トークショー&コンサートの開催迫る!│由美かおる インタビュー

国民的女優として活躍を続けている由美かおるが、20年ぶりに神戸で歌声をお届けする「由美かおる トークショー&コンサート」が、5月12日(日)に神戸朝日ホールにて開催される。第1部では、呼吸法メソッド「由美ブリージング」を中心に、その美と健康を支える秘訣に迫るトークショーを、第2部ではゴスペルシンガー市岡裕子とともに、歌のコラボコンサートを披露する。果たしてどのようなステージとなるのか、由美に話を聞いた。

――今回は神戸でのトークショー&コンサートです。神戸にはどのような印象をお持ちですか?

神戸は小さい時にも本当によく行った街なんです。神戸にはたくさんお友達も住んでいて、いろいろな思い出がある街ですね。元町にはファッションのお店がいっぱいあって、お友達とよく歩きました。それに神戸には海も山もあるんですよね。あとは、風見鶏の館とかの名所もあって、お散歩がすごく楽しいところという印象です。そういう神戸の街で皆様に会えること、そして久しぶりに歌をお届けできることにワクワクしています!

――トークショーでは「元気に若々しく生きるコツ」というテーマでお話くださるそうですね

みなさんが普段、どうしても緊張してストレスをいっぱい溜めて生きていらっしゃるというお声を聞くんですね。体が硬くなったとか、どこかが痛いだとか、そういうことがある方が多いんです。でも、実は呼吸が上手くできれば循環が良くなって、自分の体を自分でよくしていくことができるんですよ。呼吸によって、自然治癒力や免疫力を高める方法、そういう促進呼吸を交えながら、少しひねるような簡単なストレッチをすると、すごくスッキリできるんですね。足の痺れがあるとか、股関節の痛みがあるとか、ちょっと動きにくい方でも座ったまんまでできるので、ぜひみなさんにご紹介したいと思っています。

――由美さんは、呼吸をとても大切にしていらっしゃるんですね。昨年には「由美かおる ブリージング・レッスン: 人生100年時代を生き抜くための神呼吸術」という本も出版されていますが、呼吸の大切さに気付いたのはいつごろからでしたか?

クラシックバレエをやっていたので、体の姿勢などは小さい頃から意識していたんですが、15歳でデビューした時に、歌いながら踊るというミュージカルのようなものをやらせていただいたんですが、その時に呼吸が乱れて苦しくなると、歌も歌えなくなるし、踊りにくかったんです。その時から、呼吸って大事なものなんだな、となんとなく頭にありました。のちに、昔に所属していた事務所の先生が健康法として呼吸法を始められて、私もそれを実践していました。でもその先生が亡くなられて、その後も自分なりに続けてきたんです。ただ、足腰が弱ってしまっている方や、正座もつらい方などがいらっしゃる中で、椅子に座ってできる方法を、今一緒に会社をやっている方と考えました。それでこの「由美ブリージング」が生まれたんです。本を出版してから、全国からお声を頂いて、多くの方々が健康に興味を持っていると改めて知りました。これからも、お呼びいただければどこへでも行きますので、ぜひ体験していただきたいです。

――デビュー当時から呼吸の大切さには気付かれていたんですね。今のはつらつと健康的なお姿は、きっと呼吸を大切にされてきたからこそのものではないかと思います。呼吸法以外にも、ずっと続けていらっしゃることはありますか?

仕事柄、いろんなことを覚えることも多かったので、歌の歌詞やメロディ、踊りやセリフを覚えることばかりをずっとやってきました。そのおかげか、今でもそういうことはスッと覚えられるんですよ。それは本当にこの仕事を続けてきてよかったと思うところですね。年齢を重ねると、物忘れが多くなるとか聞くじゃないですか。もしかしたら、私にもそういうこともあるのかもしれないんですけど、スッと思い出せたりするのは、仕事を続けてきたおかげだと思っています。あとは、おいしいものを食べることかな? 小さいときに母が煮物とかおいしいものをたくさん作ってくれたんですが、その味が今も忘れられないんです。好き嫌いなく食べるのは、ずっと変わってないですね。

――お母さまは料理がお上手だったんですね

新鮮な素材で、味付けは昆布とかつおだしといった、自然な食べ物の味を生かしたものでしたね。本当においしかった。実は15歳でデビューして、多くの女性がやられているようなことを、私自身はあんまりできないんです。ただ寝るだけで精一杯でしたから。ここ最近になって、やっといろいろなことを卒業して時間も作れるようになったので、少しだけお料理を始めています。時間や量をたくさん失敗しながら(笑)、一生懸命に愛を重ねて、少しずつ上達しているところですね。この間は、油揚げをたくさん買ってきて、いなり寿司を作りました。火を使う時はずっとそばにいないといけないですし、水分がなくなって焦がしてしまうこともありましたが(笑)、お料理は楽しいです。

――由美さんのいろんなお話を聞けるのが楽しみです。第2部のジョイントコンサートはどのようなステージになりそうでしょうか

レコードは出させていただいていたんですけど、歌の活動は割と少なかったんです。なので、自分の歌ももう一度リニューアルしてやってみたりして、みなさんにご恩返しするような気持ちで聴いていただこうと思っています。あとは昭和歌謡ものとか、英語の歌も歌いますし、市岡裕子さんと一緒に歌うんですが、ジャズにも挑戦させていただきます。新たなる出発と言う気持ちで、歌うことにもワクワクしています。

――改めて歌と向き合ってみて、どんなところが歌の魅力だと感じていらっしゃいますか

私もまだまだ人間ができていないので、自分の気持ちをそのまま素直に出すことができたらいいのに、と思うことも多いんです。自分自身が楽しみながら、聴いてくださっている方々にもしみじみと聞いていただけるような歌になればと思ってはいるんですが、そのためにはもっともっと自分磨きをしていかなきゃいけないんですね。そういう自分が表現されるというところが、歌の魅力だと思います。当たって砕けろの気持ちで、歌の時間をみなさんと共有して、その時間と感動を思いっきり楽しみたいですね。

――今回はゴスペルシンガーの市岡裕子さんとご一緒に歌われますが、彼女の魅力はどのようなところでしょうか

歌はもちろんなんですけど、お人柄がすばらしいんですよ。相手のことをいつも想っていて、子どもたちのこととか、人と人とのつながり、優しさみたいなものを、市岡さんから感じられるんです。

――ちなみに市岡さんは、由美さんのことを「こんなにお綺麗で、心のピュアな方にお会いしたことがなかったので、本当に神戸のみなさんに生の由美さんを見てほしい」っておっしゃられていました

うれしい!ありがとうございます。私自身も楽しみにしていますし、市岡さんと一緒に、神戸のみなさんに楽しんでいただけるよう頑張ります!

――新しい挑戦にもとても楽しそうにチャレンジしていらっしゃるお姿がとても素敵です。長く芸能生活を送られていく中で、お体もお気持ちもキープする努力をされていたのではないかと思うんですが

努力というほどの大変なことはしていないんです。けれど、自分に正直にいることとか、感情豊かにいることは大切にしています。あとは小さなことをコツコツと一生懸命に続けること。怖がらないで、失敗も恐れないで続けていくことが、周りを見ていても大切だと感じています。そして、周りへの感謝ですね。私には周りの人々の支えがたくさんありましたから…。これからも皆さまとともに、一緒に頑張っていきたいと思います。

――神戸のステージにも、由美さんと一緒に頑張っていけるような仲間のようなお気持ちで来ていただきたいですね

そうですね!ぜひ応援していただきたいですし、みなさんを応援したいですから。お待ちしています!

取材・文/宮崎新之