舞台『千と千尋の神隠し』製作発表会見レポートが到着!

2021.11.15

国境を越え年齢を越え、地球規模で人々から愛され続けている宮﨑駿監督による不朽の名作『千と千尋の神隠し』が舞台化されることとなり、11月初旬、都内で製作発表が行われた。出席者は翻案・演出を担当するジョン・ケアード、共同翻案・演出補佐の今井麻緒子、主人公の千尋をWキャストで演じる橋本環奈と上白石萌音、さらにハク役の醍醐虎汰朗と三浦宏規、カオナシ役の菅原小春と辻本知彦(辻のシンニョウは点1つ)、リン/千尋の母役の咲妃みゆと妃海風、釜爺役の田口トモロヲと橋本さとし、湯婆婆/銭婆役の夏木マリと朴璐美、兄役/千尋の父役の大澄賢也という豪華なキャストが顔を揃え、そこにスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも加わり、東宝常務の池田篤郎と共に、作品の舞台化に寄せてそれぞれの熱い想いをたっぷりと語った。

会見の冒頭、一足先に橋本と上白石が登場して、ここで初めて今作のビジュアルをお披露目。それぞれが千尋に扮した鮮やかな2枚の巨大ポスターがアンベールされると、この日完成されたビジュアルを初めて目にした二人は「こうして実際に見ると、本当にやるんだという実感が生まれてきました」(橋本)、「私も、もう後戻りできないところに来たんだ、いよいよ始まるなという高揚の中にいます」(上白石)と、意気込みも新たに覚悟が決まった様子。

 

 

続いて出席者が場内に登場し、MCである笠井信輔アナウンサーの進行のもと、いよいよ会見がスタートした。

まずはスタジオジブリの鈴木プロデューサーがおもむろに後ろを振り向き「みなさん、舞台がんばってください!」とキャスト陣にエールを送り、「(宮﨑監督と今回の舞台化に関しては)いやになるくらい話をしました。彼が舞台化に関して最初に言ったのは“いいよ”という簡単な一言でした。なぜかというと、もう自分の手を離れあんなに多くの人から支持されたのだから、もう俺のものではなくみなさんのものだから、と。そしてジョンとも話をして非常に意気投合していましたし、ジョンは間違いなく素晴らしい舞台を作ってくれると思っています」と、監督とジョン・ケアードとの信頼関係を明かしてくれた。

東宝・池田も「ジョンがこの映画とスタジオジブリの大ファンで舞台化を熱望されていて、鈴木さんと宮﨑監督に直接オファーをお届けし、その場で快く上演の許しを得た、というのが今回の作品成立に至る経緯です。スタッフに関しても国内外の優れたスタッフに声をかけ、共同翻案の今井さんを始めイギリス、アメリカの超一流のクリエイター、デザイナーのみなさんがこの作品を具現化するために力を尽くしてくださいます。そしてこの作品は東京を含め、五大都市を巡り、千尋の力でみなさまに生きる力と勇気をお届けできればと心から思っています。この世界に向けてのワールドプレミア、歴史的瞬間を共に見届けていただきたいと切に願っております」とこれまでの経緯を語り、その後も「現在公式ホームページは日本語、中国語、韓国語、英語、フランス語で起ち上げられており、多くの海外プロデューサーから連絡をいただいており、いずれどこかの国で上演出来ればと思います」と、今後の作品の行方を匂わせる力の入った言葉を発信した。

ジョン・ケアードは「『千と千尋の神隠し』は最初に子供たちと一緒に観た時から、とても演劇的な作品だと思っていました。そして鈴木さんと宮崎さんに話しに行った時、絶対に断られると思っていたのに何分か話したらすぐに宮﨑さんがOKしてくださって。でもそのあとすぐ“どうやってやるの?”と聞かれ、まさかOKが出ると思っていなかったのでパニックになってしまったくらいです(笑)。このプロダクションを準備するために僕は宮﨑さんの作品を全部観ました。『未来少年コナン』もとても素晴らしく、これをまだ観ていない人はぜひ観てください(笑)。『風の谷のナウシカ』も『となりのトトロ』も、すべてものすごく高貴で知的なものがテーマに含まれていると思っています。環境問題に関しても、男女平等、人間と動物との間の平等に関しても何年も前の作品からずっと繰り返して作品として語っていらっしゃいますが、一番大事なことは子供の心理の中に入り込んで作品を作られているということ。これはものすごく難しいことであって、それを80代の現在もやられている。そうやって子供のように考えることができるのはとても素晴らしい才能で、これまで物語を語ってきたチャールズ・ディケンズやハンス・アンデルセン、ルイス・キャロルとも並ぶ、素晴らしい物語の語り部として歴史に名を残す方だと思っています。それはジブリ作品に欠かせない存在の久石譲さんの音楽的才能も同様で、彼も快く音楽を使っていいと言ってくださいました。僕の友人でもあるブラッド・ハーク(『ナイツ・テイル』の音楽も担当したクリエイター)さんと一緒に、舞台版のために編曲してくださいます。
最初のミーティングで、鈴木さんからは“何かいいことやって”、宮﨑さんからは“楽しんで”と言われました。でもこうして、今回のキャストの面々を見ると、なんだか映画のキャラクターたち以上にカラフルな印象がありますよね。“いいこと”がやれるかどうかはもちろんこれから努力しますけれど、“楽しむ”ことに関しては絶対に保証できると思っています」と語り、重ねて今井も「こんなに素敵で完璧なキャストとスタッフが集まりましたので、素晴らしい舞台を作れるようにジョンと二人三脚でがんばっていこうと思います」と、舞台の実現に向けて力強く宣言した。

 

 

そしてキャスト陣も各自それぞれに熱い想いを語った。主なコメントは以下の通り。

 

橋本環奈
「この世界中から愛されている作品で、千尋役を演じさせていただくのは光栄なことだと思いますし、だからこそ“演じる”という気持ちではなく、舞台上で生きているように役に息を吹き込みたいと思っています。私自身、初舞台なので、右も左も上も下も何もわからない状態で。でもこれだけの周りのキャストのみなさんや、ジョン・ケアードさんもいらっしゃるので引っ張っていただき、みなさんの背中を見て何でも吸収して、とにかく真っ直ぐぶつかっていけたらと思っています。今、隣にいてくれる萌音ちゃんとは、この作品への出演が決まってからお会いしたんですけれど。ひとつ年上ということもあっていつも誘導していただき支えてもらっているので、私もみなさんのことを少しでもひっぱっていけるような存在に変わっていけたらいいのですが。私、実は今まで性格的に緊張したことがなかったんです。でも実際ここに立って初めて緊張というものを感じています。まだ台本もセットもなく、どういう風になるか想像できないのですが、何事にも新鮮に、そして楽しく向かっていけたらと思っています」

 

上白石萌音
「私もこの映画は大好きで、忘れもしない7歳の時に初めて観たのですが、あまりの世界観と怖ろしさと何か引き込まれるものを感じて、子供ながらにオイオイ泣きながらも最後まで観たそうです。そうやって心に刻まれている作品を演じることになった、この巡り合わせをうれしく、ありがたく感じています。プレッシャーを拭うことはきっとできないと思いますので、それを心地良く味方につけながら、リスペクトと覚悟と責任を持ってしっかり演じたいです。映画を観れば観るほど、どうやって舞台化するんだろうと“?”が浮かぶのですが(笑)。きっとジョンの頭の中に素敵なアイデアがたくさんあると思うので、それをしっかり体現できるように、千尋のように勇敢にがんばりたいです」

 

©2001 Studio Ghibli・NDDTM

 

醍醐虎汰朗
「まずは日本のみならず世界から愛される作品に参加できることを誇りに、そして幸せに思います。家のお風呂で今日は何をしゃべろうかと考えてきたんですけど、いざこの場に立つと全部忘れてしまいました(笑)。精一杯、がんばりたいと思います。僕自身もプレッシャーを感じていますし、すごく緊張もしているんですけど、それ以上にこんなにも素晴らしい方々に囲まれているので、みなさんの胸を借りながら思い切り僕のできることをやっていこうと思っています」

 

三浦宏規
「この素晴らしい作品の初の舞台化に、ハクという役で携われることを大変うれしく光栄に思っています。まだ僕自身も何がどうなっていくかわかっていなくて。今日もこのポスターが目に入ってきて、こんなのがもうあったんだ!とつい今さっき僕も初めて知ったところです(笑)。この作品が舞台化されることは僕もとてもワクワクしていて。竜はどうやって表現するんだろうかとか、自分が竜になるのか、竜が別にでてくるのか、今はまだわかりませんが僕自身もすごく楽しみにしています。作品自体のファンの方もとても多いので、皆様の期待を裏切らないように精一杯演じたいです」

 

菅原小春
「はじめまして、カオナシです(笑)。いろいろな方から「小春、今回の舞台のカオナシはキレキレなの?」などと言われたリしていますが、カオナシってそんなに動くのかな?私もいっぱい動くのかな?ジョンさんどうなんだろう?という感じで、私もまだ何もわかっていないのですが。とても神秘的な存在で、人物なのか動物なのか宇宙なのか世界なのかわからないけれど、ただ生きていることは確かだと思うからその生きものを、人間の最大限の身体表現を使って、毎日ひとりでも多くの人の輝きになれるような“ナマモノ”としてお届けできればいいなと思っております」

 

辻本知彦
「ワークショップを一度やりまして、その時に舞台美術と衣裳の構想、井手茂太さんの振付を聞いた時にとてもワクワクさせられました。宮﨑さんの作品については、僕が5歳の時に初めて観た映画が『風の谷のナウシカ』だったんですね。それが僕の人生の一部になっていまして。ですから今回の作品を通じて観に来ていただいた方の人生の一部になれたらいいなと思いながら演じればいいのかなと思いつつ。もうひとつ、カオナシを演じる上で、踊りは僕、とてもうまいんですね(笑)。だから全然プレッシャーはないんですが、カオナシという存在で哀愁、哀しみを表現できた時に何か違う身体表現ができそうな気もします。これは思いつきですが、今日来ていただいたみなさんのちょっとでも人生の一部にしてもらいたいので、今ちょっと踊っていいですか?(と、おもむろに両手をひらひらくねくねと自在に動かし始め、菅原のサポートも受けつつ「…ア…ア…」とうめきつつ、カオナシが千尋にプレゼントをあげようとするワンシーンをアドリブで表現し、拍手喝采。ジョン・ケアードも「今までどうやったらいいか、わからなかったけど今、わかったよ」とコメントし、さらに会場を沸かせた)」

 

©2001 Studio Ghibli・NDDTM

 

咲妃みゆ
「私は幼少期からスタジオジブリ作品の大大大ファンで、すべての作品を拝見してきました。もちろん『未来少年コナン』も観ています!(笑)。この作品のオーディションの話をいただいた時は、えも言われぬ興奮に襲われまして、どうしても携わらせていただきたい、その一心で挑ませていただきました。そして今こうしてこの場に立たせていただき、本当に夢のように幸せです!先程、この素敵なポスターを拝見して今、興奮を抑えるのに必死なんですが、こんな状態ではいけませんね。しっかりと地に足をつけて、現実世界を生きる千尋の母、そして千尋を後押しする心強い存在であるリンを演じさせていただけるよう、心を整えてお稽古とそして本番に挑みたいと思います」

 

妃海風
「私もこの会場に入ってから今ここに立つまで、感動し続けております。キャストのみなさんもさっきジョンさんもおっしゃったようにカラフルで、そのカラフルさに圧倒され続けている私。そしてこんなにたくさんの方々に撮影されている私。それこそ前日にもう少し賢い文章を考えていたはずなのに感動が優先してしまって興奮している状態で、それをあまり可愛く表現できずにいますが(笑)この先たくさんの興奮が待ち受けているかと思うとすごくワクワクします。そしてとてもうれしいのがリン役として湯婆婆さん演じる夏木マリさん、朴璐美さんのもとで働けるという経験。そして橋本環奈さんと上白石萌音さんの面倒を見れるという経験。そんなことは現実の人生ではできないことなので、今とても幸せを感じております。「ガンバロウ!!(と、これは咲妃に向かって互いへのエール。咲妃もハイ!と答えてガッツポーズで応える)」」

 

©2001 Studio Ghibli・NDDTM

©2001 Studio Ghibli・NDDTM

 

田口トモロヲ
「非常に歴史ある……あ、小指が立ってましたね(と、笑って小指を引っ込める)。歴史ある帝国劇場に初めて出演する緊張、そして世界中にファンを持っている『千と千尋の神隠し』という作品の舞台化に出演するという緊張、これだけでダブル緊張なんですけど、さらにその上ジョン・ケアードさんという素晴らしい演出家のコラボレーションを受けるというトリプル緊張、この三つ巴の緊張をなんとかうまく良き緊張に変え自分の味方にして、長丁場なんですけれども最後までなんとか完走したいですね。舞台の初日には釜爺の六本腕が生えていないかどうか、ぜひご覧いただきたいと思います」

 

橋本さとし
「この世界中から愛されている作品を生身の人間が立体化するという、とても高い条件のハードルがまずあって、なおかつ舞台化をワクワク楽しみにしている方が本当に多く、期待値が高まっているのを出演者のひとりとして肌で感じていて、またここでもハードルがダン!と上がっていて。ただその期待に、ジョン・ケアードという世界的な演出家は必ず応えてくれるはずです。ジョンはいつも、演出をする時に「Let’s play!」と言うんです。演技をするというのはプレイする、遊ぶという意味がすごく大きいんだと。僕たち役者を遊ばせる庭を作るのがとても上手な演出家なので、そこはジョン・ケアードを信じ、宮﨑さんの作品の力を信じ、責任を持って観に来られたお客様が楽しめるようなエンターテインメントにしたいなと、そういう決意でございます。本番までにはあと何本か手を生やせるようにがんばりたい。僕、憑依型の役者なので(笑)、必ず何かは生えてくると思います、そこにも期待して待っていてください(笑)」

 

大澄賢也
「この舞台でジョンの演出を受けられること、そしてこのキャストの皆様と一緒に作品を作れるということは想像するだけで興奮しますし、その中で自分は何が出来るんだろうかと考えるだけですごくワクワクしています。萌音ちゃんと一緒に僕も『ナイツ・テイル』というジョンの作る舞台をやらせていただいているところですが、ジョンはいつもジョークを忘れず、どんなことがあっても穏やかで、年齢とかキャリアとかまったく関係なく誰に対しても平等に接し、僕たちを導いてくれます。そんなジョンと一緒にまた作品づくりに関われるということは本当に光栄で、今回の『千と千尋の神隠し』もとても楽しみにしております」

©2001 Studio Ghibli・NDDTM

 

夏木マリ
「このメンバーでやっていますので、来年の7月まで、どうぞよろしく(笑)。私はジョンとは『レ・ミゼラブル』以来の再会でして、今回ジョンがこの世界をどのように作ってくれるか、今の段階ではまだ何もわからないのでとても楽しみにしています。思い起こせば声をやらせていただいたのは20年前なんですね。その20年後に、昭和的ですけど“実演”で舞台に立つことが叶うとは!舞台ですから、声をやらせていただく時とはまた別ものとして私自身はフレッシュに取り組みたい。新人のつもりで、初舞台の橋本さんと同じ気持ちでやりたいと思っています(笑)」

 

朴璐美
「実は20年前の『千と千尋の神隠し』公開時、私は演劇集団 円の新人だったんですが、いろいろな方から『千と千尋~』に出るんだねと言われたことがあって。私は朴璐美という名前なんですが、どうやら千尋の声をやられていた柊瑠美さんに“ソラ見”され誤解されていたんですね(笑)。そんな思い出のある作品にまさか20年経って、千尋ではなく湯婆婆として出演させていただけるなんて、胸が躍っています。ジョンのオーディションで「いろいろな矛盾を抱えた存在なのでいろいろなものを、璐美のすべてを出してみて」と言われた時、このジョンの目の奥にだったら私、飛び込んで行ける!と思い、精一杯演じさせていただきました。今、ここにいる共演者のみなさんもすごく燃えていらっしゃいますが、私もそのアツさに負けないようにきっちりと帝劇を油屋に変えていきたいと思います!」

 

また、その後に行われた記者からの質疑応答では、映画版で感じた面白さを橋本と上白石が熱っぽく語ったり、ジョン・ケアードからはクリエイティブ・スタッフには音楽のブラッド・ハークだけでなく『ナイツ・テイル』からは舞台美術のジョン・ボウサーも参加すること、『ウォー・ホース~戦火の馬~』の馬を手がけたパペティアであるトビー・オリエにも声をかけていることなどが今回の演出のヒントとして明かされた。また、キャスト全員が映画版の好きなシーンを挙げる場面もあったので、最後にここで発言順に紹介しておこう。

大澄「先ほど辻本さんがやっていましたが、カオナシが初めて千尋の前で「…ア…ア…」というところがツボです」

田口「あ、小指がまた立ってしまった(笑)。前回SNSで同様のインタビューをされた時には他の人が4人ほどハクが千尋におにぎりを渡すところと言っていますと言われて、じゃあ僕はそこを言ってはいけないんだと思い違う場面だと答えたんですが。やはりあのおにぎりを渡されてそれまでの緊張がほどけて千尋が号泣してしまうところでは、僕も思わずもらい泣いてしまいますね」

三浦「千尋が銭婆の家から帰る時に扉を開けたらハクが佇んでいるところからの、クライマックスでハクの背中に乗って千尋が「思い出して!」って言う、あの流れ。音楽と映像すべてに感動します」

醍醐「千尋のお父さんとお母さんが豚になる前にご飯を食べている時、あのご飯が美味しそうなのであのシーンが好きです」

菅原「釜爺が切符を千尋に渡す時に「行きは行けても帰りがなあ」と言うところが好きです」

辻本「銭婆の家に行く時に千尋が坊に「抱っこするよ」と言うと勝手に歩くところと、机の上のビスケットを勝手に取るシーンです」

咲妃「湯婆婆さんのお部屋に入る時に「おいでえな」と言われて千尋が魔力で吸い込まれていき、最後すってんころりんするところです」

妃海「細かいんですが、銭婆の家に入る時にカオナシがちょっと入口で頭を打つんですね。そこでなんだか人間らしさが出始める、あのあたりがすごく好きです」

「最初、トンネルの前に来た時、風が吸い込まれていくところ。そこからこの物語が始まるんだとゾワゾワするんですよね」

夏木「私も辻本さんと一緒なんだけど、じゃあ誰も言っていない場面にしますね(笑)。湯婆婆がカラスになるところ、あそこがいいかな」

橋本「私も朴さんと同じになっちゃうんですが、トンネルをくぐっていく時のあの風の音。観ているこっちも「始まるな!」ってゾクゾクする感じがあるので」

上白石「おにぎりを号泣しながら食べた直後に、あんなにさっきまで泣いていた千尋がケロッとした顔で「ハク、ありがとう。私、がんばるね」と言ってパーッと走っていくところが、千尋の強さを感じてすごく好きです」

 

具現化まではまだ間があるとはいえ、数々のヒントやイメージが共有され、超ゴージャスながらも和やかで明るいカンパニーの雰囲気がとてもよく伝わる会見となった。2022年春の開幕が、ますます待ち遠しい。
なお、ローチケ演劇宣言!では橋本&上白石による“千尋対談”、醍醐&三浦による“ハク対談”も近日中に掲載予定、どうぞお楽しみに。

 

取材・文 田中里津子