュー・ボーン版の『白鳥の湖』や『ドリアン・グレイ』の主演で日本にもファンが多い、俳優兼ダンサーのリチャード・ウィンザー。今年12月に日本初上陸するミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』では、主役のトニー役として来日する。ダンサーや映像俳優としても幅広く活躍するリチャードが語る“生のミュージカル”の魅力とは。


――『サタデー・ナイト・フィーバー』と言えば往年の名作映画ですが、リチャードさんはUKツアーに引き続き日本でも主役トニーを演じられます。

おっしゃる通り名作中の名作!僕も大好きな映画です。でも最初にこのお話を頂いたとき、今作の演出家ビル・ケンライトとお互いに共感しあったのが“(映画版の主演)ジョン・トラボルタのモノマネにはなってはいけない”という事でした。もちろんこの作品はアイコン的な楽曲やダンスもあるから、作品のテーマは映画から極力離れないということは大前提。だけど同時に、生のミュージカル作品として新たなエネルギーやバイブレーションを取り入れたいと思っていて。そこをビルと共感できたのはとても幸運なことだと思っています。
と言うのも劇場だと、色々な制約があるんですよね。映画では表情をクローズアップしただけで全てが伝わるシーンも、舞台上ではそんなことできないからね(笑)。だからこそ僕は“リチャード・ウィンザー版”のトニーとして、身体的にも最大限の表現をしながら彼の旅路を歩んでいきたいんです。

 

――実際にUKツアーを経験してみた感想は?

率直に言って、本当に素晴らしいショー、そしてミュージカルです。歌う事・踊る事・演じる事、これらが必然的に混ざり合った“ドラマ”としてのミュージカル――すなわち僕が一番好み、求めていた形で展開できたと思っています。
実際に観たお客様から「昔にさかのぼった気分」と言って頂いたのですが、今作は‘70年代に忠実であるようにディテールにもすごくこだわりを詰めていて。例えば、公演の衣装に当時着られていた古着を使っていたりね。そんな細かいところでも本物を追求しているから、皆さんにもぜひ色々な発見をして頂きたいですね。――今作でミュージカル初観劇の日本のお客様もたくさんいらっしゃるかと思います。

“劇場で観るミュージカル”というのはとても特別な体験に思えますが、僕としてはそこが映画館なのか・劇場なのかというだけであって、“楽しむ”って行為自体に区別やハードルはないと思っています。素晴らしい音楽に胸躍らせ、素晴らしいダンサーに目を奪われ、そのまま素晴らしい旅・新しい世界に身を委ねて頂ければそれで充分。劇場に対する抵抗力は一回玄関で置いて頂いて、オープンな気持ちで楽しんでもらえたら嬉しいです。日本でも悲しいニュースが色々とあったかと思いますが、そんな時だからこそ素敵な作品に触れて頂きたい。少しでも、僕たちの作品が心の癒しの存在になれるように祈っています。


――日本公演に対する意気込みをお願いします!

先日の製作発表で改めて感じましたが、日本のファンの皆さんはすごくパワフル!いつもサポートに感謝し、お会いできるのを楽しみにしています。
ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』はレトロでヴィンテージな雰囲気の作品ではありますが、現代的なダンス演出もかなり盛り込まれているので、どの世代の方にも新鮮に楽しんで頂けるんじゃないかな。皆さんにとって素晴らしい体験になると思いますので、ぜひ劇場でお会いしましょう!■こぼれ話

――日本滞在で楽しみにしていることは?

日本は色々なアクティビティがあるし、リラックスもできるし、食べ物もおいしいから本当にいつも楽しみ!京都や日光といった伝統的な場所へ観光するのも好きですが、今回は歌舞伎など日本の伝統的な演劇も観てみたいと思っています。それと、日本のエンターテイメントで前々から気になっているのが相撲。でも相撲にはシーズンがあるんだよね?12月は見られるのかな…?

 

■リチャード・ウィンザー(Richard Winsor)

1982年1月4日生まれ、イギリス出身。セントラル・スクール・オブ・バレエとギルホール・スクール・オブ・ミュージック&ドラマで学ぶ。主な出演作品:『マシュー・ボーンの白鳥の湖』ザ・スワン/ストレンジャー役、『ドリアン・グレイ』ドリアン・グレイ役(オリジナルキャスト)、『くるみ割り人形』くるみ割り人形役・リコリス役など。

公式Twitter:https://twitter.com/RichWinsor

公式Instagram:https://www.instagram.com/rich_winsor/

インタビュー・文・写真/ローソンチケット

 

≫ローチケ演劇部presents はじめてのミュージカル TOP